花のあと の商品レビュー
映画「花のあと」の試写会のあとに買った本。 藤沢さんをじっくり読んだことはたぶんなかったと思う。 平易な文章の中に人の心を入れ込む短編集。 最後にここだけは譲れないという潔い、 あるいはちょっとかっこよすぎる心意気を描いている。
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8編の短編集。 ほとんどが女性がメイン、 これは著者の作品の中でもめずらしいのではないでしょうか? 表題の「花のあと」を映画化するとは、なかなかにくい! 風景・情景描写は、いつもながらに素晴らしく美しい。
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女郎屋に売られてしまった女、柔術使いだった尼僧、姑にいびられ家を飛び出した女、色っぽい悪女、落ちぶれてしまったお店の娘、恋する女剣士など、女性を中心においた短編集。時代が時代だけに非情な運命をたどる女性(男も)も多いですが、わかっているからといって抜け出せない掟のなかでだからこそ...
女郎屋に売られてしまった女、柔術使いだった尼僧、姑にいびられ家を飛び出した女、色っぽい悪女、落ちぶれてしまったお店の娘、恋する女剣士など、女性を中心においた短編集。時代が時代だけに非情な運命をたどる女性(男も)も多いですが、わかっているからといって抜け出せない掟のなかでだからこそ、浮き上がってくる心情もあります。最近急に寒くなってきたせいか、作中に出てくる大根の煮付けと熱燗がとても美味しそう。雪国生まれの作者らしく、雪解けの早春の感じや満開の桜の下でのお花見など、情景の切り取りかたがとても印象的。収録作鬼ごっこ ★★★雪間草 ★★★寒い日 ★★★★疑惑 ★★★旅の誘い ★★冬の日 ★★★★★悪癖 ★★花のあと ★★★★
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八短篇 「鬼ごっこ」 「雪間草」 「寒い灯」 「疑惑」 「旅の誘い」 「冬の日」 「悪癖」 「花のあと」
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やっと読み終わった!短編集です。 初めは江戸時代な背景とか語句に慣れなくて読むのに時間がかかったけど、徐々に慣れました。 描写がすごくきれいです。あと作品それぞれ雰囲気が全然違ってて、作家としての深さを感じました。 特に好きなのは「冬の日」。「寒い灯」も良かった。「花のあと」はち...
やっと読み終わった!短編集です。 初めは江戸時代な背景とか語句に慣れなくて読むのに時間がかかったけど、徐々に慣れました。 描写がすごくきれいです。あと作品それぞれ雰囲気が全然違ってて、作家としての深さを感じました。 特に好きなのは「冬の日」。「寒い灯」も良かった。「花のあと」はちょっと異色な感じ。甘いというか…こういう話も書けるんだなぁと。映画化したらしいのでいつか見ようと思います。
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読んでいてほっとする感じ。ちょっと疲れた時に落ち着く。 力強い、というか文字通り腕力の強い女性の描写が良かった。
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映画を見て購入。 映画・花のあとで感じた通り、自然と女の描写が絶妙。 ちょっともの足りない気はするけど、どれも味のある短編になってる。
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表題を含む短編八篇収録。装画は蓬田やすひろ氏。 家業から足を洗い、こわごわと堅気の生活をはじめた元盗人や、今は尼として静かに寺を守っているかつての信濃藩側室。経理に長けているが無口で悪癖をもつ勘定方。など市井の人がそれぞれ登場する短編が多いが、「旅の誘い」という短編では珍しく実在...
表題を含む短編八篇収録。装画は蓬田やすひろ氏。 家業から足を洗い、こわごわと堅気の生活をはじめた元盗人や、今は尼として静かに寺を守っているかつての信濃藩側室。経理に長けているが無口で悪癖をもつ勘定方。など市井の人がそれぞれ登場する短編が多いが、「旅の誘い」という短編では珍しく実在人物である安藤広重がでてくる。広重の生い立ち、生活っぷり、葛飾北斎との関係などがとなりで聴いていたかのように描かれていて面白い。
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以登は相手の家がどこかとも問わなかった。胸の中で、終わった恋の行方を追っていた。 江口孫四郎とは、二度と会うことはないだろうという気持ちははっきりしていた。きっぱりと物事のけじめをつけることには馴れている。だが、心までは縛れないし、その必要もなかろうと以登は思った。 きっぱりと思...
以登は相手の家がどこかとも問わなかった。胸の中で、終わった恋の行方を追っていた。 江口孫四郎とは、二度と会うことはないだろうという気持ちははっきりしていた。きっぱりと物事のけじめをつけることには馴れている。だが、心までは縛れないし、その必要もなかろうと以登は思った。 きっぱりと思い切ったがゆえに、孫四郎に対する気持ちは、ほどよい距離をおく秘めた物思いと変わり、むしろはばかりなく深まっていくようにさえ思われた。
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時代劇物は読んだ事が無かったんですが 友達から刺客を紹介されて読んだのが最初デス。こんなにオモシロイとは思いませんでした。読んでる時にどんな状況なのが想像出来 藤沢周平の魅力にとりつかれました。で今回の花のあとが2冊目です。短編なので長編物に比べると物足りない感じの部分はありまし...
時代劇物は読んだ事が無かったんですが 友達から刺客を紹介されて読んだのが最初デス。こんなにオモシロイとは思いませんでした。読んでる時にどんな状況なのが想像出来 藤沢周平の魅力にとりつかれました。で今回の花のあとが2冊目です。短編なので長編物に比べると物足りない感じの部分はありましたが 全ての物語を楽しく読ませて頂きました。
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