日本仏教史 の商品レビュー
評価☆☆☆は本の問題ではなく私の理解度の問題だ。 日本の仏教を思想史として概観した一冊です。 個々の思想がなかなか理解できませんでしたが、とかく日本の仏教が、そもそもの仏教からかけ離れてきたことがわかったのが収穫かな。 その変容を闇雲に批判するのでなく、何故そうなったか、何が問題...
評価☆☆☆は本の問題ではなく私の理解度の問題だ。 日本の仏教を思想史として概観した一冊です。 個々の思想がなかなか理解できませんでしたが、とかく日本の仏教が、そもそもの仏教からかけ離れてきたことがわかったのが収穫かな。 その変容を闇雲に批判するのでなく、何故そうなったか、何が問題かを考えていくことが大切、というのは仏教に限りませんね。 これをきっかけにもうちょっと勉強してみたいです。
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橋本治が巻末の解説に書いているとおり 「日本の仏教の歴史を書く本」ではなくて、「日本にやって来た仏教と いうものが、”日本の仏教”という独特なものに変化してしまったのは 何故か? 何故日本人はそのことを不思議に思わないでいるのか?」 と言うことの理由を探ろうとする本 だと思う。それが仏教史という歴史書の体裁を取っているのは、考える ための材料を年代を追ってきちんと積み重ねて提示すれば、そうなら ざるを得ないということなのだろう。 明治以降の記述がないのがとても残念である。
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「終章 日本仏教への一視角」、「橋本治の解説」は日本仏教に興味ある人にとって必読。日本仏教はホント不思議で理解し辛いけど、これを読むと諦めがつく。それ以外はちょっと難解というか、細かすぎるような気が…。
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「空海の風景」を読んだ後に、仏教に興味が出て読んでみました。 6ヶ月ぐらいかけてチマチマとでしたが。 この本を読んで、 「仏教といっても、宗派によって全然別の宗教なんだな。」 ということと、日本に土着する上での変容ぶりが良く分かった気がしました。 奥深いぜ。仏教。 ...
「空海の風景」を読んだ後に、仏教に興味が出て読んでみました。 6ヶ月ぐらいかけてチマチマとでしたが。 この本を読んで、 「仏教といっても、宗派によって全然別の宗教なんだな。」 ということと、日本に土着する上での変容ぶりが良く分かった気がしました。 奥深いぜ。仏教。 ちなみに、解説を読んでから本文を読んだ方が良いかも知れません。 僕は、橋本治氏の解説で、やっとこの本のテーマと特異性が理解できました。 もう一回読みたいと思わせる、良書でした。
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最近の僕の中の問題意識には二つあって、一つは専門的な知識を一般の人にどう橋渡しし、教養として愉しんでもらうかということで、もう一つは何かを考えるときにその一時期だけを切り取るのではなく、大きな流れの中で捉えて理解する、ということ。 この二つが完璧に、そして意識的に行われた仕事が...
最近の僕の中の問題意識には二つあって、一つは専門的な知識を一般の人にどう橋渡しし、教養として愉しんでもらうかということで、もう一つは何かを考えるときにその一時期だけを切り取るのではなく、大きな流れの中で捉えて理解する、ということ。 この二つが完璧に、そして意識的に行われた仕事が本書です。 近代が「分析の時代」だったとすれば、現代、或いは未来は「統合の時代」でしょう。個別的に発達してきた学知領域が、縦割りではなく横のつながりによって総合的にリフレーミングされる、そうしたイメージを描く若手研究者が少しづつ増えてきています。 そうしたことを可能にする上で必要なのは、一つのことを専門的に研究するということに加えて、自分の研究課題が他の研究課題と有機的にどのような関連の中に位置づけられるのかを意識した上でそれを為すことでしょう。その為にはまず、そのものがどういう背景の中で生まれたのかという視点が必要になります。 個別的通史で捉えた後に、例えば仏教史として捉えた後に、宗教史という一つ広い流れにそれを位置づけ、さらに日本史、世界史、そこから現代へと位置づけていく……そうした作業が今後必要になってくるでしょう。 末木先生は、当に上記のような問題意識を強く持ってらっしゃって、とても好感が持てました。 語り口も平明かつ穏やかで、人文科学の最大のテーマである「人間とは何か」ということを、仏教史を通して読み取ろうとしています。だから、面白い。仏教史である以上に、「人間」がいかに生きてきたのか、なぜそれを必要としていたのか、という意識がベースにある訳です。 日本人の思想は仏教の影響を強く受けて来た、というのは誰もが了解する事実でしょう。でも、日本で展開された仏教というのはインドで起こった原始仏教や中国で展開した大乗仏教とは異なる様相を示してきました。「そのような変化がなぜ起こったのか」ということが、そのまま「日本人はどういう性質を持つ生き物なのか」という問いへと繋がってくる。 そしてそれは、現代を生きる我々の無意識的な感性や思考方法にも影響を与えている。 私たちが歴史の頂点を生きていることは確かだけれど、しかしそれは突然出現した訳ではなく、そこには一つ前の有機的つながりがある。塵が少しづつ堆積して行くように、私たちは幾世代も前の影響を免れ得ないわけです。そうしたものが、どのように積み重ねられていったのかを考える上で、「仏教史」は有意義です。その意味で、宗教がどうの、仏教がどうのと言う以前に、教養として超絶お勧め。 末木さんの『日本宗教史』(岩波新書)は本書を日本の宗教まで拡大した野心的仕事で併せてお勧めしたいのですが、やや全体的なバランスに欠ける所があるので、個人的にはこちらがお勧めです。
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1、聖徳太子と南都の教学 2、密教と円教 3、末法と浄土 4、鎌倉仏教の諸相 5、近世仏教の思想 6、神と仏
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日本における仏教の変遷について、単に時系列に追ったものではない。 思想史としてのアプローチとあるように、もともとは世捨て的な性質を持つ仏教がどのように受容、変容されていったかに スポットを当てた貴重な書。 このような労作が文庫で手に入るのは素晴らしいと思う。
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「太子、最澄、空海、親鸞、僧はみな自分の解釈で説く」 発「塾の課題図書ボリュームたっぷり怖じ気づく、ゆっくりゆっくり読む」 概「日本の歴史 仏教と共に歩む思想 太子から天理まで」 得「漢文を訳さず訓読み日本人 経の解釈はなんとでも」 結「知らなかった独自だった日本仏教 全て飲み...
「太子、最澄、空海、親鸞、僧はみな自分の解釈で説く」 発「塾の課題図書ボリュームたっぷり怖じ気づく、ゆっくりゆっくり読む」 概「日本の歴史 仏教と共に歩む思想 太子から天理まで」 得「漢文を訳さず訓読み日本人 経の解釈はなんとでも」 結「知らなかった独自だった日本仏教 全て飲み込む日本人」
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現在末木氏が「考える人」に連載している「仏典を読もう」に衝撃を受けて購入しました。 タイトルの通り、日本における仏教の変遷を明快に論じていきます。私が抱いていたような素朴な疑問、例えば、日本にはどうして宗派がたくさんあるのか、奈良仏教と鎌倉仏教は、あるいは日本の仏教と東南アジアの...
現在末木氏が「考える人」に連載している「仏典を読もう」に衝撃を受けて購入しました。 タイトルの通り、日本における仏教の変遷を明快に論じていきます。私が抱いていたような素朴な疑問、例えば、日本にはどうして宗派がたくさんあるのか、奈良仏教と鎌倉仏教は、あるいは日本の仏教と東南アジアのそれとはどうして印象が大きく違うのか、といった、なかなか簡潔な答えをしにくそうなことにも言及しています。そして「思想史」という面からの仏教へのアプローチも読み応え十分。日本仏教の中核思想を「本覚」に求め、アジアの仏教思想とも比較しながら思想体系として評価していく様は、まさに圧巻の一言。原典から離れることなく、けれどそこに独自の視点で論を加える姿勢には頭が下がります。 中学や高校の日本史で教え込まれた仏教観が自身からぽろぽろと剥がれ落ちていくような、そんな心地よさを読みながら感じました。
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これは大学の宗教学で買わされた本ww でも流石に仏教系大学の講義なだけあってなかなかな本(何を偉そうに…)
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