コンスタンティノープルの陥落 の商品レビュー
歴史の教科書なら、「1453年マホメッド二世、コンスタンティノープルを陥落させる」だけで終わりそうだけど、実はもちろん、それぞれの立場の人間が、いろんな思いや主義を持って、大騒ぎしていたんだなあ、って、しみじみ思った。面白かった。そして、またまた、この時代も、王様の愛人は美少年(...
歴史の教科書なら、「1453年マホメッド二世、コンスタンティノープルを陥落させる」だけで終わりそうだけど、実はもちろん、それぞれの立場の人間が、いろんな思いや主義を持って、大騒ぎしていたんだなあ、って、しみじみ思った。面白かった。そして、またまた、この時代も、王様の愛人は美少年(^-^)
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※このレビューにはネタバレを含みます
現イスタンブルであるコンスタンティノープルというビザンツ帝国の首都が、The magnificent(壮麗王)と呼ばれるスルタン、スレイマンによって、オスマン帝国の手中に落ちる様子を、ヴェネチアやジェノヴァ等含めそれぞれのリーダーのキャラクター等にも触れながらまとめられた歴史エッセイ。 塩野七生さんは、歴史的資料を集めて調べて、事実に基づきながらも生き生きと歴史を描いてくれる人だと思う。そして最もイタリアに詳しい方なので少しヨーロッパの目線が入ったトルコへの見方に触れられて個人的には新鮮で面白い。 ビザンツ皇帝とオスマン帝国皇帝の性格や戦略の違いなどが対照的に描かれていて、とても面白かった。本当にこうも違ったのだろうか? また、蛇だが、現トルコ共和国は認めたくないのだろうとは思うが、宮廷内での男色などにも触れられていて、日本も含めどこでも昔から同性愛や同性での肉体関係はあるのだと興味深かった。 やはりイスタンブルには歴史とロマンがある。 トルコ旅行に行く人は読むと旧市街観光を倍楽しめるのでは。
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(イタリアルネサンスの原本) 塩野七生氏の著作は「国家の経営」がテーマ イタリア・ローマの歴史を描きながら、その目は「日本の国家経営=政治」がより良くなるようにとの未来へ向けられている コロナ禍にあって日本の国家経営が厳しく問われている 単なる批判ではなく、より良くする英知を集め...
(イタリアルネサンスの原本) 塩野七生氏の著作は「国家の経営」がテーマ イタリア・ローマの歴史を描きながら、その目は「日本の国家経営=政治」がより良くなるようにとの未来へ向けられている コロナ禍にあって日本の国家経営が厳しく問われている 単なる批判ではなく、より良くする英知を集めよ 歴史は人物の評価を一変させる力を持っている コンスタンティノープルの陥落は マホメット二世を英雄に変えた 最後の皇帝は高貴 人は己以外の者のために、死を受け入れる覚悟が必要 ベネチアのガバナンス 国政を担う「貴族」 政治の権利と国難に向かう義務
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Netflixでオスマン帝国を観て興味を持ち、文字でも読みたくてこちらを。世界史に疎い自分もこれは小説のようで楽々読み進められた。(国名や人名などの表記が若干異なるので少々戸惑ったがすぐ慣れた) 軍医、商人、側近、小姓、留学生、それぞれの視点からコンスタンティノープルが落ちてい...
Netflixでオスマン帝国を観て興味を持ち、文字でも読みたくてこちらを。世界史に疎い自分もこれは小説のようで楽々読み進められた。(国名や人名などの表記が若干異なるので少々戸惑ったがすぐ慣れた) 軍医、商人、側近、小姓、留学生、それぞれの視点からコンスタンティノープルが落ちていく様子を詳細に記録している。 歴史的な転換点となった出来事の中身もかなりドラマティック。単純に、オスマン帝国のマホメッド2世がビザンチン帝国の都・コンスタンティノープルを手にする物語と一言では言えないような、登場人物全員に敬意を払いたくなるような、そんな感じ。 本当に登場人物全員に感情移入してしまう。なかでもビザンチン帝国のコンスタンティヌス11世。建国から1,100年の歴史、歴代の偉人たちの想いを背負って(重すぎるよ!!!)、運命を受け入れる覚悟を決める場面が泣けてくる。人格者な彼についていく側近がいるのも分かる。カリスマ性があるし。散り方が潔く美しい。武士みたい。 それぞれの立場で役割を全うした全員に拍手。こうやって歴史は語り継がれるのね〜と分かった本。
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コンスタンティノープルが陥落するまでを、修道士や商人、医師など、複数の現場にいた人たちの物語を合わせたお話。 臨場感があるのと、と歴史の勉強になる。
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1000年続いたビザンツ帝国が滅びる時のことが書かれています。 歴史物が好きな方は面白いと思います。 コンスタンティノープルでのオスマン帝国とビザンツ帝国との決戦が描かれています。
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イスタンブール 旅行の前に、歴史を知ろうと思い手に取った小説。結果、一夏をどっぷり塩野七生小説に充てるほど、どハマりした。 時代背景をかなり緻密に調べた上のフィクション。 コンスタンティノープルがオスマン帝国に滅ぼされるまでの緊張した時代を描いたもの。 イスタンブール 旅行中、あ...
イスタンブール 旅行の前に、歴史を知ろうと思い手に取った小説。結果、一夏をどっぷり塩野七生小説に充てるほど、どハマりした。 時代背景をかなり緻密に調べた上のフィクション。 コンスタンティノープルがオスマン帝国に滅ぼされるまでの緊張した時代を描いたもの。 イスタンブール 旅行中、あぁ、この遺跡はあの時のか、、等感慨深い想いをした。
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コンスタンティノープル陥落というと、マホメッド2世の勝利物語というイメージでしたが、これを読んでから、コンスタンティヌス11世と当時のヴェネツィア共和国により興味を持ちました。陥落後の主人公たちの人生に、ある程度のページが割かれていて、より悲哀が増し、作品を美しく魅せています。 ...
コンスタンティノープル陥落というと、マホメッド2世の勝利物語というイメージでしたが、これを読んでから、コンスタンティヌス11世と当時のヴェネツィア共和国により興味を持ちました。陥落後の主人公たちの人生に、ある程度のページが割かれていて、より悲哀が増し、作品を美しく魅せています。 イスタンブール行きたくなりました。 金角湾に鎖をかけるシーン…もっと詳しく書いて欲しかった。よくトルコ軍入って来なかったよなぁ。(笑)
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人みなコンスタンティノープルへ 絶望的な状況の中でイタリア人達はコンスタンティノープルへ少数ながらも入る。 それは海洋国家というか島国の域を出ない日本人にはイマイチ分かりにくい感覚でしょう
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東ローマ帝国の首都として一千年余も栄えたコンスタンティノープル。独自の文化を誇ったこの都も、しかし次第に衰え、15世紀後半には、オスマン・トルコ皇帝マホメッド二世の攻撃の前に、ついにその最期を迎えようとしていた――。地中海に君臨した首都をめぐる、キリスト教世界とイスラム世界との激...
東ローマ帝国の首都として一千年余も栄えたコンスタンティノープル。独自の文化を誇ったこの都も、しかし次第に衰え、15世紀後半には、オスマン・トルコ皇帝マホメッド二世の攻撃の前に、ついにその最期を迎えようとしていた――。地中海に君臨した首都をめぐる、キリスト教世界とイスラム世界との激しい覇権闘争
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