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経済史の理論 の商品レビュー

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2022/05/05

大学時代に読了。 当時は理論経済学の人が経済史、経済学史を書いた本は少なかったので大変勉強になった。

Posted byブクログ

2014/01/03

経済の歴史を商業及び商習慣の発展という点から捉えている。 しかし、この視点では個人の利益の追求の方法の発展がつまり商業の発展であり、経済の発展であるという話になりがちではないだろうか。 経済は個人個人の自己利益の追求の果てにある。今やその個人は法人となり、その行動の集大成が経済で...

経済の歴史を商業及び商習慣の発展という点から捉えている。 しかし、この視点では個人の利益の追求の方法の発展がつまり商業の発展であり、経済の発展であるという話になりがちではないだろうか。 経済は個人個人の自己利益の追求の果てにある。今やその個人は法人となり、その行動の集大成が経済である、というような主張に聞こえる。 しかし、経済はある地域、それは国境を超えたり、もしくは国という単位より遥かに小さかったりする。そのなかで様々なモノが多くの人の生活に関わりながら循環していくものだと思う。 その循環は必ずしも、商業の発展が先にあるとは限らず、利益が生まれてから起こるものではないと思う。 つまり、商業の発展=経済の発展とするのは単純すぎるのではないか。

Posted byブクログ

2012/06/18

再読。 内容についての評価を下せるほどの力量はない(とは言いつつ若干図式化し過ぎる嫌いは感じます、まあ「標準化」を目論むのだから当たり前か。)ので何だが、そんなことより所謂IS‐LM理論の祖が経済史を真剣に検討していること自体が驚異。 一昔前の一流の経済学者は押し並べて総合理論的...

再読。 内容についての評価を下せるほどの力量はない(とは言いつつ若干図式化し過ぎる嫌いは感じます、まあ「標準化」を目論むのだから当たり前か。)ので何だが、そんなことより所謂IS‐LM理論の祖が経済史を真剣に検討していること自体が驚異。 一昔前の一流の経済学者は押し並べて総合理論的志向が明確だが、ヒックスはその最後の人なのかも。 現在の著名な経済学者で大風呂敷を広げて議論を展開する人など見たこともない。ましてや某経済新聞などで祭り上げられる日本の経済学者などほとんど学問にとって評価にも値しないと思うのだが、そうじゃないのかなぁ。

Posted byブクログ

2012/02/14

ケインズ理論のモデル化で有名なヒックスの経済史。モデルで仮定される経済人の立場からではなく、歴史から読み取れる商慣習などをもとに経済を分析するというのが本書の試みだそうだ。 商慣習より生まれた貨幣制度を国家権力が取り込み、多様な財に交換可能な貨幣でもって税を徴収するようになると、...

ケインズ理論のモデル化で有名なヒックスの経済史。モデルで仮定される経済人の立場からではなく、歴史から読み取れる商慣習などをもとに経済を分析するというのが本書の試みだそうだ。 商慣習より生まれた貨幣制度を国家権力が取り込み、多様な財に交換可能な貨幣でもって税を徴収するようになると、国王はより大きな効用を実現できるようになる。それ故、貨幣の使用は中世でも消えることは無かった、とのことだ。

Posted byブクログ