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閉された言語空間 の商品レビュー

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28件のお客様レビュー

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2012/02/25

全世界の人が知っておくべき、戦時体制の検閲体制。 どんな事がなされ、また、現代日本においても、 深い深い傷を負い続けている現実!! 現在の日本は戦後、虚構の上に築かれている。 真実は戦前にあり。 【併せて読みたい】 GHQ焚書図書開封6 日米開戦前夜

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2011/08/16

GHQによる検閲の課程が実証的に述べられている。国家がいったん消滅したと見なされたドイツと、そうではない日本の比較が参考になった。ただ、後半最終章で唐突に検閲の残滓が教科書検定にも残っているみたいな話になり、飛躍がありすぎないかと感じた次第。江藤氏の言論主戦場である「諸君」の連載...

GHQによる検閲の課程が実証的に述べられている。国家がいったん消滅したと見なされたドイツと、そうではない日本の比較が参考になった。ただ、後半最終章で唐突に検閲の残滓が教科書検定にも残っているみたいな話になり、飛躍がありすぎないかと感じた次第。江藤氏の言論主戦場である「諸君」の連載なのにこの唐突感はそれこそ検閲でもあったんじゃないかと

Posted byブクログ

2011/07/08

いかに、戦後の日本が占領軍によって言語統制を受けていたかということを著者が図書館に通ったりしながら探索していった本だったと思います。そういう言語統制の歴史が基盤にあるのが今の世の中なんでしょうね。

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2011/02/19

1読で理解するには,内容がちょっと難しめ. 再読する必要がある. 戦後の検閲について書いてある.

Posted byブクログ

2009/11/29

本書は大東亜戦争(この用語も検閲対象であり使用禁止用語。すべて「太平洋戦争」との表現に強制)後の占領軍の検閲が日本の言語空間に対して如何に影響を及ぼしたか、また占領軍が居なくなった現代(平成元年頃)においてさえも検閲システムの影響が如何に波及し続けているかを、多くの一次資料を元に...

本書は大東亜戦争(この用語も検閲対象であり使用禁止用語。すべて「太平洋戦争」との表現に強制)後の占領軍の検閲が日本の言語空間に対して如何に影響を及ぼしたか、また占領軍が居なくなった現代(平成元年頃)においてさえも検閲システムの影響が如何に波及し続けているかを、多くの一次資料を元にして検証・考究した書である。  著者は占領軍の検閲システムを「ウォー・ギルド・インフォメーション・プログラム」と表現している。  本書前半では戦後占領政策が実行される以前の段階において、如何に検閲システムなるものが準備されいたかを第一次世界大戦時の国内の郵便・出版等の検閲システムを調査し検証している。そこで著者はアメリカ合衆国の検閲システムの性質として「自由」が一大国是であるが故に、それに反するシステムが現実の上で必要に迫られた場合いかに対処せねばならぬか?結果として検閲や報道管制のような自由と対立するものは極力隠蔽された状況で運用されざるを得なくなることに言及している。この体質が日本の戦後占領軍による検閲システムの中でも「検閲」があったことに触れること自体が検閲の対象となって現れている。  さて、いかに検閲システムが準備・実行されていったかの詳細は本書に譲るとして、2,3点だけ内容をピックアップして記述してみたい。  第一にフーヴァー大佐(民間検閲支隊長)が参集した日本の報道関係者に向けて発した言葉である  「諸君は国民に真実を伝えず、そのことによって公安を害している。諸君は日本の真の地位を不正確に描写している」  これは検閲システムの目的を端的に表現していると言えるであろう。明らかに「占領軍」にとっての「真実」のみしか「真実」として位置づけてはならないことを意味しているからである。現代でも歪曲偏向捏造マスゴミを正す手段として言論の「中立」を規定すべきとの言説があるが、これは占領軍の「真実」という言葉を「中立」に置き換えただけの主張のようにも見受けられるのは気のせいだろうか。  第二に、昭和天皇とマッカーサーとのツーショット写真は有名なのでご存知の方も多いであろうが、その写真が初めて公開されたときの経緯である。  当初、日本政府はこの写真とその時のインタビュー記事を当時有効だった「新聞紙法」に抵触するとして、差し押さえたのである。しかし、GHQによりその指令が覆され写真とインタビュー記事の載った新聞が発行された経緯がある。  著者は、この件は以後日本のジャーナリズム全体に深刻な影響を及ぼしたと指摘している。その影響とは「いかなる政策ないし意見を表明しようとも決して日本政府から処罰されることがないという特権的地位が与えられた」と指摘、さらに「日本にどのような不名誉と不利益をもたらすものであってもよく、直接間接に日本という国家そのものの解体と消滅を志向するものであってもよい」と結論付けている。  第三に極東国際軍事裁判についてである。この裁判の問題点は幾多の書籍で紹介されているので既知の方も多いであろうが、著者はこの裁判の性質を次のように判断している。  「それ自体が、「ウォー・ギルド・インフォメーション・プログラム」であったのみならず、日本人から自己の歴史と歴史への信頼を、将来ともに根こそぎ「奪い」去ろうとする組織的かつ執拗な意図を含ませていたのである。そして「奪」おうとする者と、「名誉」を「擁護」し、「事実の歪曲や悪意ある批判に対抗」しようとする者とのあいだの必至の抗争が、市ヶ谷法廷ばかりではなく、占領下の日本の言語空間のいたるところで展開されていた。」と。そして現代も続いていると結んでいる。  著者が本書を通じて言語空間を如何に考えていたかを物語る一節がある。  「人が言葉によって考えるほかない以上、人は自らの思惟を拘束し、条件付けている言語空間の真の性質を知ることなしには、到底自由にものを考えることができない」である。  本書は戦後史を考える上でも、またマスゴミの歪曲偏向捏造体質の起源を考える上でも必読の書ではないだろうか。

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2009/10/04

20090609 江藤淳の有名な著作。 GHQの検閲は戦時中の日本軍部のそれを超えるものだった。

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2009/10/04

アメリカが国際法や今までの英国的紳士協定を無視し、我田引水した最初のケース。「信用に値しない」極悪帝国、日本を徹底的に検閲、再生プログラムを作り、その後も再生産させているプログラムを暴く。 でも、最後のほうはなんかよくわからないんだよね。ってことは多分私も洗脳されて、自主規制して...

アメリカが国際法や今までの英国的紳士協定を無視し、我田引水した最初のケース。「信用に値しない」極悪帝国、日本を徹底的に検閲、再生プログラムを作り、その後も再生産させているプログラムを暴く。 でも、最後のほうはなんかよくわからないんだよね。ってことは多分私も洗脳されて、自主規制しているのだろうな。(2007.10.30)

Posted byブクログ

2009/10/04

文明が進むと表面は平和でも、言論や行動が雁字搦めになる恐怖。忘れてはいけない敗戦国の国民の魂。 今の日本は、なんか変! 異常事態を解決する為には、ここまで戻って検証したい本。絶対お勧め♪

Posted byブクログ