猫町 の商品レビュー
もともと猫町は好きやったんですが、これは金井田さんの素敵な挿絵がみどころです!なのでカテゴリは美術で。猫町そのものについては、またこんど!
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青空文庫】より落として再読。この小編を初めて読んだ時、ブラックウッドの「Ancient Surerise(古の魔術)」と雰囲気がそっくりなのに驚いた。 調べてみると朔太郎が江戸川乱歩から「古の魔術」を見せられ参考にしたとの説があるようだ。 真相がどうであれ「猫町」の作品価値が損な...
青空文庫】より落として再読。この小編を初めて読んだ時、ブラックウッドの「Ancient Surerise(古の魔術)」と雰囲気がそっくりなのに驚いた。 調べてみると朔太郎が江戸川乱歩から「古の魔術」を見せられ参考にしたとの説があるようだ。 真相がどうであれ「猫町」の作品価値が損なわれることは決してあるまい。 むしろ詩的幻想性では「猫町」の方が優れているのではないだろうか。 今回読み直してみるとラヴクラフトの「インスマスを覆う影」を思わせる場面もあった。 まあ、あちらは猫町ならず魚町だが^^; 「古の魔術」も非常に印象的な作品で『心霊博士ジョン・サイレンスの事件簿 (創元推理文庫)』で読めます。 また、私は未読ですが雰囲気の似た『猫の泉(日影丈吉)』という作品もあるようです。
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不思議。 非現実的だけど、ありそうな話。 すごく短い小説です。 詩人である萩原朔太郎の言葉、一つ一つを大切に考えながら読むといいかもしれません。
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- ネタバレ
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図書館から借りました 短編。 この作品を読んでの一言は・・・「荻原さんと友達でいるのしんどそう」ということにつきるなー。 モルヒネ中毒で、唐突に「鉄筋コンクリート」に潜む真の意味を教えろと迫り、「鉄の柱とコンクリートで~」という真っ当な説明は受け付けず、知っているくせに自分に意地悪して教えてくれないのだと怒り出す。で、唐突に自分で答えを見つける。「虫」だったらしい。 ・・・マジもんで、この人薬中では??? 表題の「猫町」も、もうLSD決めてたところだったんです、とか言ったら信じそうな描写だし。 知った町が怖いぐらい完璧に美しい町に見えて、不安になるといきなり大量の「猫」があちこちからあふれ出してくるという。 冷静な作品かなーと思うのは「ウォーソン夫人の黒猫」。 でもね、言わせてくれ。 猫一匹で、そんなに目くじらたてんなよ、奥さん(←神経質な人だった)。 無夜のうちじゃ、黒猫一匹ぐらい増えても、きっと気がつかないなー。(猫10匹。うち、二匹が黒だからなー)彼女の不幸は「戸締まりをちゃんとして」「動物を飼わない」ところにあったんだろう。窓が開いていたら、ここまで破滅的な思考(猫が死ぬか自分が死ぬかしか道はない、といって拳銃で猫を撃ったけれど、夫人は死んでしまった)に陥らなかったんじゃないかなー。 まあとにかく。 昔の文学って奔放ですね、良くも悪くも♪
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どこか知らない街へ行きたい時に。 このレトロ感が好き〜。 図書館で借りてましたが、自分用に購入したい。
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不気味な雰囲気が美しいとおもった。 確かに、夢や幻覚が実在しない世界だ, といいきれることができないくらい、私たちは無知である。 金井田さんの版画もすてき。
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昨晩は少々深酒したせいか終日、頭が重い。目が覚めてだいぶ経ちくらくらしてさえ居た様で千倉の海岸を目指している途中、褐色の猫と遭遇した。ぼおっとした視線を送りつつ手招きしてみると、その褐色猫君はおいらの足元に擦り寄ってきたのだ。とても友好的な態度であったので、その毛並みの良い背中や...
昨晩は少々深酒したせいか終日、頭が重い。目が覚めてだいぶ経ちくらくらしてさえ居た様で千倉の海岸を目指している途中、褐色の猫と遭遇した。ぼおっとした視線を送りつつ手招きしてみると、その褐色猫君はおいらの足元に擦り寄ってきたのだ。とても友好的な態度であったので、その毛並みの良い背中や頭をさすってあげたりしていたのである。そうこうすると褐色猫君はゴロンと体を回転しお腹を見せ、小さな猫の手を回して手招きすではないか。人間に対してお腹を見せて手を回すという行為は友好のしるしなのだという。かまって欲しい、可愛がって欲しいという合図である。可愛い猫にこうされると人間誰しもか弱く軟弱な生き物になってしまう。 ところで、萩原朔太郎が散文形式で著した「猫町」という作品があるが、なかなかユニークである。猫に支配された世界に彷徨い込むという白日夢のような主人公の体験を描いているのだが、このシチュエーションは村上春樹さんの作中作品「猫の町」に似ていなくもない。可愛くて親しみ深くて友好的であったはずの猫が、ある日豹変してしまう。何か知らなかった別種の怖ろしさを有した猫たち。そんな猫の姿を登場させた文学作品は少なくないが、中でも萩原朔太郎の「猫町」は出色である。 パロル舎から出版されている「猫町」を数ヶ月前に購入したのだが、同書は版画家の金井田英津子氏がイラスト、デザインを担当しており、独特の解釈で猫町の世界へと誘っている。文字組みなどの装飾が、まるで関西風のコテコテの味付けでやり過ぎの感もあるのだが、多少の誇張として許容の範囲だ。
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ジャケ買いというか、装幀買い。 渋い。ただ渋い(装幀とイラストが)。 外も中も「フルカラーってなにそれ」な多色刷りなんて渋すぎる。 本の枠外の空気を感じさせるイラストも秀逸。 …で、眺めるだけ眺めて、よく考えたら本文あんまり読んでない。
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初めて萩原朔太郎の作品に触れた。物語って感じだね。誰もが感じたことのある感覚のような、既視感を覚えた。なんとなく大事にしたい本だ。 特筆すべきは、金井田氏の画。素晴らしい。
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自作小説執筆のため資料を探しに、本屋さんと図書館にいくことがあります。そこにいけばなんとかなると思って予約注文したりすると、「絶版です」 「取引がないので」 「置いてませんねえ」などという返答。近頃は、そういう傾向に拍車がかかてきたように感じるのは私ばかりでしょうか。 . ...
自作小説執筆のため資料を探しに、本屋さんと図書館にいくことがあります。そこにいけばなんとかなると思って予約注文したりすると、「絶版です」 「取引がないので」 「置いてませんねえ」などという返答。近頃は、そういう傾向に拍車がかかてきたように感じるのは私ばかりでしょうか。 . もんもんとして、年の暮れに帰省し、亡父の書斎をみわたすと、「な~んだ~ここにあるのに~」と、いわんばかりに、おびただしい蔵書のなかで、目につく高さのとこに横積みされているではないですか。しかも、ぽん、と一番上に載っかっています。こんなことが一度ならずあります。今回で三度目だったりして。(かたじけない、パパうえ) . さがしていたのは、『猫町』。 萩原朔太郎の作品です。朔太郎は、『伯爵令嬢シナモン』第三部登場人物のため目を通す必用があったのです。例のごとく、執筆開始見切り発車での資料閲覧で、「うっ、違うじゃん」と、冷や汗がとまりません。 ( ↓ 以下は下記ブログにて述べます) 「スイーツマンが萩原朔太郎『猫町』に思うこと」 http://r24eaonh.blog35.fc2.com/blog-entry-115.html
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