深夜特急(4) の商品レビュー
パキスタンーアフガニスタンーイラン 当時と今の情勢が全く違う国々。ある意味、まだ平和だった頃。 それでも、旅は過酷。とにかくバスで移動。しかも、思惑通りに進むことはほとんどない。何事も交渉。時計を買うくだりが印象的だ。
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約25年ぶり2度目。 この辺りは、3巻目の時も思ったが、この辺りは、今はきっとこの時代とは、政治的に色々変わってしまってるだろな、と時の流れを感じます。 それにしても海外旅行行きてぇ
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パキスタンからアフガニスタンを経てイランへ。 アフガニスタンのシルクロードの風景は美しいということで見てみたいと思った。イスファハンにも行ってみたくなる。 ヒッピーとは人から親切をもらって生きていく物乞い、という一文に納得。貧乏旅行者ってまさにそうだよなと。 老いて旅するは賢明で...
パキスタンからアフガニスタンを経てイランへ。 アフガニスタンのシルクロードの風景は美しいということで見てみたいと思った。イスファハンにも行ってみたくなる。 ヒッピーとは人から親切をもらって生きていく物乞い、という一文に納得。貧乏旅行者ってまさにそうだよなと。 老いて旅するは賢明でない、か。
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著者の旅も段々と笑えなくなってきた。 東アジアを巡っていたときは、著者も諸国も基本的には元気で、日本との文化や生活習慣、価値観などの違いを目の当たりにしても、面白い、クレイジーだと、ただただ楽しんでいられた。 しかし、インドに入った頃から国の悲惨さが笑えなくなってくる。 著者の疲...
著者の旅も段々と笑えなくなってきた。 東アジアを巡っていたときは、著者も諸国も基本的には元気で、日本との文化や生活習慣、価値観などの違いを目の当たりにしても、面白い、クレイジーだと、ただただ楽しんでいられた。 しかし、インドに入った頃から国の悲惨さが笑えなくなってくる。 著者の疲弊っぷりも、生々しい。 でもやはり根底にあるのは、別に誰に頼まれたわけでもないのに、好き好んでこんなしんどい旅をするという贅沢さ。 働きもせず、養わなければいけない家族もおらず、五体満足で、気ままに旅をする。疲労がなんだ、金がないのがなんだ、自分が好きでしていることだ。 とはいえ、そんな贅沢な旅について綴られているからこそ、読み手の自分はどっぷり現実逃避できる。自らは金に困ったり、壊れかけのバスに揺られたり、野宿したりせずに、いいとこ取りだ。 一番お気楽なのは、読み手の私たちなのであろう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
200409 サウダージってブラジル語だったんだ… いつも、最後の対談はすごい真面目で、 お互いの意見を言って、相手に賛同してるのかしてないのかよくわからないイメージ。 その対談で「サウダージ」という言葉が出てきた。 言葉の意味を知らないまま聴いてた。 物乞いにお金を恵む・恵まないのところで、 作者が一つの結論に至ったのが印象的。 いままでは恵む権利がないから等、 「恵まない理由」を勝手に作ってきた、という。 旅の中で出会った、お金を持っていないバックパッカーが、 それでも物乞いの子どもたちに少しのお金を分けて渡しているのを見て、 ただ、自分があげたかったらあげればいいんだ、というシンプルな考えに至っていた。 わたしも元々作者のような考えを持っていたから、 自分のやりたいように、欲望のままに生きればいいんだ!と思うことができた。
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★2020年に増補新版が出たようですが、実際読んだのはこちらなのでこちらでレビューします。 インドから本当に陸路でイスラム諸国巡ってるんですね。。。 パキスタン、アフガニスタン、イランというと、タリバンとかアメリカとの関係でどうとかのニュース、あとジョジョ3部ぐらいでしか見たこ...
★2020年に増補新版が出たようですが、実際読んだのはこちらなのでこちらでレビューします。 インドから本当に陸路でイスラム諸国巡ってるんですね。。。 パキスタン、アフガニスタン、イランというと、タリバンとかアメリカとの関係でどうとかのニュース、あとジョジョ3部ぐらいでしか見たことのない土地なので非常に興味深かったです。正直、国がそこにあること以外、現在のこの辺のことをほぼ何も知らなかった。 この4巻は、地名と Google Map を照らし合わせて、こういうとこを通ってきたのかーと追うのが楽しかったですね。なるほどこんな都市があるのかとか、結構山がちなのかとか、ここの国境通ったのかなとか。 それにしてもこういう旅をする中で、金やパスポートのような貴重品は大丈夫なんだろうか。旅慣れていない者だけが感じる恐怖なのかな。
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インドからイランまでの作者による紀行。相変わらず面白いし、訪れた土地を観光というより本質を観るような、活きた体験旅行にとても惹かれる。同じような旅行を計画したくなります。今から25年以上前のことなので今とは随分状況が違うし、通信手段も遥かに進歩しているので幾分か難易度は下がってい...
インドからイランまでの作者による紀行。相変わらず面白いし、訪れた土地を観光というより本質を観るような、活きた体験旅行にとても惹かれる。同じような旅行を計画したくなります。今から25年以上前のことなので今とは随分状況が違うし、通信手段も遥かに進歩しているので幾分か難易度は下がっていると思うが、最低限度の英語を話せるようにならないと旅そのものが面白くないと思う。作者は色々なシーンで現地の人と会話しているし、会話なくしては訪れた国の実態が見えないと思う。 また、長旅を続けるためにはモチベーションを保つこともとても大事であることも実感できた。 あと2編も大事に読みたい。
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高校生〜大学生の頃に読み、価値観や世界観が変わった気がする。 沢木さんのような旅をしたことはないが、本書からは確実に何かしらの影響を受けている。 人生のバイブルと呼べる本。
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旅もインドを抜けてシルクロードに差し掛かる4巻。友人夫婦に奢ってもらう目的のためにテヘランへ急いで行くなど金銭的には厳しくなりつつある反面、時計のために何日にもわたって値切り倒すなど逞しさも増している。相変わらず文章が非常に巧く行ったことのない都市の情景が頭の中に浮かび上がってく...
旅もインドを抜けてシルクロードに差し掛かる4巻。友人夫婦に奢ってもらう目的のためにテヘランへ急いで行くなど金銭的には厳しくなりつつある反面、時計のために何日にもわたって値切り倒すなど逞しさも増している。相変わらず文章が非常に巧く行ったことのない都市の情景が頭の中に浮かび上がってくる。時間をかけて旅するスタイルの良し悪しは別として時間的制約のあるサラリーマンにはできない経験を若い時にできた著者には憧れる。作中にあるペルシャ逸話集の「老いたら一つ場所に落ち着くよう心掛けよ。老いて旅するは賢明ではない。」という一文はいつまでも心の中に残る言葉である。
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「深夜特急(4) シルクロード」沢木耕太郎著、新潮文庫、1994.04.25 205p ¥320 C0126 (2020.11.22読了)(2020.11.20拝借) インドを出てパキスタンに行き、アフガニスタンにわたり、さらにイランへ。 インドよりは、パキスタンは豊かで、アフガ...
「深夜特急(4) シルクロード」沢木耕太郎著、新潮文庫、1994.04.25 205p ¥320 C0126 (2020.11.22読了)(2020.11.20拝借) インドを出てパキスタンに行き、アフガニスタンにわたり、さらにイランへ。 インドよりは、パキスタンは豊かで、アフガニスタンはさらに豊かに思える。イランは、文明度も高く、さらに豊かに思える。イランのテヘランの街角には、公衆電話ボックスがあり、そのことが文明度の高さを表している。 ということで、インドから、イランへ移動してゆくと、だんだん物価が高くなる。 166頁からは、中東諸国での値切り交渉のやり方の実例が述べてあります。時計屋に展示してあった懐中時計が欲しくなり、何日もかけて交渉した様子が綴ってあります。 値段を聞いたら、2千リアルということだった。目標を千リアルにした。沢木さんにとって妥当と思われる値段が千リアルです。そこで、千リアルなら買うといっては、妥協点は、1600とか1500になってしまうので、沢木さんは、500といっています。そうすると、相手は、1800といってきますので、600と返します。そうやって、とうとう、950で手に入れることができました。中東を旅行される方は参考になります。 入国手続きの際の係官の話も参考になります。中東の国々では、ボールペンを欲しがります。ボールペンを持っていると、くれないかといってきます。または、貸してくれといわれて、貸してあげると、要件が終わっても自動的に返すことはありません。忘れずに返してもらわないと、彼らのものになってしまいます。 【目次】 第十章 峠を越える(パキスタン) 第十一章 柘榴と葡萄(アフガニスタン) 第十二章 ペルシャの風(イラン) 〔対談〕終わりなき旅の途上で 今福龍太・沢木耕太郎 ・対談で紹介されている本 『クレオール主義』『荒野のロマネスク』今福龍太 『悪魔祓い』ル・クレジオ 『鳥になった少年』スティーブン・フェルド 『何でも見てやろう』小田実 『湿った空乾いた空』吉行淳之介 『悲しき熱帯』レヴィ=ストロース 『アポロの杯』三島由紀夫 ●アフガニスタンの遮断機(51頁) アフガニスタンの領土内に入ると、バスは頻繁にストップするようになる。道の真ん中に木でできた簡易な遮断機が下りているのだ。そのたびに車掌はなにがしかの金を手に飛び出していく。その横にいる男に通行料のようなものを払うらしいのだ。 聞くところによれば、この収入は地方の行政府とその土地の部族が折半するという。アフガニスタンにあるのは、国家ではなく部族だ、法律ではなく掟だ、という言い方があるが、まさにその遮断機は部族の関所という感じがする代物だった。 ●旅にとって大事なもの(83頁) 旅にとって大事なのは、名所でも旧跡でもなく、その土地で出会う人なのだ ☆関連図書(既読) 「深夜特急(1) 香港・マカオ」沢木耕太郎著、新潮文庫、1994.03.25 「深夜特急(2) マレー半島・シンガポール」沢木耕太郎著、新潮文庫、1994.03.25 「深夜特急(3) インド・ネパール」沢木耕太郎著、新潮文庫、1994.04.25 「テロルの決算」沢木耕太郎著、文春文庫、1982.09.25 「オリンピア ナチスの森で」沢木耕太郎著、集英社、1998.05.31 *アフガニスタン 「モゴール族探検記」梅棹忠夫著、岩波新書、1956.09.17 「アフガニスタンの農村から」大野盛雄著、岩波新書、1971.09.20 「誰も書かなかったアフガニスタン」松浪健四郎著、サンケイ出版、1980.12.28 「アフガニスタン紀行」岩村忍著、朝日文庫、1992.12.01 *イラン 「イラン人の心」岡田 恵美子著、NHKブックス、1981.06.20 「隣のイラン人」岡田 恵美子著、平凡社、1998.05.20 「イラン日記」大野 盛雄著、NHKブックス、1985.10.20 「イラン農民25年のドラマ」大野 盛雄著、NHKブックス、1990.01.20 「現代イラン」桜井啓子著、岩波新書、2001.07.19 (2020年11月22日・記) (「BOOK」データベースより)amazon パキスタンの長距離バスは、凄まじかった。道の真ん中を猛スピードで突っ走り、対向車と肝試しのチキン・レースを展開する。そんなクレイジー・エクスプレスで、〈私〉はシルクロードを一路西へと向かった。カブールではヒッピー宿の客引きをしたり、テヘランではなつかしい人との再会を果たしたり。前へ前へと進むことに、〈私〉は快感のようなものを覚えはじめていた―。
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