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桜田門外ノ変(下) の商品レビュー

3.9

37件のお客様レビュー

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2012/04/06

この変がきっかけで、その後の時代の流れは大きく変わったのであろうが、結局は御尋ね者以上にも以下にもならなかったんだね。どんなヤツであっても殺しちゃいかんということだ。

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2012/03/11

桜田門外の変から明治維新までの8年。激動ですね。お殿様やお家のために家来は躊躇いもなく命を投げ出す。そんな古の時代から8年で近代国家。 幕府大老暗殺なんて日本史上の大事件を起こしながら、維新まで生き延びてよりによって警視庁勤務した奴までいるとは。英国公使館を焼き討ちした初代内閣総...

桜田門外の変から明治維新までの8年。激動ですね。お殿様やお家のために家来は躊躇いもなく命を投げ出す。そんな古の時代から8年で近代国家。 幕府大老暗殺なんて日本史上の大事件を起こしながら、維新まで生き延びてよりによって警視庁勤務した奴までいるとは。英国公使館を焼き討ちした初代内閣総理大臣伊藤博文といい凄い時代です。

Posted byブクログ

2013/07/25

(1998.02.15読了)(1998.01.31購入) (「BOOK」データベースより)amazon 水戸の下級藩士の家に生まれた関鉄之介は、水戸学の薫陶を受け尊王攘夷思想にめざめた。時あたかも日米通商条約締結等をめぐって幕府に対立する水戸藩と尊王の志士に、幕府は苛烈な処分を加...

(1998.02.15読了)(1998.01.31購入) (「BOOK」データベースより)amazon 水戸の下級藩士の家に生まれた関鉄之介は、水戸学の薫陶を受け尊王攘夷思想にめざめた。時あたかも日米通商条約締結等をめぐって幕府に対立する水戸藩と尊王の志士に、幕府は苛烈な処分を加えた。鉄之介ら水戸・薩摩の脱藩士18人はあい謀って、桜田門外に井伊直弼をたおす。が、大老暗殺に呼応して薩摩藩が兵を進め朝廷を守護する計画は頓挫し、鉄之介は潜行逃亡の日々を重ねる…。 ☆関連図書(既読) 「最後の将軍 徳川慶喜」司馬遼太郎著、文芸春秋、1967.03.25 「徳川慶喜」百瀬明治著、火の鳥伝記文庫、1997.11.15 「桜田門外ノ変(上巻)」吉村昭著、新潮文庫、1995.04.01

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2011/10/29

旧暦の3月3日、その桜田門外の変の日は、雪だった。 その事件後のことも、くわしく展開される。 事件にかかわった水戸藩士に資金的に援助していたのが、こんにゃく商人であることも興味深い。今は群馬が名産のこんにゃくは、もともと茨城が名産だったよう。

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2011/09/26

・井伊大老の初傷はピストルによる貫通銃創。 ・襲撃時間は約3分程度。 ・実際の斬り合いは剣術によるスマートなものは全くなく、泥臭い鍔元による押し合いで指、耳、鼻が斬られるケースが多く、襲撃後の現場にはそれらが散乱していた。 ・幕府による逃亡者の逮捕捕獲技術の高さ。

Posted byブクログ

2011/08/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 井伊直弼暗殺の瞬間と、襲撃者たちのその後について。  井伊直弼が暗殺された後、幕府が水戸藩に対して進言した内容が印象的だった。  一、水戸家は将軍家の分家であり、本家である将軍家を補佐していた井伊大老の死を決して喜んではならないこと  互いに国を護ろうとしていた者同士の悲しい行く末。  関が逃げていくその様子は、絶望と哀愁が漂う。  

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2011/06/19

歯医者さんの待ち時間・銀行・バス・寝る前・・・少しずつ読み続けていた吉村昭氏の桜田門外ノ変、やっと昨日読み終えました。2か月もかかってしまった。 そうだなあ・・・僕にとってはきつい一冊でした。どちらかと云えば忠実な、それは多分気が遠くなるような調査の上に書きあげたものだと思いま...

歯医者さんの待ち時間・銀行・バス・寝る前・・・少しずつ読み続けていた吉村昭氏の桜田門外ノ変、やっと昨日読み終えました。2か月もかかってしまった。 そうだなあ・・・僕にとってはきつい一冊でした。どちらかと云えば忠実な、それは多分気が遠くなるような調査の上に書きあげたものだと思いますが、所謂、事実を述べたものです。作者の思いは殆ど入れなかったのではないでしょうか、あとは読者が自分で感じなさいと云うものです。 吉川英治の三国志がありますが、あの本は漢文から来ると思われる朗々とした流れが文から感じられます。そのことで状況描写や心理までをイメージする事が出来たような気が致します。 この桜田門外ノ変にも至る所に武家言葉が出てまいりますが、それは三国志に出てくるような漢文で無く、あくまでも武家言葉です。とは言え、主人公の関鉄之助は歌を詠む事が好きですので ”めぐり逢えて姿見えねど声そえてこは又いかにかかるなみだぞ” などまたちがったものを感じる事が出来ます。 ペリー来航・不平等条約締結・開国云々の問題に対して、幕府が問題を処理できなかった状態が桜田門外の変を産み、日本は尊攘攘夷・尊王倒幕そして大政奉還と移っていったのです。 今の世の中にリンクするところが多々あり考えさせられました。

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2011/06/14

決行準備からその後の逃亡生活を詳細に記している。 上下巻合わせて圧倒的なボリューム。 よくぞこれほどまで調べ上げ一つの読み物としてまとめたものです。 それにしても当初の予定が狂ったとはいえ、事件の後がお粗末ですね。 赤穂浪士みたいに全員で自害するって思いはなかったのかな。

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2011/03/27

ついに主人公関鉄之助を中心とする水戸藩士の井伊直弼大老暗殺、つまり桜田門外の変がようやく下巻にて達成。 しかし、この事件自体はわずか5分の出来事。小説内での描写もあっという間。その後、藩士たちは逃亡を続け、ほとんどが死を迎える。桜田門外の変は前フリで、作者が描きたかったのは、関...

ついに主人公関鉄之助を中心とする水戸藩士の井伊直弼大老暗殺、つまり桜田門外の変がようやく下巻にて達成。 しかし、この事件自体はわずか5分の出来事。小説内での描写もあっという間。その後、藩士たちは逃亡を続け、ほとんどが死を迎える。桜田門外の変は前フリで、作者が描きたかったのは、関鉄之助たちの逃亡生活だったのか。 桜田門外の変から2年、関鉄之助は水戸藩内で捕縛され、江戸に送られて処刑される。37歳だった。

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2011/03/11

桜田門外ノ変自体は数時間のものだろうからそれだけでこれだけの小説のテーマになるのかと思っていたら圧倒されました。 あとがきを読むと資料を丹念に読み砕き、現地に行き、そこでまた人と会い資料を得て、それを骨格として作り上げてその間を想像で補い紡いでいくという作業をしていることがよく分...

桜田門外ノ変自体は数時間のものだろうからそれだけでこれだけの小説のテーマになるのかと思っていたら圧倒されました。 あとがきを読むと資料を丹念に読み砕き、現地に行き、そこでまた人と会い資料を得て、それを骨格として作り上げてその間を想像で補い紡いでいくという作業をしていることがよく分る。 著者は当日の雪がいつ止んだのか色々な文献をあたるが不明で、不明ではあるが気持ちが入っいくと想像できるというようなことを言っていた。本の中では午後2時に止んだとしている。 尊皇攘夷派は今になると分の悪い立場だが、安政の大獄の件を読むと事件を起こすのもやむなしかと思う。井伊直弼の弾圧は過酷を極めている。 襲撃の描写は息を呑む。剣の修行なんて関係ない。怖いので刀のつばぜり合いとなり、刀同士がぶつかったとこで刀を振るので鼻とか耳とか指が散乱していたなんてリアルだ。 井伊直弼は合図も兼ねていたピストルが腰にあたっていてその段階で襲撃は成功だったわけである。雪も幸いした。敵は刀が濡れないようにカバーをしているし、刀にサビがこないようにボロな刀を持っていた人もいて、結果、曲がった刀があちこちに落ちていたとある。 話はこれで終りかと思ったら、主人公の関鉄之介のその後の足取り、最後は逃走に移っていく。このタッチは大好きな「長英逃亡」に似ていて緊張感を呼ぶ。ここまで資料が残っているものかと思ったらあるんですね。 あまりの労作に圧倒されてページを閉じた。

Posted byブクログ