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まぶしい便り Woman's Best18韓国女性文学シリーズ15
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まぶしい便り Woman's Best18韓国女性文学シリーズ15

ペク・スリン(著者), カン・バンファ(訳者)

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まぶしい便り Woman's Best18韓国女性文学シリーズ15

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 書肆侃侃房
発売年月日 2025/07/18
JAN 9784863856837

まぶしい便り

¥2,200

商品レビュー

4

5件のお客様レビュー

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2026/02/07

かつて韓国では、外貨獲得のため、1960~70年代に鉱夫7900人と看護師1万1000人がドイツに発った。朴正煕元大統領は、ドイツ派遣看護師・鉱夫の賃金を担保に1億5900万マルク(3500万ドル)の借款をドイツから得た。つまり、国ぐるみの出稼ぎだった。しかし彼等はあくまで国策で...

かつて韓国では、外貨獲得のため、1960~70年代に鉱夫7900人と看護師1万1000人がドイツに発った。朴正煕元大統領は、ドイツ派遣看護師・鉱夫の賃金を担保に1億5900万マルク(3500万ドル)の借款をドイツから得た。つまり、国ぐるみの出稼ぎだった。しかし彼等はあくまで国策ではなく、個人の出稼ぎと見做され、外国で何かあったとしても、韓国政府の支援は受けられなかった。彼等のうち何人かはそのままドイツに住み、帰国が叶わぬまま亡くなる者もいる。高齢者となった彼らは、韓国語しか話せず、異国で誰とも話せぬままに、亡くなる人もいるという。  さて、本編は、国から中途半端に差し向けられた彼等の悲劇をテーマとする物語ではない。主人公の周囲にドイツ派遣看護師となって赴いた女性がいる、というキャラクター設定の一部に使われている。    主人公ヘミは姉を爆発事故で亡くし、両親が不仲になったため、母に連れられ妹と共にドイツに赴く。女性達は12歳から14歳までドイツで暮らし、父は一人韓国に残った。夫婦が一緒にいたら、姉の死を巡って争いが起きるのが必定だったからである。ヘミの叔母と現地の友達ハンスの母ソンジャがドイツ派遣看護師だ。ソンジャが不治の病にかかり、ヘミはハンスから初恋の人を探すよう頼まれる。当時の日記を手掛かりに推察を進めるが、ソンジャに内緒の捜索のため、情報が限られており人物の特定ができない。そうこうするうちIMF通貨危機が起こり、ヘミ達は韓国に帰国することに。  ソンジャの恋の相手を探す件はミステリの要素があるが、主眼は、愛し合って結婚しながら、娘の死をきっかけに憎み合うことしかできなくなったヘミの両親、ソンジャと恋の相手の、別れたからこそお互いを思い合える関係、ヘミと恋の相手の、これから進展するだろう関係など、人と人との間に流れる優しい思いを描くことである。辛い時に、他者からの心遣いが眩しい便りとなって、自身の心を温かくしていくのだ。かつて韓国では、外貨獲得のため、1960~70年代に鉱夫7900人と看護師1万1000人がドイツに発った。朴正煕元大統領は、ドイツ派遣看護師・鉱夫の賃金を担保に1億5900万マルク(3500万ドル)の借款をドイツから得た。つまり、国ぐるみの出稼ぎだった。しかし彼等はあくまで国策ではなく、個人の出稼ぎと見做され、外国で何かあったとしても、韓国政府の支援は受けられなかった。彼等のうち何人かはそのままドイツに住み、帰国が叶わぬまま亡くなる者もいる。高齢者となった彼らは、韓国語しか話せず、異国で誰とも話せぬままに、亡くなる人もいるという。  さて、本編は、国から中途半端に差し向けられた彼等の悲劇をテーマとする物語ではない。主人公の周囲にドイツ派遣看護師となって赴いた女性がいる、というキャラクター設定の一部に使われている。    主人公ヘミは姉を爆発事故で亡くし、両親が不仲になったため、母に連れられ妹と共にドイツに赴く。女性達は12歳から14歳までドイツで暮らし、父は一人韓国に残った。夫婦が一緒にいたら、姉の死を巡って争いが起きるのが必定だったからである。ヘミの叔母と現地の友達ハンスの母ソンジャがドイツ派遣看護師だ。ソンジャが不治の病にかかり、ヘミはハンスから初恋の人を探すよう頼まれる。当時の日記を手掛かりに推察を進めるが、ソンジャに内緒の捜索のため、情報が限られており人物の特定ができない。そうこうするうちIMF通貨危機が起こり、ヘミ達は韓国に帰国することに。  ソンジャの恋の相手を探す件はミステリの要素があるが、主眼は、愛し合って結婚しながら、娘の死をきっかけに憎み合うことしかできなくなったヘミの両親、ソンジャと恋の相手の、別れたからこそお互いを思い合える関係、ヘミと恋の相手の、これから進展するだろう関係など、人と人との間に流れる優しい思いを描くことである。辛い時に、他者からの心遣いが眩しい便りとなって、自身の心を温かくしていくのだ。個人のもつ温かい感情が、顔を持たぬ国家の冷たさと対比されている。

Posted by ブクログ

2025/11/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小説としてまとまっているとは思うが、しかし、姿勢がよくない。国民、民族、性別などある単一のアイデンティティには収まらない人々の生を擁護するのは理解できる。性的マイノリティであることがストーリーの鍵であったことを最後にバラす、つまりオチとして見世物にするのは反倫理的な創作技法ではないだろうか。これは純文学ではなく、エンターテイメントだと割り切って評価しても、小説を書くことが目的化してしまって叙述が実存をとらえきれず、技巧にとどまってしまったように思われる。

Posted by ブクログ

2025/10/02

韓国の小説をここのところとてもおもしろく読んでいる。 この作品もとてもよかった。 「派独看護師(ドイツ派遣看護師)」の女性たちを題材にした物語。これは題材となっているだけで、それが主要テーマというわけではない。 大切な人の死、嘘、手紙、女性。 著者あとがきの最初に掲げられてい...

韓国の小説をここのところとてもおもしろく読んでいる。 この作品もとてもよかった。 「派独看護師(ドイツ派遣看護師)」の女性たちを題材にした物語。これは題材となっているだけで、それが主要テーマというわけではない。 大切な人の死、嘘、手紙、女性。 著者あとがきの最初に掲げられているドイツ語のことば、 「われわれは労働力を呼んだが、来たのは人間だった。」はなんだろう、と思って調べてみたら、スイス人作家マックス・フリッシュ(1911ー1991)が残した警句だそうだ。

Posted by ブクログ

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