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忌まわしき悪党 論創海外ミステリ335
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忌まわしき悪党 論創海外ミステリ335

レックス・スタウト(著者), 渕上痩平(訳者)

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忌まわしき悪党 論創海外ミステリ335

2,860

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 論創社
発売年月日 2025/09/04
JAN 9784846025090

忌まわしき悪党

¥2,860

商品レビュー

4

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2025/09/17
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※このレビューにはネタバレを含みます

ラジオ番組の放送中に殺人事件が発生。被害者は番組ゲストの競馬新聞出版者で、スポンサーの商品である飲料を飲んでの死。税金の申告と支払いで金欠になったネロ・ウルフは世間の注目を集めるこの事件を関係者に依頼させるようアーチーを向かわせる。 ウルフが金欠なのもそうだけど、クレイマー警視がウルフに協力を要請し、ウルフと市警が協調して捜査を進めるのがとても珍しい。毎回喧嘩してるウルフとクレイマーが仲良くではないけど、協力するとは。

Posted by ブクログ

2025/09/12

名探偵と助手のコンビが活躍するシリーズの一作。1948年に出版された本作は、ラジオ番組の公開討論中に女性が毒殺されるという、いかにもミステリらしい殺人事件を名探偵と助手が解き明かしていく過程を描いている。 ある夜、ラジオ番組の公開討論中に、出演者の一人である出版社社長が毒入りチ...

名探偵と助手のコンビが活躍するシリーズの一作。1948年に出版された本作は、ラジオ番組の公開討論中に女性が毒殺されるという、いかにもミステリらしい殺人事件を名探偵と助手が解き明かしていく過程を描いている。 ある夜、ラジオ番組の公開討論中に、出演者の一人である出版社社長が毒入りチョコレートで殺害される。出版社は女性向け雑誌の発行元であり、この雑誌はライバル誌からスキャンダラスな記事を掲載されると脅されていた。被害者の周囲には、会社の財務を調査している監査役、ライバル誌の発行人、そして被害者と親しい関係にあった男性など、様々な人物がおり、それぞれが複雑な思惑を抱えている。 名探偵は、極端な肥満体で屋敷から一歩も出ず、蘭を愛でながら椅子に座って事件を解決する。一方、助手は、行動力とウィットに富んだ語り口で物語を牽引する。物語は、助手が外に出て聞き込みを行い、屋敷に戻って探偵に情報を報告するという、このシリーズ特有の構造で進行する。探偵は、断片的な情報から事件の全体像を構築し、犯人を特定していく。 プロットは複雑であり、登場人物はそれぞれの思惑と秘密を抱えている。スタウトは、複数の容疑者の中から徐々に真犯人を絞り込んでいく過程を丁寧に描いている。しかし、探偵が蘭の世話をしたり、食事をしたりする日常描写が頻繁に挟まれるため、事件の進展が緩慢に感じられる場面もある。この緩急が、読者によってはじれったく映るかもしれない。犯人の動機やトリックは、派手さはないものの、論理的に構築されており、古典的な探偵小説の堅実な手法が用いられている。驚愕の結末を期待する読者には物足りないかもしれないが、緻密な推理のプロセスを楽しむことができる。 スタウトのスタイルが凝縮された作品で、この名探偵と助手のコンビが好きな読者にとっては、彼らのやりとりが十分に堪能できる一冊。

Posted by ブクログ