バーボン・ストリート の商品レビュー
人はいつ青年でなくなるか。 沢木耕太郎は「生命保険に加入した時」だと言っている。 自分のことを考えるより「残されたもの」のことを考えるようになった時。 或いは、そうせざるを得なくなった時、ということらしい。
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お酒をね、飲みながらね、お話をするのね。 それってとても幸せなことやな。 バーボンってもの飲みたくなったよ。
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洒落ていて小気味よく、臭みのない文章をさらっと書いているのがいいと思った。粋な贅沢の話が面白かった。う~ん、私やったら東京国博に全額寄付する代わりに1年に1回だけ館を貸し切らせてもらって、長谷川等伯の松林図屏風と1日向かい合うかな。
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1つ目の「奇妙なわし」が、もの凄く納得しました。私もずっと、同じ事を思っていました。私の場合は、番長清原の「わい」と、東京の落語家にありがちな「おいら」でした。 週刊誌などでの、清原列伝的な記事では、必ずと言っていいほど「わいは、わいは」と、なってますが、実際テレビで見ても、...
1つ目の「奇妙なわし」が、もの凄く納得しました。私もずっと、同じ事を思っていました。私の場合は、番長清原の「わい」と、東京の落語家にありがちな「おいら」でした。 週刊誌などでの、清原列伝的な記事では、必ずと言っていいほど「わいは、わいは」と、なってますが、実際テレビで見ても、そんなこと言ってないですから。
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以前、代表作である「深夜特急」を読みましたが、それ以来久しぶりの沢木耕太郎氏のエッセイです。 「深夜特急」がワイルドなら、対するこちらはクールなタッチです。 本書の初刊は1984年、いまから30年前です。沢木氏より一世代下の私ですが、すべての作品に対して、描かれている世相や...
以前、代表作である「深夜特急」を読みましたが、それ以来久しぶりの沢木耕太郎氏のエッセイです。 「深夜特急」がワイルドなら、対するこちらはクールなタッチです。 本書の初刊は1984年、いまから30年前です。沢木氏より一世代下の私ですが、すべての作品に対して、描かれている世相や登場人物、そしてそれらの背後に漂う空気には懐かしさを感じました。登場するテレビ・映画での有名人やスポーツ選手に纏わるエピソードは、私の記憶に残っている当時の皮膚感覚に違和感なくスッと入ってきます。その分、今の人々にはかなり古臭く感じられるかもしれませんね。
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『小説新潮』で連載されていたエッセイをまとめたもので平成元年(1989年)発行なので話題は古くて分からないものもあるけれど、古さを補う新しさがある(?)…ような。 話題はテレビ・映画やら賭け事・古本・スポーツやら多岐に渡る。シンプルでサラッとした文章。お酒を片手に仲間とボソボソと...
『小説新潮』で連載されていたエッセイをまとめたもので平成元年(1989年)発行なので話題は古くて分からないものもあるけれど、古さを補う新しさがある(?)…ような。 話題はテレビ・映画やら賭け事・古本・スポーツやら多岐に渡る。シンプルでサラッとした文章。お酒を片手に仲間とボソボソとゆったり語り合うようなリズム。押し付けるような説教じみたところはない。余韻を楽しむところが男性には心地良いのでは? 私には物足りず「それでそれで?」ともっとくわしく聞きたくなるところもある。電車の中で少し読むのにちょうどイイ。
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もう少しで読み終わる。読んでて思うことは、文章上手いなーって。当足り前だけど。とても面白いエッセイだと思う。通勤電車内で読むのにうってつけ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大事なことは、風景が眼に入らないことではなく、入るようになったあとで、もう1度、集中できるようになることではないか。 退屈で不安だから、人は何かを考え、作ろうとする。 どうして大きな退屈と向き合わず、小さな退屈ばかりうっちゃろうとするのか。
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世の中にはエッセイ集というものが星の数ほどありますが、この本のように何度でも読みたくなるものは、そう多くはありません。1984年に発表された「バーボン・ストリート」は、第一回講談社エッセイ賞を受賞した沢木エッセイ集の代表作。とにかくカッコいい! タイトルのとおりバーボンを傾け...
世の中にはエッセイ集というものが星の数ほどありますが、この本のように何度でも読みたくなるものは、そう多くはありません。1984年に発表された「バーボン・ストリート」は、第一回講談社エッセイ賞を受賞した沢木エッセイ集の代表作。とにかくカッコいい! タイトルのとおりバーボンを傾けながらページをめくるのにふさわしいスタイリッシュな文章が、心に沁みわたってくるような一冊です。解説の山口瞳氏の言葉を借りれば沢木氏は「ノンフィクションをフィクションのように、エッセイを小説のように」書いていて、古書店の店主の話、テレビや映画の話など様々なテーマの15編は、年を経てもまた面白く読めます。
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沢木耕太郎の1980年ごろのエッセイ。尖っていて、若いその文章は、村上春樹の風の歌を聴けほどではないが、若い人に何かメッセージを与え位という意味では大事な作品だ。若い頃の作品らしく、「奇妙なワシ」から始まる文章が、何とも攻撃的で辛辣な批判を込めている。文章のプロでありながら、文学...
沢木耕太郎の1980年ごろのエッセイ。尖っていて、若いその文章は、村上春樹の風の歌を聴けほどではないが、若い人に何かメッセージを与え位という意味では大事な作品だ。若い頃の作品らしく、「奇妙なワシ」から始まる文章が、何とも攻撃的で辛辣な批判を込めている。文章のプロでありながら、文学ではなくノンフィクション作家として生きていく道のSTART地点のように感じた。やっぱりエッセイは、ウィットのある文体、感性を刺激する何かを期待してしまう。
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