台所のおと の商品レビュー
「崩れ」を読んで小説も読んでみたくなって。濃やかな表現は女性ならでは。病人との生活、金銭的不自由など後半の短編は少々気が重くなるも、表題作にはその世界の手ごたえのようなものが読んでいて感じられる。
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一回さらっと読んでしまったのを もう一回読み直し。 この本を読んでいると 女としての姿勢見たいなものをちょっと感じた 大人になったってことかな・・・しみじみ読めたってことは。。。
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幸田文さんの短編集です。幸田さんの小気味良い文体が大好きで購入しましたが、それぞれの話の中に出てくるキャラクターの、性格というか、信条ですね。それが思慮深く感じられ、物語に厚みがでています。「濃紺」も載っています。
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誰かが食べ物を作るその音を聞くこと。病床の料理人・佐吉にとってそれは仕事の音であると同時に様々な過去を回想するきっかけの音。妻のあきは佐吉に代わって料理屋を切り盛りしながら、その病の深さを彼に悟られまいと神経を使っている。二人の間に響く、台所のおと。
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美しい言葉、美しい姿勢、所作…そういうものが行間からもにじむのです。 きりっと姿勢の通った、まっとうな人の話がいくつもあるのです。
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音や匂いがこちらまで通ってくる文章。世界で一番尊敬している作家です。この人の姿勢の正しさ、厳しさ、やさしさ、悲しみを越える身軽さから、いつも何かを教わっている気がします。
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頭のなかを真っ白にして、著者の表現する音を想像する。 心が静かになります。 文体は凛としていて、著者という女性を表しているのかな、と思います。
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私はどんな台所の音を立てているだろうか?野菜を刻む音。流しをたたく水の音。水を切る音。鍋やお皿を洗う音。ふと気が付くと、自分の音に耳を澄ますようになった。
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(手持ち) 短編集。さりげない家庭の情景を描いているのだけど、つつましく美しい日本的な家庭のたたずまいに郷愁を感じます。こんな夫婦が素敵だなあ、と思ったのが表題作「台所のおと」。
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