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免疫の意味論 の商品レビュー

4.1

34件のお客様レビュー

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2024/12/11

恩師の著書です。 20世紀の終わりごろ、複雑系、生命科学などがはやりました。生命科学の中でも、脳、ヒトゲノム計画、免疫はHOTな分野でした。当時はまじめな学生ではなかったのですが、あらためて読み直し、当時を懐かしく思いました。 免疫系の正常な機能は、それぞれが担当する細胞が分子...

恩師の著書です。 20世紀の終わりごろ、複雑系、生命科学などがはやりました。生命科学の中でも、脳、ヒトゲノム計画、免疫はHOTな分野でした。当時はまじめな学生ではなかったのですが、あらためて読み直し、当時を懐かしく思いました。 免疫系の正常な機能は、それぞれが担当する細胞が分子レベルで自己・非自己を認識することにありますが、自己とは「カチ」としたイメージのものではなく、身体の「自己」と脳の「自己」の相克がある曖昧なものな様です。 特に「ネットワーク説」は、興奮して読みました。 免疫学の教科書とはまったく違った、本です。

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2011/10/23

自己と非自己を区別するのは、意識/考え方、といった脳の働きに由来する、 抽象的な現象ではなく、免疫に依存するという考え方は新鮮に感じた。 改めて考えてみると、身体的にはその通りだと思う。 他にも免疫を中心に、病気、自己寛容のシステム等、色々な記述があったが やや難解であ...

自己と非自己を区別するのは、意識/考え方、といった脳の働きに由来する、 抽象的な現象ではなく、免疫に依存するという考え方は新鮮に感じた。 改めて考えてみると、身体的にはその通りだと思う。 他にも免疫を中心に、病気、自己寛容のシステム等、色々な記述があったが やや難解であった何回か読み直して理解を深めたいと感じた。

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2011/09/15

学生の時読んで歯が立たなかった本。なんでこんな平明な本に難渋していたのか、自分の愚鈍さには驚くけど、そんなものですよね。古い本だけど、今読み直しても学ぶことは多い。それは免疫の「意味」を問うているからで、「こと(データ)」を語っていないからだと思う。

Posted byブクログ

2011/03/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

免疫は、自己でないものの自己への侵入を防ぐための機構です。とても単純に思えます。しかし、ちょっと考えると疑問が湧いてきます。自己でないものを自己とどうやって区別するのか?間違えて自己を攻撃してしまうとどうなるのか?お腹の中の赤ん坊は母親にとって自己なのか?自己でないとしたらなぜ攻撃しないのか? 「自分とは何か?」 答えはでませんが、もう一方の自己言及的なネットワーク、インターネットとの隠喩的に読むとなんとなくわかったような気に。

Posted byブクログ

2011/03/09

ずっと、免疫とはヒトの体をウイルスから守ってくれる鎧のようなものなのだと思っていた。 だが、アレルギーや関節リウマチを発症してからはその考えに疑問を抱くようになった。 免疫系が本当に鎧なのなら、何故、自己免疫疾患などという矛盾した病が存在するのか?この疑問の答えが欲しかった。それ...

ずっと、免疫とはヒトの体をウイルスから守ってくれる鎧のようなものなのだと思っていた。 だが、アレルギーや関節リウマチを発症してからはその考えに疑問を抱くようになった。 免疫系が本当に鎧なのなら、何故、自己免疫疾患などという矛盾した病が存在するのか?この疑問の答えが欲しかった。それが私が本書を手にとった理由だ。 肉体にとっては免疫系の方が自己にあたる、というのが面白かった。 免疫系は私を守る鎧などではなく、ただのそれ自体独立したネットワークなのだ。私の関節の痛みなんて知ったこっちゃない。免疫学的自己と痛みを感じている自己は、別物。 そう思うと、自己免疫疾患というフシギな存在も、受け入れる気になれる。 あとは、自己免疫疾患の章の初めにあった悪魔に操られるキリストの比喩も面白かった。

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2010/10/31

■他人のHLA抗原は「自己」のHLAに無限に近く、しかしほんのわずか違っているので、それを直接に「非自己」化した「自己」と認め得るからなのである。p40 ■あるところで境界を作っておかなければ自己と他の区別ができなくなってしまう。管の免疫系は、生物が外界と共存するための素晴らしい...

■他人のHLA抗原は「自己」のHLAに無限に近く、しかしほんのわずか違っているので、それを直接に「非自己」化した「自己」と認め得るからなのである。p40 ■あるところで境界を作っておかなければ自己と他の区別ができなくなってしまう。管の免疫系は、生物が外界と共存するための素晴らしい知恵である。p178

Posted byブクログ

2011/02/20

アレルギーの章が面白い。相互拒否。悲しくも素直な体。専門的用語とかなかなか頭に入らんが、も一度読みたくなる。カラダへの人間への興味か?

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2010/09/24

生物学者の福岡伸一氏が、雑誌(『美術手帖』2010年10月号)の対談で紹介。免疫システム形成過程と自己性の問題が面白そう。

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2010/05/19

体内の自己は脳が判定しているのではなく胸腺が判定している。10歳の子供が転換点を迎えるというのは、胸腺がその頃に最大になるから・・・など体の中のプログラムが解き明かされていくようでとてもおもしろかった。

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2009/11/17

学生時代にトライして挫折した本。 先日、実家に帰ったときに持って帰ってきました。 今なら読める。やはり学生時代とは読書能力が確実に上がっていることを実感しました。 て、書評とは関係ないことばかりのようですが、、、 それだけ、難易度の高い本です。 生物の基礎知識があれば比較的読み...

学生時代にトライして挫折した本。 先日、実家に帰ったときに持って帰ってきました。 今なら読める。やはり学生時代とは読書能力が確実に上がっていることを実感しました。 て、書評とは関係ないことばかりのようですが、、、 それだけ、難易度の高い本です。 生物の基礎知識があれば比較的読みやすいかな。 もっとも、この本がでてからはや10年。 生物学の進歩を知りたくなりました。

Posted byブクログ