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外科室・海城発電 他五篇 の商品レビュー

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59件のお客様レビュー

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2011/04/03

「外科室」の評判をあちこちで見聞きするので読んでみた。 初めての泉鏡花だったが、えっ!とびっくりするような設定やら結末やらで正直驚いたが、そもそも、この突拍子もないというか唐突さ極端さが著者の作風だとのこと。なるほどね。 私は「外科室」よりは、「義血侠血」「化銀杏」のほうが好き...

「外科室」の評判をあちこちで見聞きするので読んでみた。 初めての泉鏡花だったが、えっ!とびっくりするような設定やら結末やらで正直驚いたが、そもそも、この突拍子もないというか唐突さ極端さが著者の作風だとのこと。なるほどね。 私は「外科室」よりは、「義血侠血」「化銀杏」のほうが好きかも。

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2011/03/08

正確には、青空文庫で。 鏡花の文章に久しぶりに酩酊した。リアリティからは乖離した設定だからこそ、鏡花の描く世界、文章がやはり生きるのだと思う。ただひたすらに美しい文章。 「忘れません」 その声、その呼吸、その姿、その声、その呼吸、その姿。 ー本文より

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2011/02/17

泉鏡花の幻想小説、壮絶で凄惨で美しい狂気の世界。 「琵琶伝」「義血侠血」「化銀杏」が好きです。 「ツウチャン」の声を思い出すと未だに背筋が寒くなります。

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2011/01/04

初めて読んだときの衝撃を 今でもはっきりと覚えています 泣きたくなるほど美しい作品 出会えてよかった

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2010/07/19

眩暈がするほど美しい小説。 時は明治。 とある病院で、大病を患った伯爵夫人の手術が行われようとしている。 しかし、伯爵夫人は麻酔を断固として拒む。 周囲の必死の説得にも耳を貸そうとしない。 夫人は心に一つ秘密を持っており、麻酔をかぐと譫言を云うらしいから、それが恐いのだと言う...

眩暈がするほど美しい小説。 時は明治。 とある病院で、大病を患った伯爵夫人の手術が行われようとしている。 しかし、伯爵夫人は麻酔を断固として拒む。 周囲の必死の説得にも耳を貸そうとしない。 夫人は心に一つ秘密を持っており、麻酔をかぐと譫言を云うらしいから、それが恐いのだと言う。 麻酔をしなければ療治できないのだったら、なおらなくて良いと言う伯爵夫人。 胸を切り開いて肉をそぎ、骨を削らなければいけないこの手術。 さて、どうなる……? という短編ですが、この小説は筋立て云々というより、泉鏡花の美しい文章、そこから匂い立つように浮き上がってくる情景に酔いしれるもののように思う。   「痛みますか」   「否(いいえ)、貴下(あなた)だから、貴下だから」   「でも、貴下は、貴下は、私を知りますまい?」   「忘れません」 特にこの部分! この会話だけで、ふたりが今まで一度も言葉を交わしてこなかったこと、 相手を知っているのは自分だけだと思っていたこと、 しかしどこかで姿を見ていたこと、 そして、密かに想い続けてきたことが分かる。 行間から、言葉にならなかったふたりの感情が立ちのぼっている。 「忘れません」 もう、この場面にはこの言葉以外には考えられない。

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2010/07/16

最後の一行、うわわっとなる。 「こわくってたまらない」「~~するといけない」 みたいな、良家の奥さまの口調がなんか好きだなあ。 映像化もされており、奥さまは吉永小百合だった。 花見の宴のシーンで力士を連れていた。 そういうところに資産家ぶりが表現されている。

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2010/06/28

泉鏡花を読んだ事無い方は、「外科室」だけでも眺めてほしい。儚く美しい小説の世界があります。 文章を音読するように読むと泉鏡花のリズムが見え、全ての文字に意味がある事がわかる。 余分な部分が一切無い描写が、ストーリーの特異さを引き立される。 時間をかけてじっくり読み、それをまた読み...

泉鏡花を読んだ事無い方は、「外科室」だけでも眺めてほしい。儚く美しい小説の世界があります。 文章を音読するように読むと泉鏡花のリズムが見え、全ての文字に意味がある事がわかる。 余分な部分が一切無い描写が、ストーリーの特異さを引き立される。 時間をかけてじっくり読み、それをまた読み返したくなる。読中の感覚が忘れられない。そんな本だった。

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2010/06/08

美しい愛。 現実にはまずありえないシチュエーションだけれども、 その非現実さが、婦人と医師の情の深さを感じさせ、胸を打つ。 一目惚れ肯定派になった。

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2010/05/13

時間ができたので、昔から読みたいとは思ってたけど、なかなか手をつけられなかった古典(私の中では、戦前作品はほとんど古典です。国語便覧に載っているような本ですね。)「外科室」にチャレンジ!ということで読んでみました。 が、そもそも日本語がよくわかんないよ。 ストーリーもよくわかん...

時間ができたので、昔から読みたいとは思ってたけど、なかなか手をつけられなかった古典(私の中では、戦前作品はほとんど古典です。国語便覧に載っているような本ですね。)「外科室」にチャレンジ!ということで読んでみました。 が、そもそも日本語がよくわかんないよ。 ストーリーもよくわかんないよ。で?? 美しいような気もするけど、私には難解すぎる…。

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2010/03/15

・外科室 前編・後編に分かれている構成センスとか、言葉の美しさとか、情景の写実さとかはとっても耽美ですごく好みなんだけどこの話全然好きじゃないな!と思った。これが純愛なの??ていうかそもそも愛なの?っていう。 自分が女だからか、男性の心の歪みには寛大になれるけど女性の心の歪みに...

・外科室 前編・後編に分かれている構成センスとか、言葉の美しさとか、情景の写実さとかはとっても耽美ですごく好みなんだけどこの話全然好きじゃないな!と思った。これが純愛なの??ていうかそもそも愛なの?っていう。 自分が女だからか、男性の心の歪みには寛大になれるけど女性の心の歪みにはどうも嫌悪感を覚えるようです。

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