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アメリカ素描 の商品レビュー

4.1

39件のお客様レビュー

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    14

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2013/09/26

西海岸と東海岸計40日の紀行文。歴史の浅い「人工国家」の強さを、著者は「文化」と「文明」の2つの言葉で説明する。文化は地域的なもの。文明は全地球的に通用する普遍性を持つもの。経済にしろ何にしろアメリカ的なものが世界に広がるのは、それが文明だから。面白かった。

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2014/06/25

★TBSラジオの「週間 ほんなび」で北丸雄二氏が紹介した本。北丸雄二氏はTBSラジオのデイキャッチにも金曜日のニュースクリップを担当していて、アメリカの事情に鋭い観察眼を持っているので、紹介にひからて読んでみた。 司馬遼太郎の小説は多くを読んでいるが、随筆としてのこの作品は、あ...

★TBSラジオの「週間 ほんなび」で北丸雄二氏が紹介した本。北丸雄二氏はTBSラジオのデイキャッチにも金曜日のニュースクリップを担当していて、アメリカの事情に鋭い観察眼を持っているので、紹介にひからて読んでみた。 司馬遼太郎の小説は多くを読んでいるが、随筆としてのこの作品は、あらためて彼の歴史的知識の豊かさ、広さとそれに基づく、洞察の深さを感じさせられた。アメリカの建国の精神は、メイフラワー号の中で培われた、強固なものであり、その後WASP(White AngloSacson Protestant)がそれを建国の理念として、アメリカに広げ更に根付かせていった。そのアメリカの中で、脈々と「様々な人種がオデンのようにそれぞれの固有のかたちと味を残したまま」一つの国家を、エネルギッシユに、多様に発展させていったことへの洞察が歴史的知識を背景に語られている。その中でも、アメリカの性(さが)がよく表現している最も、印象的だった部分を引用する。「他人の国の内臓に手を突っ込んだ国は、相手国がもつ風土病に感染してしまう。」(ベトナム戦争を反省するアメリカ)この、国としての本能に、なかなか理性が働かないのか、見えざる権利基盤が強固に国家の姿勢をコントロールしているのか。どちらにしても、2013年の現在でも、更に深い意味を含んでよくあらわれているように思える。2013.08.04

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2012/12/11

 本書は昭和61年読売新聞社より刊行された。時代が23年以上前のことである。当時のアメリカ社会を国の成り立ちを鑑みながら講釈するという趣向である。講釈する当時がすでに23年も前になるので読みながらも、現代のアメリカと比べると多少違和感あり。素直に楽しむことができないとするならば、...

 本書は昭和61年読売新聞社より刊行された。時代が23年以上前のことである。当時のアメリカ社会を国の成り立ちを鑑みながら講釈するという趣向である。講釈する当時がすでに23年も前になるので読みながらも、現代のアメリカと比べると多少違和感あり。素直に楽しむことができないとするならば、その辺りが問題なのかもしれない。

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2012/10/21
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当時のアメリカの姿を、司馬遼太郎が途惑いを持って描写する。 まだ素朴さの残る国の面影を感じる。新鮮。

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2012/09/07

アメリカという国を「文明」というととらえる目線が今更ながら「はっとさせられる」 最後の「日本にかぎらず、慣習がつよく人間の独創性を拘束している社会は、どの国でも田舎でしょう」 痛烈な一言です。

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2012/05/07

本を読む時間に間隔が開きすぎてしまって挫折。惰性で読んでいたがもうやめる。ちょっとテンポが合わないかな。

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2012/04/09

ものすごく面白かった! 司馬遼太郎のアメリカ旅行記。 昭和61年刊行なので情報は古いが、 司馬さんの知性溢れる文章が素晴らしい。 もう一度読みたい本。

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2015/07/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

そうだったのか!アメリカ! といった感じである。 現在言われているアメリカだけではなく、もっと建国当時からえぐった作品なので、まさにアメリカの本質というものがわかるような気がした(あくまで気がする) それにしてもたった1ヶ月程の旅でここまで見通せる作者っていったい。 やはり知識をもって旅するとここまで充実したものになるのだなぁと実感。

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2012/01/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

おなじみのシリーズ「街道をゆく」のアメリカ編とも言うべき紀行文。著者は昭和60年前後に計40日間にわたって、アメリカのカリフォルニア(LA、サンフランシスコ、オークランドなど)と東海岸(フィラデルフィア、NY、ボストン、ポーツマス、ワシントンDCなど)に滞在しており、この時の体験談を軸に、アメリカを成立させた歴史、民族、文化、文明について幅広い知識で議論している。 改めて著者の偉大な歴史観、文明観に触れたような気がする。文句なしの名著。

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2011/10/01

成田→サンフランシスコで読んだ。 アメリカ東海岸から西海岸を旅行して、アメリカのあらゆる姿を追いかけ、まさしく素描する内容。 アメリカ文化の様々な側面を書きだしており、WASPとかサンフランシスコに同性愛者が多いなど、今ではよく知られている内容から、全然しらなんだということま...

成田→サンフランシスコで読んだ。 アメリカ東海岸から西海岸を旅行して、アメリカのあらゆる姿を追いかけ、まさしく素描する内容。 アメリカ文化の様々な側面を書きだしており、WASPとかサンフランシスコに同性愛者が多いなど、今ではよく知られている内容から、全然しらなんだということまで幅広く取り上げていた。 そういえば、サンフランシスコ滞在中、気づかぬうちに、結構危険な地域をワタシは歩いていたらしい(苦笑)

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