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BUTTER 河出文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 河出書房新社 |
| 発売年月日 | 2026/06/15 |
| JAN | 9784309422763 |
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BUTTER
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商品レビュー
3.8
80件のお客様レビュー
食べ物にしろ人間の肉体の描写にしろ、いやに生々しくて温かく湿っていて粘り気があり、ようするにちょっと官能的な感じがする(なんとなく山田詠美の『風味絶佳』を思い出した)。また里佳が梶井や彼女の被害者に対してめぐらせる思考も探偵の推理のようなロジカルなものというよりは、直感的であちこ...
食べ物にしろ人間の肉体の描写にしろ、いやに生々しくて温かく湿っていて粘り気があり、ようするにちょっと官能的な感じがする(なんとなく山田詠美の『風味絶佳』を思い出した)。また里佳が梶井や彼女の被害者に対してめぐらせる思考も探偵の推理のようなロジカルなものというよりは、直感的であちこち変に飛躍していてメタフォリカルと言うか、かなり混濁していて妄想的な領域までいくこともあり、ジャーナリストが事件を追っていくというよくある筋立てを使いながらもその描き方が独特で、それがかえって鋭く感じられるところもあるのがおもしろい。しかし、ではそれらの描写にリアリティがあるのかというと、めちゃくちゃあるところとないところの差がまばら過ぎて、変な読み味に感じた(たとえば終盤の里佳自身に降りかかる災難のくだりはやけに現実味が薄く白昼夢のよう)。あんまり物語的な予定調和の単純さに落ち着かない、とにかく密度の高い、おどろおどろしさや混沌に満ちた濃い小説だった。
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話題になっていたことは知っていたのですが、ジャンル的にそんなに得意じゃなさそうなのと、黄色い髪の毛の女性の装丁が、あんまり好みではなくて手が伸びませんでした。 それが、装丁が実際のバターの売り物のパッケージのようなシュッとしたデザインにリニューアルされていて、しかも著者サイン付...
話題になっていたことは知っていたのですが、ジャンル的にそんなに得意じゃなさそうなのと、黄色い髪の毛の女性の装丁が、あんまり好みではなくて手が伸びませんでした。 それが、装丁が実際のバターの売り物のパッケージのようなシュッとしたデザインにリニューアルされていて、しかも著者サイン付きだったのでミーハー心で購入してみました。 後から知ったのですが版権移動があったのですね。大変だったとは思うけれど、そのおかげで自分が惹かれる装丁に巡り会えました。 思っていたよりもとても面白く、ページを捲る手が本当に止まらなくて、朝になってました(汗 帯には「ダーク・スリラー」とありましたが、自分が敬遠したかったスリラーのタイプではないものでした。 日々読んでいる本たちは、まぁ、面白いなくらいのものが大半で、読んでも読まなくても変わりない程度(それが悪いわけではないです)のものですが、この本は読む前と後では全然違う。 タイトルのBUTTERの通り、これを読むことは、口にして体に取り込むことなのかも。 そうなると、食べる前とは体が変わる。一応、吸収するから。 あまりに恐ろしくて、読んだ後引きずり続けるような後味の悪さがないところに好感持てました。 カジマナによるしっぺ返しで喰らいすぎたり、里佳がカジマナに傾倒しすぎて崩壊するとか、バッド過ぎる展開にならないところが個人的に助かりました。 本の終わり方からして、カジマナが主体ではないところも、後味を考えると良く考えられた構成だなと思います。 記者という仕事は、全力で懸けなくてはいけないものなのかな。ファイア・ドームを思い出す。 でも全員の記者がそうだったら会社としてうまくいかないし、色んなタイプの人がいるからなんだかんだ回っていくのかな。 駆け込み寺みたいな場所、そこにいる介入しすぎない人間関係、いいなと思いました。 そこが長く続かないのも、すごく良い。 佐渡バター、たまたまふるさと納税で食べたことがあるので、ちょっと親近感。 読みながら、倫理的なポイントでまことしやかに語れそうと思うことがあっても物語として面白すぎて思考を深めるよりも ぽんぽんページを巡って展開が知りたくて読み進めてしまいました。 頭に残っているのは、男性もセルフケアきちんとしなよ、はずーっと思ってることだったので、それくらいかな。 サロン・ド・ミユコの人々の関係もなんとなく、わかる、と思いました。 普段の自分の世間一般の属性を気にせず、その場ではその場だけの情報で過ごせるって体が軽くなる気がする。 自分は習い事先での人間関係はないけど、中高からの友人関係では、今でも頻繁に会う子は踏み込んで聞かない心地よい距離感を保ってる子が多いです。 心地よいとは言ったものの、それが心許なくなる時もなくはない。 気になっても踏み込めないから。 だからごくたまに 自分の心の素を曝け出せる子との時間があると すごく心が洗われる。 プライドが邪魔したり、こう思われたらショックだからって予防線でためらったり、そういう素。 案外こういうのって一人相撲なする気がするから一歩自分から踏み出したり、受け入れたりで、世界は変わる気がする。 この本も、そういう柔らかい人間関係が描かれていて、そこが良かった。
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自分という存在を肯定できるか。他人からの評価とどうバランス取るのか。現実から目を逸らさないか。人間は課題が多い。カジマナと会ってから、バターじゃないと駄目になった里香。そう思い込んでいただけなのか、本当に心の底から思っていたのだろうか?認識というのは人を幸にも不幸にもする。
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