商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 光村図書出版 |
| 発売年月日 | 2025/08/05 |
| JAN | 9784813806776 |
- 書籍
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ベスト・エッセイ(2025)
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ベスト・エッセイ(2025)
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商品レビュー
3.9
11件のお客様レビュー
老若男女、職業問わず、幅広いエッセイ集。 その仕事ならではの価値観もリアリティがあり聞く事が出来て良かった。
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こんな形で「ベスト集」にまとめられていると、急にとても大切な文章のように思えてならない。それも、「この年に書いたもの」としてまとめられていると、真空パック感がスゴイ。 新聞や雑誌、タウン誌や機内誌に書かれていたりするエッセイたち。本になっていなかったら、失礼ながら一度目にしただけ...
こんな形で「ベスト集」にまとめられていると、急にとても大切な文章のように思えてならない。それも、「この年に書いたもの」としてまとめられていると、真空パック感がスゴイ。 新聞や雑誌、タウン誌や機内誌に書かれていたりするエッセイたち。本になっていなかったら、失礼ながら一度目にしただけでスルーされそうな媒体に書かれたエッセイたち。だけど、集められると「この年のエッセイ」として世相が出るからおもしろい。 私とベストエッセイの出会いは残念ながらなんだったか忘れてしまったのだけど、2021年から読んでいる。 いつの年だったか、「追悼」とわざわざタイトルに書いてあるのがどうも目について、それがなんとも言えずイヤだった。親しい人を亡くしたことに変わりはないのに、名が知られていない人への追悼には「追悼」と書いてなくて、有名人への追悼文には「追悼」と書いてあるのが、どうもわざわざ感があって、「なんなんだ、これ?」と思ってしまったのだと思う。ささいな引っかかりである。今から思えば、もともとのエッセイにタイトルがついてなくて、当たり障りない見出しをつけただけだったのかもしれない。 今回も、タイトルを見ただけではわからないが、亡くなった誰かに思いを寄せているものが相変わらず多い印象だった。 飼い猫を亡くした、とかも含めての話である。 小澤征爾と三木卓なんか2回も登場する。 しかし、この小澤征爾の追悼が、なんというか入れ籠のようというか、スポットライトの当たり方が絶妙だった。 延江浩のエッセイに小澤征爾と村上春樹が登場したと思ったら、当の村上春樹も小澤征爾を偲んでいる。延江浩のエッセイでスポットライトが当たっていた2人。そのうちの1人から見た、もう1人に、またスポットライトが当たっていて…みたいな。こういう状況って、なんていうんだろう。想像してみると、劇場チックでおもしろかった。 「ベストエッセイ」として、しかも2024年に発表されたものだけを集める、となると、どうしても追悼とか亡くなった人への想いが多くなるのは仕方ないんだな、と今年はじめて思った。芸能ニュースを見ない私としては、もはやベストエッセイで遅ればせながら誰が亡くなったのか知ることになっている。 哲学者・長谷川宏の弔い方がとても素敵だったのも、有名人だけでなくていろんな親しい人への想いが多かったのも、追悼文へのモヤモヤが晴れるきっかけになった。 その年に感じた、大切な想い。 私は日記を毎日数行書いているけど、何をやったか書きがちで、その時どう思ったのかあまり書いてない。想いのほうが消えやすい。でも、というか、だから、想いのほうを残しておきたいなぁー。そういう意味で、とてもいい刺激になった。 私自身が体調を崩してしまっている中で、図書館の返却期限に合わせて無理矢理読んだので、付箋は全然貼らずにざっと読む形になった。 読み終わってから、なんとなく名残惜しくなって目次を見返した。 好きな話をひとつだけ選ぶのは難しい。 歌人・上坂あゆ美のお友達で、おならを会社でしまくって注意されたあっきーかなぁ。 花屋の鈴木咲子、製本技術者の笠井瑠美子、作家の吉田篤弘、歌人の穂村弘、エッセイストの平松洋子や酒井順子も面白かった。鷲田清一の苦悩も。 「へー、世の中にはこんなお仕事もあるのかぁ」とか思うのも楽しい。人様の日記を読ませてもらっているようなものも楽しい。 結局、印象に残っている話は私の現実にもつながっている話だったりするんだけど。 ここで知った作家や、やっぱりこの人おもしろい!と思った人の書いたものを追いかけるのも、間違いなく楽しい。 さすがに80個近く集まっていれば、いくつか気に入るものはあると思う。 読んだ人みなさんに、お気に入りのエッセイが見つかりますように。
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78のエッセイの中で、心に刺さった作品を列記する。 インド洋に浮かぶ北センチネル島(インド領)最後の未接触民族。初耳だった。(54頁) 鶴岡八幡宮での豆まきのオチは、心が和む。(58頁) 「読書とは、一冊の本を読み切ることではない。読んでいる時間を指して、読書という...
78のエッセイの中で、心に刺さった作品を列記する。 インド洋に浮かぶ北センチネル島(インド領)最後の未接触民族。初耳だった。(54頁) 鶴岡八幡宮での豆まきのオチは、心が和む。(58頁) 「読書とは、一冊の本を読み切ることではない。読んでいる時間を指して、読書というのである。」と、あった。積読状態が頭に浮かび、胸を撫でおろした。(75頁) 彫刻家の許可を得てカメラ撮影。その写真を机に飾って作品を書き、装丁にも使ったという。確か装丁が気になって、随分前に読み感銘した小説だった。(99頁) 危篤状態の親父に、親戚が見舞いに来て 「おじさん、何か欲しいものはない?」声をかけると、親父は息も絶え絶えにこう言ったそうです 「おんな⋯」と、う〜ん、思わず唸ってしまう!!(162頁) アメリカではインティマシーシーンへの配慮がかなり前から行われていたそうで、撮影現場で演じる俳優の安全安心の撮影が、進められ『シャイニング』での子役と主演ジャック・ニコルソンが絡む恐ろしいシーンは、その子役が20歳になるまでは見せてはいけないとの措置が取られていた、という興味深い裏話に、ホッとした。(189頁)
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