1,800円以上の注文で送料無料

朝のガスパール の商品レビュー

3.9

8件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    3

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/10/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 図書館で借りる。見返しの貸出期限票に日付印がスタンプされていて、大変な人気だったのがうかがえる。スピン(しおり紐)も途中で千切れている。  連載時に読んでいたのだが、トララとゼブララ、135頁の台詞「わたしはこいつのことを『朝のガスパール』と呼んでおりましてな。いまだに起きた時はこいつがやって来おるんですわ」、パーティ常連の末路ぐらいしか記憶に無い。  フランスのロマン・フィユトン(新聞小説)だったか、増えすぎた登場人物を沈没船に乗せて整理したという豪快な逸話がある。筒井康隆はその故知に倣ったのだろうか。  真鍋博のイラストが収録されているのは有難い。ところどころルーペで鑑賞してしまった。マナベ悪魔は星新一イラストで目に馴染んでいる。

Posted byブクログ

2017/09/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

新聞小説なのに読者と対話していくとは、画期的な作品。 朝、短時間で読むなら楽しめたのではないか? まとめて読むと、逆にわけがわからなくなる不思議な作品。 途中で大量に登場人物を殺してしまうのは秀逸。

Posted byブクログ

2015/02/19

SFというと、昔はロボとか宇宙とか、そういうのが出てくるものなんかなー、と思っていたんだけども、SFが、というか、SF作家の書く本というのは、もっとものすごくハチャメチャなものがあったりするという事を、本を読むようになって知ったわけで。ぶっちゃけ素人目には、このハチャメチャ感が、...

SFというと、昔はロボとか宇宙とか、そういうのが出てくるものなんかなー、と思っていたんだけども、SFが、というか、SF作家の書く本というのは、もっとものすごくハチャメチャなものがあったりするという事を、本を読むようになって知ったわけで。ぶっちゃけ素人目には、このハチャメチャ感が、素人っぽいものとの違うという事を理解するのは難しいなぁ、と。 それはさておき、挿絵のバブル時代感が一番気になったという。

Posted byブクログ

2015/09/14

文豪筒井康隆が「読者」に挑戦状をたたきつけた(そのようにしか思えません笑)。 朝日新聞の朝刊に1991年10月から1992年3月まで連載された本書は、投書やパソコン通信のBBSに寄せられた読者の声を、その作品に反映させるという斬新な形式を採用。 物語は、どこかの惑星を進行する部隊...

文豪筒井康隆が「読者」に挑戦状をたたきつけた(そのようにしか思えません笑)。 朝日新聞の朝刊に1991年10月から1992年3月まで連載された本書は、投書やパソコン通信のBBSに寄せられた読者の声を、その作品に反映させるという斬新な形式を採用。 物語は、どこかの惑星を進行する部隊の描写から始まります。見えぬ敵におびえつつも強力な武器を片手に進撃する隊員たち。しかし、これはパソコンゲーム「まぼろしの遊撃隊」の世界。このゲームに熱中する金剛商事常務の貴野原は、同ゲームの愛好家の企業重役らと交流を深めます。一方、貴野原の妻である聡子は、セレブパーティーですすめられて始めた株のトレードで巨額の損失を出していた…2つの世界が交互に進展するうち、そもそもこの小説を新聞で連載する作家、櫟沢の世界が登場。そこでは、読者の投書に応える形で展開されていく… といった少し込み入った(意外と解りやすいのですが)構成の小説ですが、読者の投書に応じる櫟沢の場面がなにより面白い。一般の新聞購読者からは、「まぼろしの遊撃隊」のようなSF小説にするなと叩かれ、セレブパーティーの展開が続けば、SFオタクから荒れた投書が目立つ。両者の板ばさみにあう櫟沢が批判ばかりで建設的な意見を出さない読者に罵詈雑言をぶちまけるあたりは、もう抱腹絶倒です。 そして、どう風呂敷を畳むのかと不安になってはいましたが、うまい具合にオチをつけるあたりは、さすがの一言。

Posted byブクログ

2012/07/24

イメージ参照(http://blogs.dion.ne.jp/kentuku902/archives/5692443.html)

Posted byブクログ

2012/04/29

日本SF大賞受賞作。朝日新聞に連載されアサヒネットでごちゃごちゃしながらつくったんだったけ?超虚構性とか小説の製作手法、構成、登場人物、小説とは何かをいろいろかいろ考えさせられた作品。小説を読んでその手法に感動することがあっただろうか?あれ、筒井の丸写し。

Posted byブクログ

2009/10/04

『新しくて生き生きした芸術派必ず人を苛立たせます。苛立たせるのをやめて、快いものになってしまったら、その作品はもうおしまいです。』まさにソレな挑戦的小説。しかも、当時の朝日新聞の連載もの。好きだから、読む。それだけ!

Posted byブクログ

2009/10/04

 『論説』部分だけをじっくり読み、肝心の本編は斜め読みした。すごいことをしたものだ。『唯野教授』といい、筒井作品はどうしてか一部を飛ばして読んでしまう。いいんです。得るものがあったから。

Posted byブクログ