甘い蜜の部屋 の商品レビュー
ゲームの主人公の名前が決まらなくて、候補を募ったところ母が「モイラ」といいました。たいそう気に入って使っていましたが、こんな小説の主人公の名前だったのですね、藻羅。
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あまりの美しい文章に「終わりなんてやってこなければいいのに」と思った本。分厚いんだけどね。主人公のキャラクターも、周りと取り巻く人間も、料理もディテールも豪華絢爛なんだけど、一番ゴージャスなのは父からの愛情。
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モイラの悪魔的な魅力と父親との官能的な関係。 紹介した友人に、森茉莉は読みにくい、と言われましたが…。
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森鴎外の娘、森茉莉の代表作。 モイラと言う少女の幼少期、少女期、成熟期を描いています。甘い蜜の部屋というのは、モイラが父・林作の愛情を受ける部屋。モイラの母は早くに亡くなっていて、林作はモイラに、この世でもっとも完璧に近い形の愛情を注いでいます。恋愛感情の「愛」よりも、親が子供に...
森鴎外の娘、森茉莉の代表作。 モイラと言う少女の幼少期、少女期、成熟期を描いています。甘い蜜の部屋というのは、モイラが父・林作の愛情を受ける部屋。モイラの母は早くに亡くなっていて、林作はモイラに、この世でもっとも完璧に近い形の愛情を注いでいます。恋愛感情の「愛」よりも、親が子供に注ぐ無償の「愛」特に、父親が娘に、あるいは、母親が息子に注ぐ愛情というのは、計り知れないと思います。そんなモイラと父の濃密な関係を、此れでもかと言うほどの美しい言葉で飾り立てて書かれています。好みの分かれる作品ですし、読むのに労力が必要ですが、とても好きな作品です。評価が4なのは、万人向けでないことを考慮して。
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