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歓楽の家 の商品レビュー

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2019/09/23

書評家の豊崎由美さんが、時に読者と討論になる問題「訳の巧拙」。原文を読むことがない豊崎さんが、訳の拙さを指摘することに対して読者から「原文を読めないくせになにを言う」という糾弾。 私も原文はあたれませんが、訳の巧拙というものはあり、作品を味わうにあたって割と決定的な役割を果たし...

書評家の豊崎由美さんが、時に読者と討論になる問題「訳の巧拙」。原文を読むことがない豊崎さんが、訳の拙さを指摘することに対して読者から「原文を読めないくせになにを言う」という糾弾。 私も原文はあたれませんが、訳の巧拙というものはあり、作品を味わうにあたって割と決定的な役割を果たしていると信じる。詩心の不在、意味の乏しい忠実さ、そういう気配を感じると残念に思う。 残念の極めつけだったのが、物語の終盤にリリーとセルデンが語り合う決定的な場面で「脱字」があること。重箱の隅をつつく気はありませんが、クライマックスなのに初歩的なミスが野放しになっている仕事は、どうなのか。 本作、内容は文句なくしびれる。悲しいことに絶版。「新訳」が世に現れる幸運に恵まれれば、再読したい一冊。

Posted byブクログ