サウンドスケープ の商品レビュー
都市の喧騒の中でつい見逃してしまう身の回りの音。風にそよぐ枝の音、風そのものの音、子供達が楽しくおしゃべりしながら過ぎ去っていく音、耳を澄ませて周囲の音に耳を向けたくなる本でした。
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キーワード :サウンドスケープ、音風景、音文化、環境デザイン、聴覚 カナダの作曲家マリー・シェーファーが提唱した「音の風景(サウンドスケープ)」という考え方をもとに、音を通して環境や暮らしを捉え直そうとする一冊。音環境を分析する方法や、音を設計するという視点、耳を澄ませる力を育...
キーワード :サウンドスケープ、音風景、音文化、環境デザイン、聴覚 カナダの作曲家マリー・シェーファーが提唱した「音の風景(サウンドスケープ)」という考え方をもとに、音を通して環境や暮らしを捉え直そうとする一冊。音環境を分析する方法や、音を設計するという視点、耳を澄ませる力を育てる実践など、理論とこれまで実践されたことを学ぶことができる。 印象的だったのは、かつて生活に根ざしていた音が、都市化が進み、現代社会においては騒音とされてしまったことだ。そのことが、人間の文化や記憶とつながる感覚を弱めてしまっているのではないかと感じた。特定の場所にしかない音(サウンドマーク)に注目することは、その土地の風景や暮らしを知る手がかりになると思った。自分も含め、イヤホンをしてまちを歩く人が多い中、まちの音に耳を澄ましてその場を音から感じ取ろうとする意識が必要だと感じた。
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サウンドスケープ=実際の音環境へ耳を傾かせるための「戦略」 マリー・シェーファーは、街の騒音問題は実際の音環境に耳を傾けないことが原因であり、その解決策がサウンドスケープに当たるとした。 かのジョン・ケージの4分33秒のように、完全な静寂はないという元で、空間内に響くわずかな音に必然的に耳を傾けさせるような「戦略」と通ずる。 おそらく、地方で見かけるメロディロードは、街の騒音を一つの音楽のように奏でるシェーファーの思想に近いと思われ、思考的かつ社会性を持った音楽の一効果だと考えられる。
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サウンドスケープとはカナダの作曲家マリー・シェーファーの提唱した概念で、従来の音楽のみならず自然音もとして音楽として捉えるというもの。建物をデザインするときに自然音の環境を考慮して設計し、また建物や場所を考慮してBGM、音楽(自然音も含めた)を設計するという概念。山寺の蝉時雨や虫や鳥の立てる音も音楽であるという。 日本にはかつて音を風景として愛でる伝統があった。 風景は見るばかりでなく聴くべきときもある。夏の夜、闇の中にすだく虫の声にじっと耳を傾ける虫聴き所もあった。水琴窟を作り、涼を求めた。 国木田独歩は「夜更けぬ。梢をわたる風の音 遠く聞ゆ 冬の夜 凩なるかな」と詠んだ。雲わき林鳴ると自然を湿度、温度、気配、体全体でとらえた。 現代は音楽をコンサートホールに閉じ込め、その他の音は非音楽として切り離し、音に対して無頓着となった結果「騒音」がうまれたという。 この自体を改善するには、周囲の音に対して耳を澄ます教育、サウンドエデュケーションが必要であるという。歩くことは打楽器奏者であり、電車の車掌のアナウンスはときに吟遊詩人の域に達している。 ・騒音=人間が注意深く聞かなくなった音 ・基調音=音の知覚のベース。都市の音、潮騒の音、道路と靴底の材質の音、アマゾンの音 ・信号音=霧笛 ・標識音=教会の鐘、時計台の音 ・携帯、ネット=体の一部 マリー・シェーファーはインディアンの伝承をもとに自然音を組み込んだ「音の借景」をした作品を作った。森の湖のほとりで夜更けから日の出に演じられるオーケストラ、月を授けられる狼、星の王女は演奏以外にも森で過ごすこと自体が作品であり、観客はキャンプを通して鳴り響く森羅万象、天体の音楽を体感するという設計となっている。
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それまでの音楽・作曲の概念を超えた、サウンドスケープのあり方がわかる。カナダの湖で実際に音楽を聴きたいなぁ、うーむ。
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