商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | フィルムアート社 |
| 発売年月日 | 2025/09/26 |
| JAN | 9784845924004 |
- 書籍
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リミナルスペース
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リミナルスペース
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商品レビュー
4.4
19件のお客様レビュー
これを美術書のカテゴリで置くのも、いいのか悪いのか、という話から入らねばならないのだが。 リミナルスペース。 耳慣れない言葉だ。 だが、表紙が説明より分かりやすい。 日常にあるはずの風景。 なのに。 人の気配が拭い去られた、異界めいた感触が這い上がる場所を指す。 ネ...
これを美術書のカテゴリで置くのも、いいのか悪いのか、という話から入らねばならないのだが。 リミナルスペース。 耳慣れない言葉だ。 だが、表紙が説明より分かりやすい。 日常にあるはずの風景。 なのに。 人の気配が拭い去られた、異界めいた感触が這い上がる場所を指す。 ネットでも、写真集でも、ゲームでも。 言葉が成立する前から、じわじわ増殖しだした、新しい、美しい場所。 この本は、その曖昧な感覚を論じる。 名前のなかった恐ろしさに輪郭を与え、零れ落ちたがる実体を、美学として掬い上げようとする本だ。 例え、私自身が、この場所たちに整った説明が出来なかろうとも、私には美しいと感じた。だから今回は、アートのいち分野の本として、レビューを書く。 惹かれて、惹かれて、どうしようもなかった。 やっとの読了。 分厚いこの本、写真集よりも、ちゃんと論じている本であって。現代ならではの……なんちゃらと書きたいが。 すまない。書けない。 写真の求心力が強すぎて、読む気があるのに吸い寄せられるように文章から写真に目が移る。抗えば抗うほど。 負けた。 やがて私は諦め、写真の中に潜ることだけで、借りていた期間を使い果たした。 暗い水をたたえたバスタブ。 明るすぎる鋭角の廊下。 異常はないのに、そこだけ切り取ると妙に恐ろしい駅のホームの黄色い椅子たち。 ああ、私はかつて駐車場が怖かった。 慣れて平然とドアを閉める今、告白しよう。 廃墟が好きだ。 かつて人の気配があったはずの、人間がむしり取られたあとの静謐が好きだ。 アドベンチャーゲームが好きなのも。 建物の写真集が好きなのも。 全部根っこは同じこと。 さまよい歩きたい。 うっすらと水のように忍び寄る恐ろしさのまにまに。 ひとのさんざめきを湛えた時を思い描いて。 だから。 どこにも繋がらないエスカレーターの描く白い風景の中で、踏み出せば崩れそうな階段を登ってみたい。 そして、目に見えない何かに、そこで絶命させられたとしても。おそらく私は、分厚い検証の論述を三分の一も読んでいなくても。 「本望だ」 そううそぶいて、虚ろな光を目に捉え、笑って意識を手放すだろう。 あるいは。 永遠にこの本の世界から出られず、歩き続けて。 欠けた紅茶のカップで、危ないと解りながら水を飲んで。膝を折って崩れ、敗れたカーテンが淡く揺れるのを見て、誰も来るな、と孤独に味をしめ、優越と恐怖にほくそ笑むだろう。 今綴った風景は、エスカレーター以降の表現については、この写真集の中にある例示ではない。 この本の写真が、私に想起させた幻想。 狂気の産物である。 分析は、本文を読めば行き届いている。 だが、それは二周目の読書で咀嚼すれば良い。 この写真達は。 この世界は。 現実にも、異界にも繋がらなくていい。 唸りを上げて、私を封じ込めろ。 そう、願わせる。 あなたはどうだ。私と来る気はあるか。 ゆき会ったなら。 目を合わせてみるか? それとも。 互いなど見えぬふりで、靴音が醸す緊張に酔うか。 さあ、どちらだ。 本の扉を開きたまえ。
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リミナル・スペースとは何か? をゴリゴリ論文的に分析・定義していくのではなく、類似の文化を探りながら少しずつ核心に近づいていく…という感じの本です。 リミナル・スペースが中心ですが、他のインターネット美学も紹介されるので、インターネット美学入門としても読めると思います。 「不気味...
リミナル・スペースとは何か? をゴリゴリ論文的に分析・定義していくのではなく、類似の文化を探りながら少しずつ核心に近づいていく…という感じの本です。 リミナル・スペースが中心ですが、他のインターネット美学も紹介されるので、インターネット美学入門としても読めると思います。 「不気味の谷」現象とか精神分析とか、諸々の理論を援用してリミナル・スペースをメタ的に分析することは十分可能なのだと思いますが、そういう理屈っぽい興ざめなことにはしないで、あくまでリミナル・スペースの魅力を伝えることに注力している内容だと感じました。 ヴィジュアル盛り沢山で3時間ぐらいで読めてしまうのですが、読書というか作品集というか、不思議な読後感です。 ちょっとお高いところが欠点ですが、映画とかゲームでもやるような感覚で読み始めるのが良いのかも。
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近頃のホラーでトレンドとなっている? リミナルスペース、ってもやっとした印象しかわかっていませんでした。単に人気のない光景かと思ってたぞ。これを読むことで一気に理解が広がります。 収録された絵画や写真などを見ているだけでも想像力が刺激されて楽しい一冊。特に恐ろしげなものがそこに存...
近頃のホラーでトレンドとなっている? リミナルスペース、ってもやっとした印象しかわかっていませんでした。単に人気のない光景かと思ってたぞ。これを読むことで一気に理解が広がります。 収録された絵画や写真などを見ているだけでも想像力が刺激されて楽しい一冊。特に恐ろしげなものがそこに存在するわけではありません。なんでもない光景のように思えるのにどこかしら不安を掻き立てられる……ホラー好きにはたまらない世界観がいっぱいです。
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