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秘太刀馬の骨 の商品レビュー

3.8

52件のお客様レビュー

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架空の北国の藩「海坂…

架空の北国の藩「海坂藩」を舞台にした時代小説。家老暗殺に使われた幻の剣「馬の骨」とは。誰がこの秘剣の使い手なのか。六年前の家老暗殺以来闇に埋もれてしまった秘剣の使い手を探索する半十郎と銀次郎。やがて見え隠れしてくる執政をめぐる熾烈な戦いを縦糸にして、読者を飽きさせずにひきつける。...

架空の北国の藩「海坂藩」を舞台にした時代小説。家老暗殺に使われた幻の剣「馬の骨」とは。誰がこの秘剣の使い手なのか。六年前の家老暗殺以来闇に埋もれてしまった秘剣の使い手を探索する半十郎と銀次郎。やがて見え隠れしてくる執政をめぐる熾烈な戦いを縦糸にして、読者を飽きさせずにひきつける。物語の横糸は、子どもを亡くした半十郎とそのため心を病んでしまった妻杉江との暗澹たる生活を、北国の遅い春の訪れのなかで、二人の春を待ちわびる心象風景と二重の仕掛けになっている。そして最終章。杉江の心の病は一進一退を経て快癒し、「昔の

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確かにいた秘太刀の使…

確かにいた秘太刀の使い手!しかし意外や意外、もう一人いたとは・・・藤沢手兵の心憎いまでのラスト!

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藤沢周平の時代小説に…

藤沢周平の時代小説には、秘太刀とか秘剣とかが良く出てきます。これもそのひとつ。ミステリー仕立てのストーリーで面白い。

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秘太刀馬の骨を伝承さ…

秘太刀馬の骨を伝承されたのは一体誰なのか?予想外の結末に驚かされました。

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北国のとある藩で、か…

北国のとある藩で、かつて家老暗殺に使われた秘剣「馬の骨」。浅沼半十郎はその剣の秘伝を受けた剣客(つまり暗殺者本人)の探索を命じられる。領内の使い手と次々立会い、やがて知るその伝承者とは・・。

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秘剣の伝承者さがし小…

秘剣の伝承者さがし小説です。探偵物がお好きな方はお奨めです。藤沢周平作品の中では今ひとつと感じました。

文庫OFF

2023/05/01

とても面白かった。時代小説でありながら文体は現代的で新鮮、ストーリーははらはらするミステリーを思わせる。『秘太刀 馬の剣』の伝承者は誰か、馬の剣にまつわる藩の秘密はなにか。最後までワクワクしながら読めた。ただ、最後に馬の太刀の使い手を著者が明らかにしたと思ったのに、それは見せかけ...

とても面白かった。時代小説でありながら文体は現代的で新鮮、ストーリーははらはらするミステリーを思わせる。『秘太刀 馬の剣』の伝承者は誰か、馬の剣にまつわる藩の秘密はなにか。最後までワクワクしながら読めた。ただ、最後に馬の太刀の使い手を著者が明らかにしたと思ったのに、それは見せかけで、真の使い手は思いもかけない者だと解説者が説いていたのには、少々驚いた。

Posted byブクログ

2023/04/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

☆4.0 筆頭家老の小出帯刀に近習頭取に取り立ててもらった浅沼半十郎は、以前の筆頭家老の暗殺に使われた「馬の骨」と呼ばれる秘太刀の使い手を探る命を受ける。 主に調べは小出の甥の石橋銀次郎が行うので、求められているのはお目付役といったところだ。 剣を持つ者の噂話として「馬の骨」は矢野家に伝わると言われていた。 早速話を聞きに矢野家へと向かうが、現在の当主の藤蔵は自分は受け継いではいないし、誰に受け継がせたかも知らぬという。 銀次郎は後継者の候補として、先代の高弟五名の名前を聞き出し、藤蔵も含め立合を申し入れ実際に相手と戦っていく。 やがてこの秘太刀探しには藩の派閥争いが関係していることがわかってきて…… 他流試合を禁じるが為に、なかなか立合に応じてもらえない銀次郎は"どんな手使っても戦ってやる"とかなり嫌な手段をとるので、どんどん嫌な奴になっていく。 まぁ、好きになれんわな。 振り回される半十郎が可哀想に思いつつ、でも半十郎もあまり好きになれないのだよね。 杉江に対する態度のせいかな。 半十郎の妻の杉江は、長男を病気で失ってから気鬱になってしまい、夫婦仲も良くない。 でも時代を考えるとそんなものなのかという気もする。 この作品は藩の政治の派閥争いと、秘太刀の使い手探しのミステリ的な部分の面白さもあるけれど、この夫婦、とりわけ杉江のことが書かれているのが良いなと思う。 特に、娘の直江が野犬に襲われた後、半十郎に杉江が怒られるところ。 それまで杉江は長男の病気について、医者を呼ぶのが遅れたから死んだのだと半十郎を責めていた。 しかし娘が犬に襲われたときには、側にいたのに見ているしか出来なかった。 幸い娘は無事だったが、半十郎をただ責めていれば良かった今までには戻れなくなったのだ。 だからこそ、ラストに宿屋の息子を自らの手で救えたことが気鬱から抜け出るきっかけになったのだと思う。 この流れがとても良かった。 秘太刀の使い手については、出久根達郎さんの解説に随分混乱したし、まだ混乱してるんだけど、これは同じく読んだ人に意見を求めたくなっている。

Posted byブクログ

2023/04/08

藩の要人の暗殺に用いられたという秘大刀「馬の骨」。その遣い手を探るよう命じられた筆者。次第に明かされる藩の実態。 五十を過ぎて藤沢周平に本格挑戦。第二弾で選んだのがコレ。ちょっとミステリー調。 何より藤沢周平は季節の情景と女性を描くのが実にうまい。また文章だけでは難しいだろう...

藩の要人の暗殺に用いられたという秘大刀「馬の骨」。その遣い手を探るよう命じられた筆者。次第に明かされる藩の実態。 五十を過ぎて藤沢周平に本格挑戦。第二弾で選んだのがコレ。ちょっとミステリー調。 何より藤沢周平は季節の情景と女性を描くのが実にうまい。また文章だけでは難しいだろうチャンバラの場面も臨場感豊かで見事。 この作品も海坂藩が舞台。

Posted byブクログ

2022/01/10

歴史ミステリー小説ともいえるのだろうか、秘太刀、「馬の骨」を伝授した者を探し出すストーリー。 藩内の政争がテーマであり、ストーリーの中で登場する人物を追いながら当時の藩の運営、武士の振る舞い等、知ることも興味深い。 武士にとっては生死は身近なものであるが故に、ストーリーの展開に緊...

歴史ミステリー小説ともいえるのだろうか、秘太刀、「馬の骨」を伝授した者を探し出すストーリー。 藩内の政争がテーマであり、ストーリーの中で登場する人物を追いながら当時の藩の運営、武士の振る舞い等、知ることも興味深い。 武士にとっては生死は身近なものであるが故に、ストーリーの展開に緊張感があるし、また武士が義の世界に生きるところに、爽快感を得ることができる。

Posted byブクログ