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アジアから吹く風 の商品レビュー

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2019/02/20

もっと多くの人に読んでほしい。 30年前、20代後半の法務省入国管理局のキャリア官僚が、日本に労働者としてやってくる外国人の源流を辿った「アジア国際人流の旅」。 受け入れ国としての引き寄せ要素に着目するだけでなく、送り出し側の押し出し要素に着目し、法務省を休職して2年間アジアを...

もっと多くの人に読んでほしい。 30年前、20代後半の法務省入国管理局のキャリア官僚が、日本に労働者としてやってくる外国人の源流を辿った「アジア国際人流の旅」。 受け入れ国としての引き寄せ要素に着目するだけでなく、送り出し側の押し出し要素に着目し、法務省を休職して2年間アジアを巡った著者の着眼点と行動力には脱帽。 送り出し国が、外国人労働者を国際市場で取引をする一種の財のようにドライに捉えていることや、同時に送り出し国・受け入れ国の双方で30年前から様々な行政レベルでの試行錯誤が繰り返されていたことは、新鮮な驚きだった。そして人々が、当たり前のように、むしろチャンスとして出稼ぎに出ていることも。 また、外国人労働者とくくられる彼らが、それぞれ異なる目的を持って、また更には国によって異なる制度のもと日本に出稼ぎに来ている「だれか」であることが、慈愛とユーモア溢れる語り口で丁寧に描かれる。 そして何より著者がとても人間くさくて良い。 著者がこの本を書いてから30年。残念ながら、日本における労働者受け入れは、日系人受け入れ・技能実習生制度・留学生という名の労働力受け入れによって、議論なきまま、なし崩し的に行われてきたように思われる。 ただ、今、この入管法改正のタイミングで、彼女が入国管理局局長を務めていることに、この本を読んで、少しの希望を感じられるようになった。 ぜひ30年前のまま、ヒューマニズムとアイデアリズムをあわせもったままでいてほしい、そう願わずにはいられない。

Posted byブクログ

2019/01/20

2019年1月18日付けで法務省入国管理局長に就任された佐々木聖子さんが、18年前、入管を休職してアジア各国を回って書かれた本。

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