中二階 の商品レビュー
初ニコルソン・ベイカー、であり、初岸本訳。 話の内容は、事前にイメージしていたものとそんなにはずれていないところもあったが、そう来たかと思うところもあったりでいろいろ。面白いことは面白いが、続けて読むとちょっと胸やけを起こすというかおなかいっぱいになる感じもある。この本を読むと...
初ニコルソン・ベイカー、であり、初岸本訳。 話の内容は、事前にイメージしていたものとそんなにはずれていないところもあったが、そう来たかと思うところもあったりでいろいろ。面白いことは面白いが、続けて読むとちょっと胸やけを起こすというかおなかいっぱいになる感じもある。この本を読むというよりも、この小説の存在を頭の中で思い出しながら小さなものに対する愛玩の記憶を取り出す… そういう時の記憶を照らす灯になるような気がする。 読みながら「あんまり外国文学って感じじゃないなあ…」と思う。世界共通で扱う消耗品についての掘り下げが多いからなんだろうか。コーラにささったストローが浮くかどうかなんて日本でも想像できることではある。日本のファーストフード店やスーパーに置き換えても雰囲気が変わらない感じがする、というのが奇妙に面白いところでもある。これがアメリカ人の間ではどういう扱いになるのか、というところにもとても興味がある。 昔、英語には「「懐かしい」にあたるような表現がない」ととある人から聞いたことがある。この小説には「懐かしさ」が書かれているように思うのだが、どうだろうか。
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岸本佐知子 訳×ニコルソンベイカー どっちもすごい ついて行くのが大変 以前リタイアしたので、再チャレンジ 執拗な詰め込み様 おしゃべりすぎる頭の中 続く 句読点
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子供のまま大人になったような著者。 子供のままの好奇心を、好奇心で済ませずに、 点描のように細かく細かく微分していく。 しかも、その対象が「エスカレータに乗って降りるまでの間の時間」。 彼が目にしているこの日常には どれだけのドラマが詰まっているのだろうと、夢を見せてくれる。...
子供のまま大人になったような著者。 子供のままの好奇心を、好奇心で済ませずに、 点描のように細かく細かく微分していく。 しかも、その対象が「エスカレータに乗って降りるまでの間の時間」。 彼が目にしているこの日常には どれだけのドラマが詰まっているのだろうと、夢を見せてくれる。 最後に、訳者の岸本さんが別の本で言った 「世の中に作家という職業があって、本当に良かったよなあと思う」 という言葉、そのままお借りします。
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他人から見たらどーでもいいような、日常の些事をミクロな視点で微に入り細を穿って語られた小説。 この斬新さというかユニークさは当時センセーショナルを巻き起こしたみたいだけど、読んでみるとなるほど納得。 「靴ひもが間をおかずなぜ両方とも切れたのか」というくだらない問いにたいして、...
他人から見たらどーでもいいような、日常の些事をミクロな視点で微に入り細を穿って語られた小説。 この斬新さというかユニークさは当時センセーショナルを巻き起こしたみたいだけど、読んでみるとなるほど納得。 「靴ひもが間をおかずなぜ両方とも切れたのか」というくだらない問いにたいして、ながーーい注釈を入れながら語るのを皮切りに ストローの材質、ホッチキスの使い方、レジ袋、店員の釣銭の渡し方などなど、誰もが遭遇する・・でもスル―してしまうような出来事をオタク的執拗さをもってひたすら解釈する。 ストーリー的には、エレベーターを上がるほんの数十秒の間の出来事だっていうんだから驚き。 これほど変わった小説はあまりないw
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靴の紐が切れたとか、同僚との気まずい挨拶とか、サラリーマンの些細な日常をミクロの視点で魔術的に描ききっててぶっ飛ぶ。翻訳も完璧なんですが、邦題は英語のままMezzanineで行ってほしかったな、と思える一冊。再読。
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あ、わたしと同じ馬鹿がいる! という発見(? ストローやトイレの洗面台横備え付けペーパー いろいろ見るとクフフとしてしまう。
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読んでいるところ、この本の存在を知ったのはずっと前ですが読み始めたのが今でよかったと思う。超ミクロ思考の主人公がなんか可愛くって。ストローが浮いて茫然自失のところなんか想像してクスッと笑ってしまった。ただ、併読中なのでいつ読み終わるか。
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この小説すげえ!このアイデアで最後まで押し切るかよ。56ページからの数ページの牛乳のシステム変革についての文章。。。俺も来週はニコルソンベイカー的に生きてみるかな。
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確かにナノ目線がおもしろくて、楽しんだけれど、やっぱり面倒臭い気持ちは捨てきれなかった…。注釈への愛情は伝わったけど、読むのはどうしたって大変。この人のほかの本も読みたいけど、間はあけようと思う。
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注釈とはある文章の補足説明的な位置づけであると思っていたが、この作品においての注釈は注釈ではなくもうひとつの本文である。 1冊だけど2冊分読んだようなお得感と疲労感が楽しめる。 この試みは非常に面白いと思う。 面白いと思うのだけれど、主人公の些細な無自覚的行動が私には相容れなかっ...
注釈とはある文章の補足説明的な位置づけであると思っていたが、この作品においての注釈は注釈ではなくもうひとつの本文である。 1冊だけど2冊分読んだようなお得感と疲労感が楽しめる。 この試みは非常に面白いと思う。 面白いと思うのだけれど、主人公の些細な無自覚的行動が私には相容れなかったので、残念ながら私にはこの本は合わないのだろうなと思った。 ポップコーン途中で捨てるのもったいないじゃん!
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