東京下町殺人暮色 の商品レビュー
この作品は2時間サスペンスドラマのような感じのする展開でしたが、下町とバラバラ殺人事件という、あまりに結びつかないような話を繋ぎ、下町という昔ながらの良さが最近だんだんマンションなども立ち並び都会的になってきたというところで、下町の良さが徐々に奪われていっている状況に警鐘を投げか...
この作品は2時間サスペンスドラマのような感じのする展開でしたが、下町とバラバラ殺人事件という、あまりに結びつかないような話を繋ぎ、下町という昔ながらの良さが最近だんだんマンションなども立ち並び都会的になってきたというところで、下町の良さが徐々に奪われていっている状況に警鐘を投げかけているように感じたのは私だけでしょうか? 下町ののどかな雰囲気の生活場所にも現代的な猟奇的犯罪が隣り合わせている怖さを感じました。 単なる犯人捜しのサスペンスではない、物語の深さを考えながら読んだ一冊でした。
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【本の内容】 13歳の八木沢順が、刑事である父の道雄と生活を始めたのは、ウォーターフロントとして注目を集めている、隅田川と荒川にはさまれた東京の下町だった。 そのころ町内では、“ある家で人殺しがあった”という噂で持ち切りだった。 はたして荒川でバラバラ死体の一部が発見されて…。 ...
【本の内容】 13歳の八木沢順が、刑事である父の道雄と生活を始めたのは、ウォーターフロントとして注目を集めている、隅田川と荒川にはさまれた東京の下町だった。 そのころ町内では、“ある家で人殺しがあった”という噂で持ち切りだった。 はたして荒川でバラバラ死体の一部が発見されて…。 現代社会の奇怪な深淵をさわやかな筆致で抉る、宮部作品の傑作、ついに文庫化。 [ 目次 ] [ POP ] またまた、お得意の子供主人公。 私は子供を主人公にして、ミステリにホンワカ要素を入れるというところがイイとは思えない方なのですが...。 そこが宮部作品の特徴でもあります。 全体に、まぁまぁという感じです。 前半の話が後半になってパズルのように組み上がって行く面白さは、宮部みゆきの長篇らしい感じ。 しかし、それほどの出来でもない気がします。 [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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13歳の八木沢順は、両親の離婚により、刑事である父・道雄との新生活を始めた。住まいはウォーターフロントとして注目を集めている東京の下町。 そのころ町内では、"ある家で人殺しがあった"という噂が流れていた。そして荒川ではバラバラ死体の一部が発見される。 これまた少年もの。純粋で好奇心旺盛な少年らしい少年・順とその友達の慎吾がとてもいい味を出している。 それとは対称的な犯人像。現代社会の問題を取り込んでいるのも宮部先生らしい。 初期の作品だけに粗が目立つとの感想もあるようですが、充分に楽しめる作品でした。
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宮部さんの作品の中では軽めのお話だけど、登場人物は相変わらず魅力的な人が揃っていて面白い。 想像力のなさから遊び感覚で人を傷つけて苦しめて、未成年というだけで残酷かつ罪の意識も持たない少年のプライバシーが守られること。また、そんな少年を生みだした大人の悲しさを描いている。 種明かしの流れはいつもあまり気にならないのだけど、この作品では犯人が自ら語る場面で少し強引さを感じてしまったのが残念かなぁ。
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宮部みゆきさん懐かしい作品シリーズ! 『東京下町殺人暮色』です。 昨年読んで未レビューでした。 様々なジャンルの作品を世に生み出している宮部さんですが本作は軽めの推理小説って感じかな。 かなり若い頃の作品かと思います。 刑事の息子である主人公13歳の八木沢順少年が活躍するお話...
宮部みゆきさん懐かしい作品シリーズ! 『東京下町殺人暮色』です。 昨年読んで未レビューでした。 様々なジャンルの作品を世に生み出している宮部さんですが本作は軽めの推理小説って感じかな。 かなり若い頃の作品かと思います。 刑事の息子である主人公13歳の八木沢順少年が活躍するお話。 八木沢家の通いの家政婦さんらと共に事件の解決に挑みます! 本格推理ではありませんが、なんとなく心がほっこりする作品だと思います。
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東京の下町で起こったバラバラ死体事件を、刑事の息子である八木沢順とその父親、道雄の二人の視点から追いかけるサスペンス。 途中から犯人は何となく「こいつかな?」という感じがしたけど、動機がかなり意外なものだった。 家政婦のハナさんがかなりいいキャラをしている。
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「模倣犯」があまりに長編だったので、おなかいっぱいだったのだが、薄めの文庫本だったのでお昼休みや待ち時間に丁度良いかと、図書館で手に取った。 やはり、あまり長いと中だるみするし、このくらいがサラッと読めていい。 刑事の父親と高校生の息子、そして誰より家政婦のハナさんがいい味を出し...
「模倣犯」があまりに長編だったので、おなかいっぱいだったのだが、薄めの文庫本だったのでお昼休みや待ち時間に丁度良いかと、図書館で手に取った。 やはり、あまり長いと中だるみするし、このくらいがサラッと読めていい。 刑事の父親と高校生の息子、そして誰より家政婦のハナさんがいい味を出している。 ストーリー的には、ラスト無理やりお話を納めた感あり。
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シリアスなバラバラ殺人事件や社会問題を用いているにも関わらず、何故かほのぼのとした暖かさを感じるのは、個性と魅力溢れる登場人物たちと下町の雰囲気によるものだと思います。 核心を突く大きなヒントが出てこない為、本格の要素が弱く感じるかもしれませんが、事件と人間模様のバランスの取れた...
シリアスなバラバラ殺人事件や社会問題を用いているにも関わらず、何故かほのぼのとした暖かさを感じるのは、個性と魅力溢れる登場人物たちと下町の雰囲気によるものだと思います。 核心を突く大きなヒントが出てこない為、本格の要素が弱く感じるかもしれませんが、事件と人間模様のバランスの取れた作者らしい作品に仕上がっていると思います。
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再読、と思っていたら初読。 読む直前に、本をパラパラとした時に、エピローグ「逮捕された○○」という文字が目に飛び込んできてしまった。 他の本を読んで忘れた頃に読もうかとも思ったけど、意識するとかえって記憶に残りそうだし、再読だからいいか、と読み始めました。 すぐにストーリーに引き込まれ、最後まで楽しめたのはさすがだなと思います。 ところで、この本と勘違いしていた、前に読んだ本はなんだろうなあ。
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2つの事件。殺人と死体遺棄。画家が疑われる。怪しいのはむしろ。 推理小説としての複雑さは十分。死体遺棄の根拠はわかったが、殺人の必然性が希薄。主人公と家政婦の活躍は小気味よいが、画家の娘と殺人者の姉のが置いてきぼりのような印象。不完全燃焼。
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