商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2025/10/07 |
| JAN | 9784167924256 |
- 書籍
- 文庫
ハンチバック
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ハンチバック
¥660
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商品レビュー
3.7
78件のお客様レビュー
自身が、作者の意図を読み取るためには、知識や想像力が足りなさ過ぎると痛感した。読んでいて感じたことは、思いを言語化することの意味だった。
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色々考えさせられた。わたしは知らないことが多すぎる。きょうだい児だから、他の人たちと比べたら障がいや福祉のこと分かってるって思ってたけど、わかった気になっただけなんだって。 内容的に私はメンタルが元気な時にしか読めないなあ、と。 読書バリアフリーについて 読書って本当に健常者の...
色々考えさせられた。わたしは知らないことが多すぎる。きょうだい児だから、他の人たちと比べたら障がいや福祉のこと分かってるって思ってたけど、わかった気になっただけなんだって。 内容的に私はメンタルが元気な時にしか読めないなあ、と。 読書バリアフリーについて 読書って本当に健常者の趣味なんだなって改めて考えさせられた。 電子が広まってるとはいえ、全ての本が電子なわけではない。オーディオブックもあるけれど、、 往復書簡も含めて、衝撃的な読書体験でした。2回3回と読み返したいです。
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『ハンチバック』を読んでまず感じたのは、これは重度障害者の日常を描いた小説ではなく、「自分の人生を、自分の意思で選ぶ権利」を描いた作品だということだった。 主人公の井沢釈華は、先天性ミオパチーにより人工呼吸器を装着し、介護施設で生活している。身体の自由は大きく制限されている一方...
『ハンチバック』を読んでまず感じたのは、これは重度障害者の日常を描いた小説ではなく、「自分の人生を、自分の意思で選ぶ権利」を描いた作品だということだった。 主人公の井沢釈華は、先天性ミオパチーにより人工呼吸器を装着し、介護施設で生活している。身体の自由は大きく制限されている一方で、知性に富み、ネットを通じて文章を書き、自らの思考や欲望を率直に発信している。物語は施設での生活や周囲との関わりを描きながら進んでいくが、焦点が当てられているのは障害そのものではない。身体的な制約を抱えながらも、一人の人間として何を望み、どのように生きたいのかという切実な問いである。 この作品が描いているのは、「障害があっても前向きに生きる」という感動の物語ではない。社会が無意識のうちに障害者へ向けている視線や、「こうあってほしい」という期待そのものへの鋭い問いかけである。釈華は決して聖人ではなく、自分の欲望も怒りも皮肉も隠さない。その姿は、ときに読者を戸惑わせる。しかし、その違和感こそが、この作品の核心である。私たちは障害者を「守られる存在」や「純粋な存在」として見たいのではないか。その見方自体が、一人の人間としての複雑さや自由を奪ってはいないかと突きつけられる。 印象的だったのは、釈華が語る願いが、どれも特別なものではないことだった。恋をしたい、性を持ちたい、子どもを産みたい、自分の人生を自分で決めたい。それは多くの人にとって当たり前に認められている願いである。しかし、身体に障害があるというだけで、その願いはしばしば語ることさえ許されない空気がある。読んでいて何度も考えたのは、自由とは「何でもできること」ではなく、「何を望むかを自分で決められること」なのではないかということだった。この作品は、その最も根源的な自由について考えさせる。 終盤まで読んでも、この作品は読者を安心させる答えを用意しない。涙を誘う演出も、分かりやすい救いもない。それでも強く心に残るのは、釈華が最後まで「一人の人間」として語り続けるからである。その声は障害者を代表するものではなく、誰にも代弁されることのない、一人の個人の声として響く。だからこそ、この作品は社会問題を描いた小説にとどまらず、人間の尊厳そのものを問い直す文学になっている。 『ハンチバック』は、障害と向き合う物語ではない。他人が決めた「幸せ」や「生き方」を拒み、自分自身の人生を自分の意思で選びたいという切実な願いを描いた作品である。読み終えたあとに残るのは、障害への理解が深まったという満足感ではない。自分はこれまで、誰かの人生を無意識のうちに「こうあるべきだ」と決めつけてはいなかっただろうかという、鋭く静かな問いだった。
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