オレンジの壺(下) の商品レビュー
パリからエジプトへ、…
パリからエジプトへ、祖父の日記の軌跡を追って旅を続ける佐和子。下巻では、徐々に日記の真実が明かされていきます。祖父を愛した一人の老婆との出会いによって、物語はクライマックスに。戦争が人々に与えた心の傷や時間が経っても癒されない想いを通じて、一人の女性の成長を描いた作品。
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「オレンジの壺」とは…
「オレンジの壺」とは一体何か?祖父はなぜ佐和子に日記を託したのか?祖父の辿った道をたどる内に、自分の人生を見つめなおす佐和子の変化に共感します。
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つまらない人生だと思…
つまらない人生だと思っていた。たかだか数十年の人生だと思っていた。でも、そうじゃない、祖父が生きていた時代とも自分は繋がっている。ということは自分の人生も孫の時代へと繋がっていく……。生きることの意味を探るストーリー。
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1920年代から現代までの歴史を縦糸に、日本からパリまで世界を横糸に、縦横無尽に編み込まれた物語で読み応えアリ!
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なんだこれ???凄すぎて暫くぼーっとしちゃった。こんな文章が書きたいし、文章でなくとも、私は美術を通してこういうことがしたいわ…
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祖父の過去。 2つ目の日記にもたらされる真実と謎。 謎は謎として、「わかった」と言い切った佐和子は、物語の冒頭よりより高い成長をとげた。 過去という時間、パリ・アスワンという空間、それぞれを旅する物語。 モニカ・シュミットが最後にいう「たいしたことではないのよ」言う言葉がこの物語...
祖父の過去。 2つ目の日記にもたらされる真実と謎。 謎は謎として、「わかった」と言い切った佐和子は、物語の冒頭よりより高い成長をとげた。 過去という時間、パリ・アスワンという空間、それぞれを旅する物語。 モニカ・シュミットが最後にいう「たいしたことではないのよ」言う言葉がこの物語を締めくくる。
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あらすじ パリからアスワンへ飛び、祖父の日記帳に隠された真実を知った佐和子。25歳の普通の女性は、まったく無縁のはずだった過去の戦争にかかわりあったことで、多くの豊かさを身についていった。ひたむきに自分にできることをやりとげた彼女がラストシーンで掴んだものは!?幸福そして人生を問...
あらすじ パリからアスワンへ飛び、祖父の日記帳に隠された真実を知った佐和子。25歳の普通の女性は、まったく無縁のはずだった過去の戦争にかかわりあったことで、多くの豊かさを身についていった。ひたむきに自分にできることをやりとげた彼女がラストシーンで掴んだものは!?幸福そして人生を問う宮本文学の傑作。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
これはミステリーではない。そうわかっていて読んだはずだけど、風呂敷を広げながら何一つ畳まずに「世の中知らないほうが良いこともある」で片付けるのはちょっと… 最終章までは夢中で読み進めていた分、このオチの付け方は消化不良。 虚無に苛まれる女性の再生の物語として見ても、イマイチ歩幅が狭く感じる。もちろん、旅を経て少しだけ自分を信じる勇気も持てるようになり、滝井さんという良縁にも恵まれて、祝福できるエンディングではある。 が、マリーさんの生存を知っただけで、それ以降の真実の探求をああもあっさりと放棄できてしまうのは些か淡白過ぎではなかろうか。熱が冷めた、というわけでもないだろうに。作中に「女性は一途でなければ魅力的じゃない」といった下りが出てくるが、ここまでやっておいて最後にマリーさんに会わずに締めくくってしまうのは果たして「一途」といえるのか少々疑問。 どうせならマリーさんにも会ってくればいいのに。日記一つで一念発起してパリやアスワンまで飛んでしまうくらいのバイタリティがあるなら、メリット・デメリットに関わらず、会うことの意味を見いだせると思うのだけれど。 たぶん筆者は「世の中常に真実を掴めるものでもない。真実と現実と、どう折り合いをつけて生きていくかが大事」みたいなことを伝えたかったのだと思うけど。 う〜ん…
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主人公、佐和子が祖父の日記を読み 大戦前に生きた人々の過去に纏わる 謎をひも解く為の旅に出る話。 少し複雑で、でもすごく興味深い。 宮本輝の作品の中でも、かなり好き。 近いうちにまた読みたい。
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すっきしない。。 祖父の日記に触れ、真相を解明しようとパリやアスワンに飛ぶ主人公。 裏の日記が出てくるところから、で?と言いたいことばかり。 結局彼女の知りたいことは分からないままストーリーが終わる。。なぜ?!
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