エビと日本人 の商品レビュー
買った本。 日本人がエビを大量に輸入することで、世界にどんな影響を与えるかが描かれている本。 エビの乱獲によって海の環境が破壊され、エビの養殖のためにマングローブの森が伐採され、輸送のためのタンカーでは大量の石油が使用される。 エビ産業に従事する人々の収入格差は一段と大きくなるが...
買った本。 日本人がエビを大量に輸入することで、世界にどんな影響を与えるかが描かれている本。 エビの乱獲によって海の環境が破壊され、エビの養殖のためにマングローブの森が伐採され、輸送のためのタンカーでは大量の石油が使用される。 エビ産業に従事する人々の収入格差は一段と大きくなるが、またそれによって糧を得ているのも事実。 『バナナと日本人』とともに、フェアトレードについて考える上での必読書。
Posted by
日常、何気なく口にしているエビ。日本人はエビが好きだが、どこからこのエビが来ているか考えたことはあるだろうか。限られた人間が口にするエビを供給するために、環境やそこで暮らす人々の生活を破壊している現状を私たちは知らない。何故そこまでして日本人はエビを食べるようになったのかという背...
日常、何気なく口にしているエビ。日本人はエビが好きだが、どこからこのエビが来ているか考えたことはあるだろうか。限られた人間が口にするエビを供給するために、環境やそこで暮らす人々の生活を破壊している現状を私たちは知らない。何故そこまでして日本人はエビを食べるようになったのかという背景もこの本では知ることができる。エビによる環境破壊・生活破壊があるという現状認識だけにとどまらず、その向こうにある欧米圏の文明というあるひとつのものさしによって振り分けられた搾取が許される側と搾取される側という世界構造にも思いを馳せた。開国以来、黒船の脅威から自分も「搾取する側」の仲間入りをすることで搾取されることから日本は逃れ、それこそが明治政府の目指した「国際的地位の向上」だったのかもしれない。
Posted by