とり残されて の商品レビュー
短編集。 「とり残される」という観点で、様々な角度から話を展開している。毎話読む度に、どういうふうに取り残されているのだろうか?と考えながら読むのだが、いざわかると、そういうことか、と度肝を抜いてくれる作品であった。
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日常生活を送る中で隅っこに追いやってしまっている違和感や居心地の悪さ、そういうものを主役にしたように感じる短編集。 「わたしの死んだ後に」が1番心に残った。
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久しぶりの宮部みゆきさん。やっぱり面白い!。引きこまれる文章力もストーリ展開もさすが。SF、ホラーなど「世にも奇妙なものがたり」のような短編集。 「とり残されて」「おたすけぶち」は背筋がゾワっ。「私が死んだ後に」「いつも二人で」は切ないけどホッコリ。「居合わせた男」はラストでまた...
久しぶりの宮部みゆきさん。やっぱり面白い!。引きこまれる文章力もストーリ展開もさすが。SF、ホラーなど「世にも奇妙なものがたり」のような短編集。 「とり残されて」「おたすけぶち」は背筋がゾワっ。「私が死んだ後に」「いつも二人で」は切ないけどホッコリ。「居合わせた男」はラストでまたゾワッ。「囁く」はまさかの衝撃のラスト。「たった一人」は真相が私には分からなくてきになったまま。読者に任せるってことなのかな。だったら、また出会えると良いな。
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「火車」と同時期の短編集。ラストの「たった一人」が何とも不気味なSFであり、強く生きることへのエールともとれる結末。この時期の宮部みゆき作品は、挑むような文章が美しい。
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1話1話が頭の中で映像出来るようで、とても読みやすい。 怖い話からほのぼのまで、宮部みゆきワールド全開でした。
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うん、面白い! 文体が非常に読みやすく、変にこねくり回した描写も無く 1つ1つの物語の内容がとてもよくできてる。 ちょっとしたスパイスの効かし方も絶妙! まだあまり数を読んでない作家だが、おそらくどれを読んでもハズレがないんだと思う。 他の作品が楽しみ!
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不思議でちょっと怖ろしく、 ありえないようだけど、人間の魂的にはあるかもしれないと思わせる 短編だけど、とても濃厚な物語たち。
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超常現象を題材にした作品が、七編収録された短編集です。 一口に超常現象といっても、その扱いは様々で、作品ごとにしっかり工夫が凝らされています。 もちろん、怖がらせることだけに終始した、そのような作品は一つもありません。 ミステリ、ホラー、SF、ファンタジー…それぞれのジャンル...
超常現象を題材にした作品が、七編収録された短編集です。 一口に超常現象といっても、その扱いは様々で、作品ごとにしっかり工夫が凝らされています。 もちろん、怖がらせることだけに終始した、そのような作品は一つもありません。 ミステリ、ホラー、SF、ファンタジー…それぞれのジャンルを通して描かれる不思議さは、どれも違った感覚があり、読後に残る余韻も印象的でした。 不思議な出来事に翻弄される登場人物たち。切なさと悲しさに満ちた、その思いが胸を打ちます。 深淵なテーマを扱う長編も良いですが、それとは違った魅力を持つ、短編も素晴らしいですね。 初期の作品群とは思えない、筆力の高さを感じました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
久しぶりに宮部みゆきを読んだ。短編集だが、全て超常現象もので面白かったし、ちょっと胸が痛くなるような感じだ。「とり残されて」は、結婚式も決まっていた婚約者を未成年の女性の交通事故で奪われた養護教諭をやっている女性が主人公。彼女が保健室で居残って仕事をしていると、子供の足音が聞こえ、「せんせい、あそぼ」という声が頭の中で聞こえた。いくら探しても姿が見えない。そしてその子の声が「プールへおいでよ」と聞こえたとき…。婚約者を亡くして加害者への憎悪で頭が一杯の彼女のもとにその子供はやってきた。そしてその子の後をついていくと…。なんとそこには。
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宮部みゆきさんの短編小説、私はすごく好き。映像となって目に浮かぶ光景ばかり。視点や描写がすごく映像映えするので、映画化やドラマ化にぴったりだと思う。「たった一人」「取り残されて」が特によいー。
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