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中二階 の商品レビュー

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41件のお客様レビュー

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2012/05/07

子供のまま大人になったような著者。 子供のままの好奇心を、好奇心で済ませずに、 点描のように細かく細かく微分していく。 しかも、その対象が「エスカレータに乗って降りるまでの間の時間」。 彼が目にしているこの日常には どれだけのドラマが詰まっているのだろうと、夢を見せてくれる。...

子供のまま大人になったような著者。 子供のままの好奇心を、好奇心で済ませずに、 点描のように細かく細かく微分していく。 しかも、その対象が「エスカレータに乗って降りるまでの間の時間」。 彼が目にしているこの日常には どれだけのドラマが詰まっているのだろうと、夢を見せてくれる。 最後に、訳者の岸本さんが別の本で言った 「世の中に作家という職業があって、本当に良かったよなあと思う」 という言葉、そのままお借りします。

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2012/04/17

他人から見たらどーでもいいような、日常の些事をミクロな視点で微に入り細を穿って語られた小説。 この斬新さというかユニークさは当時センセーショナルを巻き起こしたみたいだけど、読んでみるとなるほど納得。 「靴ひもが間をおかずなぜ両方とも切れたのか」というくだらない問いにたいして、...

他人から見たらどーでもいいような、日常の些事をミクロな視点で微に入り細を穿って語られた小説。 この斬新さというかユニークさは当時センセーショナルを巻き起こしたみたいだけど、読んでみるとなるほど納得。 「靴ひもが間をおかずなぜ両方とも切れたのか」というくだらない問いにたいして、ながーーい注釈を入れながら語るのを皮切りに ストローの材質、ホッチキスの使い方、レジ袋、店員の釣銭の渡し方などなど、誰もが遭遇する・・でもスル―してしまうような出来事をオタク的執拗さをもってひたすら解釈する。 ストーリー的には、エレベーターを上がるほんの数十秒の間の出来事だっていうんだから驚き。 これほど変わった小説はあまりないw

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2012/01/29

靴の紐が切れたとか、同僚との気まずい挨拶とか、サラリーマンの些細な日常をミクロの視点で魔術的に描ききっててぶっ飛ぶ。翻訳も完璧なんですが、邦題は英語のままMezzanineで行ってほしかったな、と思える一冊。再読。

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2012/01/25

あ、わたしと同じ馬鹿がいる! という発見(? ストローやトイレの洗面台横備え付けペーパー いろいろ見るとクフフとしてしまう。

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2011/12/08

読んでいるところ、この本の存在を知ったのはずっと前ですが読み始めたのが今でよかったと思う。超ミクロ思考の主人公がなんか可愛くって。ストローが浮いて茫然自失のところなんか想像してクスッと笑ってしまった。ただ、併読中なのでいつ読み終わるか。

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2011/07/19

この小説すげえ!このアイデアで最後まで押し切るかよ。56ページからの数ページの牛乳のシステム変革についての文章。。。俺も来週はニコルソンベイカー的に生きてみるかな。

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2011/07/01

確かにナノ目線がおもしろくて、楽しんだけれど、やっぱり面倒臭い気持ちは捨てきれなかった…。注釈への愛情は伝わったけど、読むのはどうしたって大変。この人のほかの本も読みたいけど、間はあけようと思う。

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2011/05/09

注釈とはある文章の補足説明的な位置づけであると思っていたが、この作品においての注釈は注釈ではなくもうひとつの本文である。 1冊だけど2冊分読んだようなお得感と疲労感が楽しめる。 この試みは非常に面白いと思う。 面白いと思うのだけれど、主人公の些細な無自覚的行動が私には相容れなかっ...

注釈とはある文章の補足説明的な位置づけであると思っていたが、この作品においての注釈は注釈ではなくもうひとつの本文である。 1冊だけど2冊分読んだようなお得感と疲労感が楽しめる。 この試みは非常に面白いと思う。 面白いと思うのだけれど、主人公の些細な無自覚的行動が私には相容れなかったので、残念ながら私にはこの本は合わないのだろうなと思った。 ポップコーン途中で捨てるのもったいないじゃん!

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2011/01/19

ああもう、おかしくてたまらない! 前代未聞の「極小文学」と帯にはある。 ある男性がオフィスのエスカレータに足をかけて物語は始まり、 エスカレータが中二階に到着して男性が足を降ろした所で物語は終る。 ただそれだけの間に男性が考えたこと、そしてその考えを裏付ける経験、理論、また考えた...

ああもう、おかしくてたまらない! 前代未聞の「極小文学」と帯にはある。 ある男性がオフィスのエスカレータに足をかけて物語は始まり、 エスカレータが中二階に到着して男性が足を降ろした所で物語は終る。 ただそれだけの間に男性が考えたこと、そしてその考えを裏付ける経験、理論、また考えたこと、に枝分かれ枝分かれ…しめて191ページ! ストロー、トイレのペーパータオル、靴ひも、エスカレータ、ファーマシー、トースト、ネクタイ、ガールフレンド…… 普段は気にも留めない日常生活の光景一つ一つに焦点をあて、それぞれ記憶を探っていく。 20数年の短い人生の中で蓄積された記憶と、それから得られた主人公独自の理論。 それが次々と、流れるように出てきてもうなんだか息をつく間もない。 ありふれたネタのはずなのに(そして主人公が打ち出した理論のいくつかは、実際に自らの生活においても見い出したことがあるはずなのに!)ただただ圧倒されるだけ。 経験によって巧妙に、そしてかなり精密に理論づけられた、あるあるネタ、って感じかなあ。 とにかくどれもこれも共感できる。 だけどどれも本当にくだらないテーマで、それをまじめにまじめにまじめに分析している所が本当にもうおかしくてたまらない。 ストローとトイレのペーパータオルが特に面白かったかなあ。あと牛乳! ニコルソン・ベイカーって初めて読んだけど、頭のなかどんなんなってるんだろー。(こればっかり) これ処女作なのね。すげぇ 他のも読んでみたい。 訳者のエッセイも面白いみたいねー。 白水社も良い仕事してるのね! とにかく、2011年ファーストヒット。 今年は日本の現代作家を読みたい。あとやっぱり三島。

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2010/07/07

[ 内容 ] 中二階のオフィスに戻る途中のサラリーマンがめぐらす超ミクロ的考察―靴紐はなぜ左右同時期に切れるのか、牛乳容器が瓶からカートンに変わったときの感激、ミシン目の発明者への熱狂的賛辞等々。 これまで誰も書かなかったとても愉快ですごーく細かい注付き小説。 [ 目次 ] ...

[ 内容 ] 中二階のオフィスに戻る途中のサラリーマンがめぐらす超ミクロ的考察―靴紐はなぜ左右同時期に切れるのか、牛乳容器が瓶からカートンに変わったときの感激、ミシン目の発明者への熱狂的賛辞等々。 これまで誰も書かなかったとても愉快ですごーく細かい注付き小説。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

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