サラエボ旅行案内 の商品レビュー
本書は1992年4月から1993年の4月にかけてサラエボにて執筆されたとのこと。サラエボがセルビア人勢力により包囲されていた時期である。 私たちはそのあとの歴史も知っている。このあとも包囲戦は続く。 巻末にある柴宜弘の解説では、1994年の2月にサラエボ包囲は解除されたとある。...
本書は1992年4月から1993年の4月にかけてサラエボにて執筆されたとのこと。サラエボがセルビア人勢力により包囲されていた時期である。 私たちはそのあとの歴史も知っている。このあとも包囲戦は続く。 巻末にある柴宜弘の解説では、1994年の2月にサラエボ包囲は解除されたとある。この時点では問題解決の難しさは認めつつも情勢が落ち着くように見えていたようだ。しかし、後世の私たちは、そのあとに凄惨な民族浄化とNATOによる空爆を経て停戦に至ることを知っている。 本書執筆時点でもサラエボの情勢は過酷を極めている。本書は旅行ガイドを模して作られた、一種のパロディである。ユーモアめいた文章でサラエボの状況が綴られている。しかし、崩壊した建物や、遺体と思われる写真も載っている。 これを読んで笑えるひとはいないだろうが、このような形で伝えることにより、深く刺さるものもあるのだろうと思う。
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あらゆるインフラが破壊され、水や食料も不足し、いつ狙撃されるかもわからない生活。死が日常となった世界でサラエボ市民はいかにして生き延びていたのだろうか。 この本はそのことを明らかにしていきます。 そして、この本で最も特徴的なのは「ユーモア」を強調しているという点です。悲惨な生...
あらゆるインフラが破壊され、水や食料も不足し、いつ狙撃されるかもわからない生活。死が日常となった世界でサラエボ市民はいかにして生き延びていたのだろうか。 この本はそのことを明らかにしていきます。 そして、この本で最も特徴的なのは「ユーモア」を強調しているという点です。悲惨な生活の中でユーモアがどんな意味を持っていたのか、そのことをこの本では強調しています。 当時の人々は何を食べ、どんな生活をしていたのか。普通なら絶望に沈んでしまうであろう中、ユーモアたっぷりに彼らの生活が語られていきます。 サラエボ市民がいかに過酷な生活をしていたかがものすごく伝わってくるのですが、このユーモアのおかげで不思議と重苦しさを感じません。
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戦場の生活を中心とした紹介 ミシュランレストランガイド型式で案内文を書いたとか 平易な文章であるが 現場の悲惨さが伝わってくる ホテルは営業しているのには 驚き! 生きることは大変だ と思う
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1990年代前半のボスニア戦争時の、サラエボ市民の暮らしの様子をガイドブック風にまとめた一冊。 多くの写真とともに、サラエボ市民の暮らしが本当に生々しく描かれている。 学術書であったり、一般向けにまとめられた記録本などからは、なかなか感じる現代における戦争下の人々の暮らしが痛いく...
1990年代前半のボスニア戦争時の、サラエボ市民の暮らしの様子をガイドブック風にまとめた一冊。 多くの写真とともに、サラエボ市民の暮らしが本当に生々しく描かれている。 学術書であったり、一般向けにまとめられた記録本などからは、なかなか感じる現代における戦争下の人々の暮らしが痛いくらいに伝わってくる。後世に残していくべき、とても素晴らしい一冊だと思う。
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冒頭解説から 本書は、1992年4月から1993年4月にかけてサラエボで執筆された。 この草稿はサラエボ包囲戦の最中に書きとめられたものであり、 FAMAが行っている数多くのプロジェクトのひとつである。 内戦中のサラエボを、地球の歩き方ではないけど、案内した1冊。 必需品は...
冒頭解説から 本書は、1992年4月から1993年4月にかけてサラエボで執筆された。 この草稿はサラエボ包囲戦の最中に書きとめられたものであり、 FAMAが行っている数多くのプロジェクトのひとつである。 内戦中のサラエボを、地球の歩き方ではないけど、案内した1冊。 必需品は、浄水剤に、走りやすい靴。 包囲戦火での調理法。 市民のスポーツレクリエーションでは、燃料のための伐採(ツリーカッティング)を紹介。 電気も水道もとまった、21世紀の街とは思えない、そんな世界。 オリンピックスタジアムに簡素な十字架のお墓が並ぶさまは、SFのよう。 本書「旅行者へのアドバイス」から 今までの習慣は全部捨てること。 電話が通じないときは笑い飛ばす。しょっちゅう笑うことになるだろう。 憎まずに、からかうこと。
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世の中には割と多くある後書きから先に読んだほうがいい本の一つ。凄惨な記録で、最初はなかなかユーモアを拾う暇がない。読み終えて、この紛争の後世界は何か変わったかなと、そして2011年3月の後もどうかわるのか、と考える。天災でも人災でも、彼らの見つけたユーモアが鍵になるんじゃないかと...
世の中には割と多くある後書きから先に読んだほうがいい本の一つ。凄惨な記録で、最初はなかなかユーモアを拾う暇がない。読み終えて、この紛争の後世界は何か変わったかなと、そして2011年3月の後もどうかわるのか、と考える。天災でも人災でも、彼らの見つけたユーモアが鍵になるんじゃないかと。
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俺は、死亡年が「1992」で統一された墓場の写真を見て、諦めた気持ちで鼻で嗤う。 人減ってのは犬死にをするまでにいろんなことを思いつくもんだと。
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相模大野中央図書館で。 ミシュラン旅行ガイド風に、紛争当時のサラエボの様子を紹介するという、ブラックユーモア満載の1冊。
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これ、表紙がのらないのが残念だなあ! 絶版で入手困難な様ですが、青山のbook246には結構ありました。ボスニア紛争の激戦地(しかし戦いではなかった。絶対的な包囲網による殺戮)のサラエボ。その時の様子をさながら「ガイドブック」のように解説。ユーモアな試みが逆に現実味を帯びる。面白...
これ、表紙がのらないのが残念だなあ! 絶版で入手困難な様ですが、青山のbook246には結構ありました。ボスニア紛争の激戦地(しかし戦いではなかった。絶対的な包囲網による殺戮)のサラエボ。その時の様子をさながら「ガイドブック」のように解説。ユーモアな試みが逆に現実味を帯びる。面白いのに苛酷な本であるというところに、不思議な可能性を感じました。
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ユーゴ内戦下のサラエボと、そこで生き抜く術を、旅行ガイドというかたちで記録した希有な一冊。大事な本。
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