カラーパープル の商品レビュー
アメリカを代表する女…
アメリカを代表する女性作家の作品です。性の難しさを感じさせます。
文庫OFF
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ざっくり40年以上も前に映画になった作品が、再映画化されて、その興味で今回この作品を読んだ。 当時、読書も好きだったが、映画館で映画を観ることに、趣味が広がり、学生でお金も無かったので、名画座へ足を運んで、少し前の映画の二本立て、三本立てをよく観た。 シュワルツェネッガーの「コマ...
ざっくり40年以上も前に映画になった作品が、再映画化されて、その興味で今回この作品を読んだ。 当時、読書も好きだったが、映画館で映画を観ることに、趣味が広がり、学生でお金も無かったので、名画座へ足を運んで、少し前の映画の二本立て、三本立てをよく観た。 シュワルツェネッガーの「コマンドー」は「ターミネーター」との二本立てで観たのだと思う。 「コマンドー」のヒロイン役の黒人女優(名前は忘れた)が、「カラーパープル」に出ていたと何かで知ったのだから、既に映画は公開されていたのだろう。 「アミスタッド」とか「シンドラーのリスト」「プライベートライアン」など、スピルバーグには、エンタメとは別のシリアスな側面があるのだろう。 映画の話ばかりになったが、セリーは15歳になる前に、義父に犯され二人の子供を産むが、二人とも里子に出されてしまう。 そして、自分の意志と関係なく、ミスター**(アルバート)の後妻に入る。 後に恋愛関係になるシャグは、元夫をアルバートと呼ぶが、セリーは最後までアルバートと呼ばない。 どんなに和解出来ても、アルバートの存在は変わらないということだろうか。 男女差別、迫害、暴力、そしてそれらが通常の感覚として、認識されて、日常生活が行われている。
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大昔に読んだ本。 映画やミュージカルになっているそうだが未視聴。 映画版だと、ラストのヒロインが夫と和解するシーンがカットされていると聞いているんだけど、その場合どういう表現になっているのか疑問に思う。 それもあって原作のイメージを壊されたくなくて見ていなかったのだが、ミュージ...
大昔に読んだ本。 映画やミュージカルになっているそうだが未視聴。 映画版だと、ラストのヒロインが夫と和解するシーンがカットされていると聞いているんだけど、その場合どういう表現になっているのか疑問に思う。 それもあって原作のイメージを壊されたくなくて見ていなかったのだが、ミュージカルにもなっていることに気づいたので、見ようかどうか悩み中。 セリーがミスターと和解出来ないまま終わった訳でもないんだろうけど……。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
とても壮絶なリアルを見ました。 出たしからかなり残酷な事件?いや、当時ではこんな事は当たり前に行われていたのだろう事から始まり、3分の1を読んでもなかなか読むのがキツイようなことばかりでした。しかし、だんだん状況は改善していき、最後にハッピーエンドで終えた事が一つ自分の心の救済にもなりました。 黒人差別の背景を前提とできないと作品を理解できないようになっています。なぜ、差別されるのかという現実よりも、差別という行為がどれだけ人の心を屈折させてしまうのか…さらに黒人差別の中でもさらに女性軽視の時代でもあり、私はこれをよむまでは、その2つを合わせて考えた事がなく、とても無知で恥ずかしい気持ちにもなりました。 黒人の女性がどれだけ生きづらく辛い思いをしているのか、事実を知る事はできても、私にはとても想像できるものではないです。 ここに登場する男たちは、根はみんな悪くないと思います。しかし、女性を軽視する世の中しか知らない、小さな世界と価値観がいつまでもアップデートされず、それしか知らないから、自分が正しいと思ってしまう。彼らが女性に対して行った行為は許されるものではありません。しかし女性側も、彼らは他所を知ることで成長したことを心で実感したから、ミスターはアルバートと最後に認識され、セリーの中で初めて男に対して心をほんの少し開けたのだと考察します。 個人的にはシャグのこのセリフは痺れました。 妹のネッティーについて色々聞くシャグに疑問をもったセリーがシャグに何でそんなに妹のことを知りたいの?と聞く。 そしたら、あんたがあたし以外に愛した、たった1人の人だからよ。これは痺れました、けど、シャグは愛してると言いながらも、たまに男と出かけたりして帰ってこない時もありましたが、そこは人の人生です。後悔しないように生きる力強さは、今のしがらみの強い現代では大切な気持ちです。 私たち日本人も、現代ではアジア人差別の対象です。特にヨーロッパではその傾向が強いように思います。差別がどうして無くならないのか、ここで考えても仕方がありません。ただ、どんな境遇でも毎日を力強く生きることで、自分なりの答えが出るのだろうと、この作品を読んでそう感じました。とても素晴らしい作品でした。
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スピルバーグの映画がすごい好きなので原作も読みました。黒人文学というものに初めて触れました。手紙という媒体を模倣した文章がとてもリアルで苦しいです。読んでよかった。
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まず注意喚起を。物語の開始から間もなく性暴力描写があるため、フラッシュバックなどが起こる心配のある方が読むには注意が必要だ。それでなくとも、本書に響く虐げられる者たちの“声”を聴くには、相応の覚悟が必要となる。1982年に描かれた本書は、1985年にスティーヴン・スピルバーグ監督...
まず注意喚起を。物語の開始から間もなく性暴力描写があるため、フラッシュバックなどが起こる心配のある方が読むには注意が必要だ。それでなくとも、本書に響く虐げられる者たちの“声”を聴くには、相応の覚悟が必要となる。1982年に描かれた本書は、1985年にスティーヴン・スピルバーグ監督によって映画化され、2023年に同監督の制作により再映画化されることになるが、読んでみると、いまの社会にこの“声”が必要なのは納得。再映画化も必然と思うが、それと同時に、いまだに現代がこの“声”が必要である状況にあるのは、歯がゆい思いがあるのも事実だ。 主人公が自分の置かれている苦しい状況を「神さま」に報告する形で描かれる序盤と、とある人物が主人公に宛てて手紙をずっと書いていたことが判定する中盤は、いわば一方通行の言葉の羅列に過ぎない。しかし終盤に至って、主人公と「とある人物」による往復書簡のパートが始まる。“自分の苦しみ”をただ書き連ねていくだけだったふたりの思いが重なりあっていくのだ。〈お前は黒人で、貧乏で、醜くて、女じゃないか。何言ってやがる、おまえなどに何ができる〉。これは終盤、主人公が自分を虐げてきた者から投げかけられる言葉だ。こんな言葉を吐く人間に、“連帯の力”を借りながら主人公は立ち向かっていくのである。 その主人公を虐げてきた人物、作中で名前は分かるのだが、主人公による語りの中ではあくまで匿名性が保たれた状態で描かれている。これは相手の「名前を呼ばない」ことで、自分を虐げている者を人として扱わない姿勢を表しているのではないだろうか。ところどころで聖書が引用されている箇所は、自分たちの状況と重ね合わせながら、それを論じる内容になっている。〈聖書を読んだら神は白人としか思えないもの〉。また1983年に刊行された本書は、その年のピューリッツァー賞および全米図書賞を受賞している。
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最初は読みづらいと思ったけど、読み切ってよかったと心から思った作品。 自分の中に価値を見出すことの美しさがストーリーを通して感じられた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
登場人物の多い本は苦手なのですが、苦もなくすべての人の顔と名前が一致した。 神さま、姉、妹に宛てた手紙のような小説だからか、現実に生きている人たちのように感じた。 思わず、セリー、と語りかけたくなる。
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昔の自分はずいぶん辛辣にこの本を評価していたみたいだが、読解力が上がったのか自分が変わったのか(?)今回10年ぶりくらいに読んでみたら結構いいなと思った。全体的に全部ひっくるめて良いというよりかは、レズビアン描写と姉妹の絆の2点、つまり男との関係よりも女と女にまつわる関係部分が相...
昔の自分はずいぶん辛辣にこの本を評価していたみたいだが、読解力が上がったのか自分が変わったのか(?)今回10年ぶりくらいに読んでみたら結構いいなと思った。全体的に全部ひっくるめて良いというよりかは、レズビアン描写と姉妹の絆の2点、つまり男との関係よりも女と女にまつわる関係部分が相当に良い印象だった。「どんなふうにキスしようと、あたしに関するかぎり、男はみんなカエルにすぎない」かあ…。
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