弟の戦争 の商品レビュー
『ぼくの弟フィギスは、心の優しい子だった。弱っている動物や飢えた難民の子どもの写真なんか見ると、まるでとりつかれたみたいになって、「たすけてやってよ」って言う。人の気持ちを読みとる不思議な力も持っている。そんな弟が、ある時奇妙な言葉をしゃべりだし、「自分はイラク軍の少年兵だ」と言...
『ぼくの弟フィギスは、心の優しい子だった。弱っている動物や飢えた難民の子どもの写真なんか見ると、まるでとりつかれたみたいになって、「たすけてやってよ」って言う。人の気持ちを読みとる不思議な力も持っている。そんな弟が、ある時奇妙な言葉をしゃべりだし、「自分はイラク軍の少年兵だ」と言い始めた。フィギスは12歳。1990年、湾岸戦争が始まった夏のことだった…。 弟思いの15歳の兄が、弟を襲った不思議な事件を語る、迫力ある物語。 イギリスで子どもの読者が選ぶ賞を複数受賞、ヨーロッパ各国でも話題を呼んだ作品。シェフィールド児童文学賞受賞、ランカシャー州児童書賞第1位、イギリス児童書連盟賞部門賞受賞、カーネギー賞特別推薦、ウィットブレッド賞推薦。』 ・ 『弟の戦争』 (http://8010.teacup.com/aleksey/bbs/1282)
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プロットの巧さに目を惹かれがちかもしれないけれど、この作品の凄さは物事を先入観なく自らの価値観にとらわれることなく、本質を見極めたところにあると思う。 戦争は、「国」や「正義」や「信仰」や「価値」といった観念に囚われた人が盲目的に起こす最大の過ち。 でも、それが過ちである最大の理...
プロットの巧さに目を惹かれがちかもしれないけれど、この作品の凄さは物事を先入観なく自らの価値観にとらわれることなく、本質を見極めたところにあると思う。 戦争は、「国」や「正義」や「信仰」や「価値」といった観念に囚われた人が盲目的に起こす最大の過ち。 でも、それが過ちである最大の理由は、一人の人間が戦争という観念の元に、自分の命よりも「敵」の命を軽視することにある。 そのことが深く深く胸に突き刺さる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
イラク戦争がきっかけで書かれた本らしいです。 主人公の弟の中身が急にイラク人少年兵となってしまったため、困惑する家族の話です。敵・味方の兵士にも家庭や家族がある、かけがえの無いものがあるのに、戦争によって殺されていくのはやるせないですね。 幼い感想ですが、戦争はなくなってほしいと心から願ってしまう物語です。
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内容(「BOOK」データベースより) ぼくの弟フィギスは、心の優しい子だった。弱っている動物や飢えた難民の子どもの写真なんか見ると、まるでとりつかれたみたいになって、「たすけてやってよ」って言う。人の気持ちを読みとる不思議な力も持っている。そんな弟が、ある時奇妙な言葉をしゃべりだ...
内容(「BOOK」データベースより) ぼくの弟フィギスは、心の優しい子だった。弱っている動物や飢えた難民の子どもの写真なんか見ると、まるでとりつかれたみたいになって、「たすけてやってよ」って言う。人の気持ちを読みとる不思議な力も持っている。そんな弟が、ある時奇妙な言葉をしゃべりだし、「自分はイラク軍の少年兵だ」と言い始めた。フィギスは12歳。1990年、湾岸戦争が始まった夏のことだった…。弟思いの15歳の兄が、弟を襲った不思議な事件を語る、迫力ある物語。イギリスで子どもの読者が選ぶ賞を複数受賞、ヨーロッパ各国でも話題を呼んだ作品。シェフィールド児童文学賞受賞、ランカシャー州児童書賞第1位、イギリス児童書連盟賞部門賞受賞、カーネギー賞特別推薦、ウィットブレッド賞推薦。小学校中・高学年~。
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読んで良かったと思う本の1つだったかな。 心優しく感受性が強すぎる弟がある日湾岸戦争の少年兵と同調…シンクロ?してしまう話。
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本屋で気になったので読みました。 湾岸戦争の頃自分はアメリカにいました。 連日テレビから流れている放送を見てまるで戦争がテレビゲームのようだったそのことに恐怖を感じたのをいまだに覚えています。日本でどのようにニュースとして伝えられていたかは知らないのですが自分の今居る国が戦...
本屋で気になったので読みました。 湾岸戦争の頃自分はアメリカにいました。 連日テレビから流れている放送を見てまるで戦争がテレビゲームのようだったそのことに恐怖を感じたのをいまだに覚えています。日本でどのようにニュースとして伝えられていたかは知らないのですが自分の今居る国が戦争をしているのに、戦争は(まあ本当に)海の向こうの出来事で自分の日常とは無関係に流れていくという恐ろしさ。自分とは無関係なのだけれども、と言う居心地の悪さを覚えています。同級生のお父さんが兵として彼の地に赴いた、と言う一言を聞いたときだけ、実際の戦争を身近に感じた思い出があります。 ちょっとお話に無理があるというか前フリが長いので実際の本件に入るまで少し長いかな、と。弟さんが何をきっかけに精神感応してしまうのかがわからないのでちょっと… 後主人公の語りかけ方があまり好きではなかったです。ただ、戦争やこの世の中の不条理、災害、そんなことをまるで自分のことのように捉える人が居なくなってしまったらそれこそ一大事なんだ、と言うことには同感です。 いつも思うことだけど教育や報道と言うものはひとつの洗脳だなあ…と思います。
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終わりにかけてのトムの言葉にドキドキさせられました。 皆はまるで映画のように現実に起こっている戦争を眺めているというような言葉が印象に残っています。 外に関心を持たねば。
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なんて言ったらいいかわからないけど、読んでよかった。 今まで考えもしなかったことを考えた。想像するって、大切だって思えた。
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多分読んだの小学生のころなんだけど、読んだあとすごい衝撃だった。世代交代が進んで戦争のことがどんどん遠い昔になっていくけど、忘れないために知っていくことが大事なんだなあって思う。
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相手が同じ生き物だという事を、人よりずっと知りすぎている弟の体験と、兄の成長の物語。苦くやるせない話だった。
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