幻色江戸ごよみ の商品レビュー
ふと再読。随分と子供の時に読んだのだろうと思うが、どれもこれも切なさが増したように感じた。 孤独の切なさである。 どんな人にも孤独な面はある。寄る辺無い子供の頃の、上手く言葉に出来ないさみしさ。子供じゃなかった大人は居ない。味わい深い短編集。
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宮部みゆきの時代小説をまた古本屋さんで発見したので読んでみました。同時に買った、「あやし」よりも怪談色が弱くて読みやすかったです。 現代でなく、あえて江戸時代を背景にしてるところが、不思議な怪談も嘘っぽくなく、すんなりと人情部分に感情移入できるのかな。 短編集なのですぐ読めま...
宮部みゆきの時代小説をまた古本屋さんで発見したので読んでみました。同時に買った、「あやし」よりも怪談色が弱くて読みやすかったです。 現代でなく、あえて江戸時代を背景にしてるところが、不思議な怪談も嘘っぽくなく、すんなりと人情部分に感情移入できるのかな。 短編集なのですぐ読めます。 Dec 2011
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江戸という大きな町でおこるちいさなお話。登場人物はすぐそこにいる「ふつうの人々」。名前もない、いわば「脇役」の人々。 ちょっとホラーな感じも好き(^-^) お気に入りは「紙吹雪」
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時代物短篇集。癖がなくとても読みやすい文章。 江戸に生きる人達の、独特の価値観や人情味が台詞の端々に表れている。 中には後味の悪い話しもあったが、それすら物語の続きが怖いながらも気になってしまう。 読み手の想像力を掻き立てる話が多く、読後も楽しめた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
盆市で大工が拾った迷子の男の子。迷子札を頼りに家を訪ねると、父親は火事ですでに亡く、そこにいた子は母と共に行方知れずだが、迷子の子とは違うという……(「まひごのしるべ」)。不器量で大女のお信が、評判の美男子に見そめられた。その理由とは、あら恐ろしや……(「器量のぞみ」)。下町の人情と怪異を四季折々にたどる12編。切なく、心暖まる、ミヤベ・ワールドの新境地! (裏表紙紹介文より) *** せっかく作品の雰囲気に浸ってたのに、解説で‘サスペンス’だなんだとカタカナが出てきて若干興醒めでした。。。 今の時代カタカナを使わずに文章綴るのは難しいのかもしれないけれど、もうちょっと作風に合わせた解説を望みます。
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初ミヤベ時代物。フシギ物をうまく使って人の心のふとした隙間を描く。ストーリーテラーだなあ。 (2005.2読了)
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時代小説は読まないし苦手なのだが、宮部みゆきはよめる。この作品は短編集だが、宮部みゆきは長編でも読める。時代劇の情景が浮かぶぐらいに、ぐいぐい引き込まれてすぐに読み終わってしまった。全て切ない人情噺だが、読後感は清々しい気持ちになった。
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20100928読了。 二回目かな。ベッドタイムストーリーとして。短編だから眠いときはキリが良くて読みやすい。
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(収録作品)鬼子母火/紅の玉/春花秋燈/器量のぞみ/庄助の夜着/まひごのしるべ/だるま猫/小袖の手/首吊り御本尊/神無月/侘助の花/紙吹雪
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宮部みゆきはたくさんの世界を持っているけれども、私は彼女の作品の中でこういう時代ものが一番好きだ。 現代ものは重い。 推理ものは軽い。 ファンタジーはムラがある。 いや、どれもすごくいい作品なんだけど。 時代ものが一番、重さと軽さがちょうどいいバランスで、筆力が生きて、安定して...
宮部みゆきはたくさんの世界を持っているけれども、私は彼女の作品の中でこういう時代ものが一番好きだ。 現代ものは重い。 推理ものは軽い。 ファンタジーはムラがある。 いや、どれもすごくいい作品なんだけど。 時代ものが一番、重さと軽さがちょうどいいバランスで、筆力が生きて、安定している気がする。 器量のぞみの話が一番好き。 ハッピーエンドだっていうせいもあるけれど、最後の一文がとてもすき。 若いうちは、地がすごく影響するけど、一般人が歳をとると大本の器量というよりも性質が顔に出てくると思うの。 いや、勿論それを理由にお手入れを怠けるつもりは全くないのだけれども。 あとは、首吊りの神様に会ってみたいと思った。
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