行動することが生きることである の商品レビュー
考えてるだけでは何も…
考えてるだけでは何も始まらない、ほんの少しでも構わないから、まずは行動すること、それだけで世界は変わり始めるから
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宇野千代(1897~1996年)氏は、山口県玖珂郡横山村(現・岩国市)の酒造家に生まれ、岩国高等女学校(現・県立岩国高校)卒の小説家、随筆家、着物デザイナー、実業家。野間文芸賞、日本芸術院賞、菊池寛賞等を受賞。勲二等瑞宝章受章。文化功労者。作家の尾崎士郎、梶井基次郎、画家の東郷青...
宇野千代(1897~1996年)氏は、山口県玖珂郡横山村(現・岩国市)の酒造家に生まれ、岩国高等女学校(現・県立岩国高校)卒の小説家、随筆家、着物デザイナー、実業家。野間文芸賞、日本芸術院賞、菊池寛賞等を受賞。勲二等瑞宝章受章。文化功労者。作家の尾崎士郎、梶井基次郎、画家の東郷青児、北原武夫など、多くの著名人との恋愛・結婚遍歴を持ち、その波乱に富んだ生涯は、様々な作品の中で描かれているが、中でも『生きていく私』(1983年)は自伝的小説として有名。 本書は、著者の様々な作品等から、「生き方についての知恵」に関する文章を集めたもので、1988年に出版、1993年に文庫化された。 私は、著者については、大正、昭和、平成にかけて活躍し、女性の社会的活躍の先駆けともなった人として認識しており、今般新古書店で偶々本書を目にして、どんなポリシーで生きた人なのかを知りたくて読んでみた。 沢山のセンテンスが目に留まったが、例えば以下である。 ◆人生は行動である・・・「人間の考えることは、その人の行動によって引き出されることが多い」、「あの時は思わずそうした、考える隙間がなかった、と思うほど速い、速力のある行動ほど、「生きていた」という感覚が強い」、「感動は行動に結びつき、人生を愉しくする」、「そうだと思い込んだことは、その通りになるものである」、「人間のすることは、自然に同じことの繰り返しになる。そう言う風になりたくないと思っても、なりたくないという拘泥が、かえって事態をなりたくない方へ持っていくからだ」、「自信のない人間は、褒められた事項に対しても、また新しい不安を持つ」、「人生で一番面白いのは、事実では真っ赤な噓であったことが、心理的にはほんとうであった、そう言うことがあり得ると言うこと」、「忘れることが新しい道へ踏み出す一歩である」 ◆幸福をはりめぐらせて生きる・・・「幸福というものは客観的判断にあらずして、主観の断定にある」、「私たちは何よりも、生活の中から、希望を発見することが肝要である。希望を発見することの上手な人は、生活の上手な人である」、「自信は成功の鍵である」、「自慢は自分を救う最上の方法である」 ◆人と人を結ぶものは善意である・・・「褒めること、喜ばせることが人間関係の基本である」、「好意を受けたものは好意で返す」 ◆健康は心がつくる・・・「自然な気持ちで、つまり、平常心をもって生活していさえすれば、ほんとうに長生きをすることが出来る」、「好い話は会う人ごとに自慢する。・・・つまり、自分の言葉で、繰り返し自分に暗示を与えるのである。この、繰り返される暗示くらい、魔法のような力を持つものはない」 ◆暮らし上手は生き上手・・・「お洒落をする、或いは気持ちよく身じまいをすることは、生きて行く上の、生き甲斐でもある」 ◆人生は死ぬまで現役・・・「どんなに大変なことでも、それが愉しいと感じられるときは、人は疲れないものです。成功感を持てたときも同様です」、「好いものだけを見分ける眼の訓練を、自分のものにしたかったら、好いものだけしか、見ないようにすることである」、「心に張りがあると、人間というものは、死ぬまで、ボケるものではありません」、「人生は死ぬまで現役である、老後の存在する隙はない」 読み終えて、まず、宇野千代はこうした生き方をする類稀な才能を持っていたのだと強く感じたし、宇野さんのような生き方が全ての人に望まれるとは思わないのだが、どちらかと言えば慎重で自制的になりがちな日本人にとっては、刺激的で、色々な場面で背中を押してくれるようなセンテンスが多かった。 宇野さんは、ある意味非常に女性的に生きた人とも言えるので、(年齢を問わず)女性が読む方がより心に響くと思われるが、私のような50を過ぎた男性が読んでも元気が出る一冊である。 (2023年2月了)
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"人生とは凡て言葉の暗示である" 自分自身に暗示をかけて、こうでありたいと思う方へ進む。 愉しくないこと、辛かったことは自分を夢中にさせることをたくさん考えきれいさっぱりと忘れる。 "謙遜は美徳ではなくて悪徳である" 自分の言葉が自分の耳...
"人生とは凡て言葉の暗示である" 自分自身に暗示をかけて、こうでありたいと思う方へ進む。 愉しくないこと、辛かったことは自分を夢中にさせることをたくさん考えきれいさっぱりと忘れる。 "謙遜は美徳ではなくて悪徳である" 自分の言葉が自分の耳に反射して、本当に自分は駄目だと思ってしまう。 "人間は心配すると心配した通りになる" 心配してびくびくしていると、自分で自分の心にわるい暗示をかけてしまっている。 "上手になると言うのは続けてすることだ" 嫌いなこと、苦手なことでも辛抱してやり続けるとだんだん面白くなる。 いくつになっても愉しいこと、したいこと、出来ることを考え、行動する。宇野さんの生き方、素敵です。 私も見習ってまずは『自己暗示』やってみよう…
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「心の張り」 「心に張りを持つ」は生きる、生き抜くための秘策である。それには思い立ったらまず行動すること。そこであったことに熱中できるほど好奇心を抱くことだ。心が健康であれば身体も健康である、まさに自分に暗示をかける生き方が素晴らしいもの、ことを作り出すと言うことだろう。
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ものすごく読みづらくて途中で諦めた。何が言いたいのかわからないし、とにかく日本語が頭に入ってこない。
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初めて宇野千代さんの作品を読みました。なるそど‼と思うところもあったけれど、どちらかというと私にはできないよと思うところのほうが多かったです。だからこそ、の「行動することが生きることである」なのかもしれないけど。
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行動が思考を引き出す。手で考える。手を動かすことにより、考える。 思い込んだことは、その通りになって現れる。 恐怖は判断を狂わせる。 希望を発見することが上手な人は、生活の上手な人である。 自信は成功の鍵である。 褒めること、喜ばせることが人間関係の基本である。 好意を受けたもの...
行動が思考を引き出す。手で考える。手を動かすことにより、考える。 思い込んだことは、その通りになって現れる。 恐怖は判断を狂わせる。 希望を発見することが上手な人は、生活の上手な人である。 自信は成功の鍵である。 褒めること、喜ばせることが人間関係の基本である。 好意を受けたものは、好意で返す。 結婚生活を持続させるものは友情。言葉の攻撃は頭に刻み込まれて決して忘れない。だからよした方が良い。 暗示は魔法の力を持つ。 上手になるとは、ひたすら続けることである。 習慣が生き方を決める。 書くことが無いと思っていても、毎日決まった通りに机の前に座る。 深み、重みのある言葉がちりばめられている。
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かっこいい女だな、って思った。 初めての宇野千代。 文章はとぎれとぎれで、一行だけのものもあったりする。 はじめは「?」と思うけど、読みすすめるほどにときめいて、ファンになってしまいそうだ。 おれもこんなふうに生きてやる。 追記 神について。 仕事をしていて悩んだ末に開け...
かっこいい女だな、って思った。 初めての宇野千代。 文章はとぎれとぎれで、一行だけのものもあったりする。 はじめは「?」と思うけど、読みすすめるほどにときめいて、ファンになってしまいそうだ。 おれもこんなふうに生きてやる。 追記 神について。 仕事をしていて悩んだ末に開けた道、は神によるものでなく自分の力だという内容の文章があった。 最初は傲慢のような印象も受けたが、「神様が助けてくれてこれができた」という表現を見たり聞いたりしたときには、なんとも思ってこなかったが、そうか、神様は「わたし」の手に宿ったりしないんだな。 人間以外のもの、それが神様なんだな。 その考えは反転すると、やっぱり、困難を乗り越えるのは自分の力によるものだということになって、それはなんとも勇気の湧いてくることだなと思った。 同時に、神様を(人間以外の存在を)敬うことにもつながって、それは傲慢とは正反対なことだった。
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人間は現実と想像を往復して巧みに生活している。その往復こそ宇野千代の「行動像」であり、どこまでも体をぶつけて逃げないことだと説く。さすがにこの考えで90歳まで生きたとあらば言葉に重みがある。
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99歳まで生きた宇野千代さんの言葉集です。 はじめは表紙が集英社文庫の『ナツイチシリーズ』で 可愛かったので買ったのですが、中身も素晴らしかった! 人生、幸福、人と人のつながり、恋愛、結婚、健康、暮らし方…どれもこれも私の心に響きました。 何度も読みたくていつも持ち歩いています。
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