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外科室・海城発電 他五篇 の商品レビュー

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59件のお客様レビュー

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2009/10/04

初期衝動とでもいうのでしょうか、全編に悲愴さと鋭さが感じられます。 表題の「外科室」は20頁ほどですが、本当に言葉に出来ないほど素晴らしい。 題からしてもう素敵、秀逸。手放しの賞賛しか浮かびません。 上の最期のあの一瞬。読んで息が詰まった作品は初めてです。 「琵琶伝」も気に入り...

初期衝動とでもいうのでしょうか、全編に悲愴さと鋭さが感じられます。 表題の「外科室」は20頁ほどですが、本当に言葉に出来ないほど素晴らしい。 題からしてもう素敵、秀逸。手放しの賞賛しか浮かびません。 上の最期のあの一瞬。読んで息が詰まった作品は初めてです。 「琵琶伝」も気に入りました。 名前を呼び合うかのような台詞の呼応と相俟って、反復の文章がかつてないほど響きました。

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2009/10/04

「私はね、心に一つ秘密がある。痲酔剤は譫言を謂うと申すから、それがこわくってなりません。どうぞもう、眠らずにお療治ができないようなら、もうもう快らんでもいい、よしてください」 鏡花の真髄というか、この瞬間的なところが凄く独特でいつまでも残る。 一瞬は永遠なり、永遠は一瞬なり。

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2009/10/04

泉鏡花の文体は、自分にはやや難解ですが、その言葉運びに鳥肌の立つ思いです。純粋な日本語はこんなにも美しいんですね。

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2009/10/04

泉鏡花は大好きな日本の文豪の一人です。不思議で妖しくて、頽廃的な匂いが漂うけれども純粋な内容と文章は夏の夜に読むのにぴったりです。

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2009/10/04

なんとも言えない世界が流石鏡花だなーと思います。 まさに究極の恋愛ですね。 手術のシーンは相当エロチックです。 そういう描写は全然ないんですが、鏡花の文体って独特の艶がありますよね。

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2009/10/04

全身麻酔を受けると 深層心理を語ってしまう。という患者は どうしても自分の心には誰にも知られたくない「秘密」がある。 だから、全身麻酔を施さなければできない手術を拒否し続ける。 ・・・執刀医が 自身の夫だから。 どうなるんだろう・・・と 読みふけった一冊です。

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2009/10/07

今年一年演習で鏡花やるって言うから早速読んでみた。義血侠血とかは再読ですね。「琵琶伝」「化銀杏」に衝撃を受けた。特に「琵琶伝」は凄まじかった。こんな強烈なものを書いてしまう人物が郷土の文豪だったとは……他作品にもいえることですが、解説にも書いてあったけど「極端すぎる」ものを集めた...

今年一年演習で鏡花やるって言うから早速読んでみた。義血侠血とかは再読ですね。「琵琶伝」「化銀杏」に衝撃を受けた。特に「琵琶伝」は凄まじかった。こんな強烈なものを書いてしまう人物が郷土の文豪だったとは……他作品にもいえることですが、解説にも書いてあったけど「極端すぎる」ものを集めた作品集です。現代風に言うと、男も女もヤンデレだらけ。女の子の方がヤンデレ過ぎます。ただ、そのやり方が度を過ぎているだけで、その中心には現代の私達の心を強く打つものが感じられます。ひたむきな愛だったり、儚い願いだったり。ともかく夜叉ヶ池とこれ一冊で鏡花にすっかりハマっちゃいましたー。

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2009/10/04

授業で用いた泉鏡花の短編集です。2年の後期で学んできて分かったことは、愛=死ぬこと、ということです。死ななければ愛ではない、と言い換えることも可能。えっ?というような、展開も多く、一読しただけでは理解できなかったです。この時期の小説は、やはり今となっては読みにくい部類に入るかもし...

授業で用いた泉鏡花の短編集です。2年の後期で学んできて分かったことは、愛=死ぬこと、ということです。死ななければ愛ではない、と言い換えることも可能。えっ?というような、展開も多く、一読しただけでは理解できなかったです。この時期の小説は、やはり今となっては読みにくい部類に入るかもしれませんが、国文学生としては、これしきの文章に負けるわけにはいきません。

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2009/10/04

読み辛い日本語が勝手に恋を純粋でドラマティックな性質に変えてくれる。医師と患者の柔らかいひだの触れ合い。リアルお医者さんごっこ。命懸け。「夜行巡査」も良い。

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2009/10/04

あなたは、私を知りますまい。 とても好きな作品です。 玉三郎の映画も、私は好きですよ。 最後の「これは必要なくないか?」というおいちゃん二人の語りが削られていたので(笑)

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