東京下町殺人暮色 の商品レビュー
1994年発行、光文社の光文社文庫。既読。タイトルで管理する関係上、改題だと再読することとなる。自分の中のルールだからかまわないが、この小説、もう1回改題しているからもう1回再読確定。さて、以前の感想で「散漫」「社会問題とかサスペンスとかほのぼのした情感とかがいろいろあって、しか...
1994年発行、光文社の光文社文庫。既読。タイトルで管理する関係上、改題だと再読することとなる。自分の中のルールだからかまわないが、この小説、もう1回改題しているからもう1回再読確定。さて、以前の感想で「散漫」「社会問題とかサスペンスとかほのぼのした情感とかがいろいろあって、しかも融合していない」と書いたが、「下町のほのぼのとした情感」というのはタイトルのイメージのようだ。だとしたら最終的なタイトルだと散漫なイメージは感じないのだろうか。今回は、こんな悲惨な事件だったんだ、と感じ、あまりよい感じを受けず。 解説:「解説」縄田一男(文芸評論家)、他:1990年4月 カッパ・ノベルス(光文社)刊『東京殺人暮色』改題、
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中盤くらいからなんとなく予想ができてしまって、残りのページが進むにつれ、これ以上意表をつく事は無いのか…と不安に駆られた。結果として答え合わせをしていくことになる。ハナさんは好きです。ハナさんのご家族はたいそう心配されたことでしょう。
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読みやすくスイスイ進む。個人的に宮部さんでよく感じる色々細かい描写があまりないためかと思う。 少し時代を感じるが、こう考える人は現代と変わらないなと思う場面もあった。
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英次が強請られた理由が解せない。 「連れの女を見殺しにして逃げたことがバレたら、一生の汚点になるんじゃないの 」と言われたとのことだが、そんなことが強請りのネタになるだろうか?
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「想像力」という言葉について考えさせられるいい本でした。他人を思いやる力ってどうやったら着くのか?もしつけてないとしたら、それはその子が悪いのか環境が悪いのか、社会が悪いのか、それともそれは進化なのか。事件自体も伏線もしっかり張られていてよみごたえがありました^^
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普通に楽しめる宮部みゆきのミステリーと言う感じ。 話自体の大枠はわかるし、メインの犯人は大方予想通りだった。しかし、他の実行犯が別にいて、、、というところは正直、うーん、そうなの?というところ。いつ読んでも思うのだけれども、最後の最後に犯人がこんにちわ、と言って急に出てくるのはどうにかならないのか。 主犯の知略に対しても、うーん、なんでそれでうまくいくと思ったんだろう???というのが疑問。というか、なんで自分たちに疑いが向くようなことをわざわざしたの? まぁ何れにせよ、さっくり読めるところはgood。
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東京の隅田川と荒川に挟まれた場所にある下町を舞台に描かれる殺人事件の顛末を描いた作品。 主人公は父子家庭の親子でベテラン刑事と中学生の息子。宮部みゆき氏の最も得意とする設定だろう。 移ってきたばかりの下町で女性のバラバラ死体の一部が川で見つかるのが発端。それに輪をかけるかのように近所にある身元不明の屋敷では女性が訪れては殺されているという噂が流れていた。その館の主は有名な画家だという。主人公の順は友人の慎吾と一緒にその館に調査に乗り込むが、作品などを見せてもらううちに画家篠田東吾と親しくなってしまう。 そんなある日、順の家に篠田が人殺しだと告発する文書が投函される。そして第2のバラバラ死体の存在を示唆する文書が警察に届く。 この作家が上手いと思うのは普通に暮らしている人々に何らかの犯罪が関わったときに日常生活にどのような変化が訪れるのかを丹念に描いているところ。今回は画家の篠田の家の軒先に女性の手首が落ちていたことから警察が介入し、家宅捜索が行われるシーンが最も印象的だった。 個人が築き上げてきた何かが第3者によって蹂躙される不快感、世間が向ける視線の痛烈さ、犯罪というレッテルを貼られることの悲壮感が非常によく描かれている。こういう庶民の生活レベルでの視座での描写がこの作家は本当に上手い。 あと宮部作品の特徴といえば登場人物が魅力的なことだろう。今回も主人公の八木沢親子、その家政婦のハツ、画家の篠田など印象的な人物が出てくるが、いささか他の作品と比べるとやや弱いか。 本作は当時の少年法―20歳以下の未成年は刑罰に処されない―に対する作者なりのアンチテーゼといった意味合いも含んでいる。殺人犯人が少年だったというのは昨今の世情を鑑みれば、特異なものでもないが、作者はそれにもう一捻り加えて、なぜバラバラ殺人を起こしたのか、犯行声明がなぜ警察に断続的に送られてくるのかといった謎を散りばめている。 真相についてはちょっとある人物の行動に自己矛盾が感じることもあり、私自身は全面的に受け入れることが出来なかった。 今回は女性のバラバラ殺人と宮部作品では珍しく陰惨なモチーフを扱っている。『パーフェクト・ブルー』の焼死体以来ではなかろうか。 宮部作品としては『魔術はささやく』、『レベル7』と比べると小品とか佳作といった言葉がどうしても浮かんでしまう。それでも水準は軽くクリアしているのは云うまでも無いが、この作者ならではのテイストがもう少し欲しかったというのが正直な感想だ。
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現在は改題されて「刑事の子」のタイトルで出版されている。 最近では歴史小説・SF小説が多い著者の、初期の頃の長編ミステリー。捜査一課の父が追う事件とは別に、ある奇怪な噂の真相を探る中学生の息子、この2人の視点から物語が紡ぎ出されるという最近では一般的になった構成だが、当時はま...
現在は改題されて「刑事の子」のタイトルで出版されている。 最近では歴史小説・SF小説が多い著者の、初期の頃の長編ミステリー。捜査一課の父が追う事件とは別に、ある奇怪な噂の真相を探る中学生の息子、この2人の視点から物語が紡ぎ出されるという最近では一般的になった構成だが、当時はまだ珍しかったのかもしれない。 現代とは違い、まだモバイルが一般的ではない時代ゆえ、噂の広まり方などにある種の懐かしさすら感じるが、それはそれで急展開が少ないので事件を追いやすい。現代ミステリーの古典版といった感じかもしれない。
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久々の宮部みゆきさん作品。 模倣犯や火車などの作品が好きなので今回もハマった。 2日で一気読み。 順のお父さんかっこいいなー
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少年探偵団風。殺人事件をめぐり、下町や画家、家政婦さんたちや友達とのやりとりが面白く、簡単なのでサクサク読めた。
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