Kの葬列(1) の商品レビュー
恐らく『夜想』等の美術雑誌で楠本まきさんの何となくの作風や、端麗な作品は体験しているのですが、ここに来て始めてキチンと楠本まきさんの作品というものに触れました。初めて購入した楠本まきさんの漫画です。 いやはやしかし、ググッと惹き込まれました! 贅沢にページを使って、その1ページ...
恐らく『夜想』等の美術雑誌で楠本まきさんの何となくの作風や、端麗な作品は体験しているのですが、ここに来て始めてキチンと楠本まきさんの作品というものに触れました。初めて購入した楠本まきさんの漫画です。 いやはやしかし、ググッと惹き込まれました! 贅沢にページを使って、その1ページ1ページもまた絵画のように緻密で流麗なタッチで、自然とうっとりしてしまいます(実際にビアズリーとかをモチーフにしたページもあって個人的にすごくしっくりきました)。楠本まきさんの漫画はストーリーらしさがない、みたいなことを聞きましたが、『Kの葬列』は全体的にミステリアスかつドラマチックな展開が結構あって、思っていたより全然面白かったし好きでした。
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10代の頃、楠本まきさんが好きで、この「Kの葬列」も何度も読みました。 当時は、繊細な絵のタッチ、不思議な住人たち、日本でありながら中世ヨーロッパのような雰囲気の世界観、そして何より主人公とKの関係性に魅力を感じ、ただひたすら、その美しさに魅入られていました。 20年が経過し...
10代の頃、楠本まきさんが好きで、この「Kの葬列」も何度も読みました。 当時は、繊細な絵のタッチ、不思議な住人たち、日本でありながら中世ヨーロッパのような雰囲気の世界観、そして何より主人公とKの関係性に魅力を感じ、ただひたすら、その美しさに魅入られていました。 20年が経過して読み返してみると、文学的な表現のみならず住人たちの奇抜な設定自体が当時も今も漫画として斬新(もはや漫画という表現媒体を超越している)という点はやはり魅力的に感じます。それだけでなく、少しずつあばかれていく住人たちの個性が事件解決にうまく絡んでいて、本編と併録されている(2巻)物語でも謎解きがなされるという構成にセンスの良さが表れているなぁとあらためて感心しました。 しかし極めつけはラストの一ページ、少女の言葉ですね。正直、10代で読んだ時は私が幼かったせいもあり、ラストページの意味がよくわからなかったのですが。今読み返してみると、うまい皮肉というか風刺というか、物語の締めに効果的だなぁと思ったりしました。
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全2巻の1巻目 トーンがほとんど無くて 白と黒で表現されていて その線がまた美しい。 冒頭のモルクァラ回収の話では赤も含めた三色。 Kの葬列から話は始まる。 同じアパートの住人が参列するが空の棺。 遺体はないのに住人たちはKが死んだのを知っている。 Kの部屋の新たな住人ミカヤ...
全2巻の1巻目 トーンがほとんど無くて 白と黒で表現されていて その線がまた美しい。 冒頭のモルクァラ回収の話では赤も含めた三色。 Kの葬列から話は始まる。 同じアパートの住人が参列するが空の棺。 遺体はないのに住人たちはKが死んだのを知っている。 Kの部屋の新たな住人ミカヤ。 モルクァラ回収人といつもバスタブに入っている魚住が修理の終わったエレベーターの上に遺体があるのを発見する。
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もう何回読んだか解らないけど、 しばらく開いてなかった。 何となく今日波長があって再読。 この頃の絵が一番好き。 背景とか、物語の運び方とか、ひとつひとつの絵、描き方が美しいと思う。 Kって何者? (購入)
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ゴスロリなんて言葉が流行るずっとずっと前からのオサレ漫画だお。「オ・カ・マ」を解読できたあのじっちゃんの読唇術はハイレベルすぎんべって思うおね
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ビアズリーに呪われていた 描線パラノイア時代の楠本さん。 モルクワァラはぷにぷにしてそう。 Kを殺す=著者の自殺でもあるとかなんとかほにゃららら。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
” 午前9時30分起床 制服に着替え 5階建てのアパアトメントの 一室一室を訪ね モルクワァラを回収する。 それが モルクワァラ回収人 である僕の仕事だ。 ” 引用 - 3 ページより - 楠本さんの引く細い線が心地よい。 彼女独特のサスペンス感とギャグ感とシュール感だなと思った。
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何度読み返したか・・・ 一時はこの世界観にドップリでした。 モノクロの美しさは尋常じゃないです。 話は致死量ドーリスも面白いけど、やっぱコレですね。
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エキセントリックな登場人物も ハイコントラストで描かれた墓地 あるいは庭園も 謎の物質"モルクワァラ"の存在も ゴシック趣味なわけです。 ごちそうさまです☆ ゴシックな精神て 選ばれた者の恍惚と不安 と 異端者であることのコンプレックス と のはざまに存...
エキセントリックな登場人物も ハイコントラストで描かれた墓地 あるいは庭園も 謎の物質"モルクワァラ"の存在も ゴシック趣味なわけです。 ごちそうさまです☆ ゴシックな精神て 選ばれた者の恍惚と不安 と 異端者であることのコンプレックス と のはざまに存在するものなのかも なんて・・・ "丘の上で弔いの鐘が鳴っている" マザーグウス?? 想像力を掻き立てられます グルグルと(@_@) で つまるところ Kなんてただの×××(((゜д゜;)))
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楠本まきの作品でも1、2位を争うくらい好きな作品の上巻。 ヨーロッパの映画見てる気分になります。 彼女が線中毒だった時期の作品で、とにかく繊細で隙のない絵がさすがです。
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