商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2025/07/16 |
| JAN | 9784065402740 |
- 書籍
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鍵 新装版
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商品レビュー
3.4
5件のお客様レビュー
ホラーというよりは厭な気持ちになるSF的な話が多かった。 初刊行は90年代で、悪い意味で時代を感じてしまう描写がそこそこあり、作者は意図していないだろう気分の悪さを感じてしまう箇所があった。 一番好きだったのは「母子像」。家に帰ると嫁と赤子がいなくなっていて……というゴシックホ...
ホラーというよりは厭な気持ちになるSF的な話が多かった。 初刊行は90年代で、悪い意味で時代を感じてしまう描写がそこそこあり、作者は意図していないだろう気分の悪さを感じてしまう箇所があった。 一番好きだったのは「母子像」。家に帰ると嫁と赤子がいなくなっていて……というゴシックホラー。切なくやりきれない気持ちになる終わり方もよかった。 「死にかた」は、ある日突然オフィスにオニがやってきて、社員を順番に殺していく話だけど、ひとりひとりの死に方がそれなりにグロくて逆に惹きつけられた。
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薄ら怖い話の短編集。 全てのお話が意味不明の怖さで楽しく読めた。 「凄く怖い本」とか「凄く面白い本」ではなく、日常でふと思い出してしまい、ゾッとするような本。 あとがきでも書かれていたが、夢に出てきそうな気がする。
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最近、SFマガジンでホラーSFが特集されたり、夏に相応しい怪談・ホラー作品の出版が相次いている。結構有名な作家でもこのタイミングでの出版が多く、何故か空前のホラーブーム到来かとの勢いである。原因は今のところ不明。御存じの方がいたら教えて下さい。 今回の筒井康隆の「自選恐怖小説集...
最近、SFマガジンでホラーSFが特集されたり、夏に相応しい怪談・ホラー作品の出版が相次いている。結構有名な作家でもこのタイミングでの出版が多く、何故か空前のホラーブーム到来かとの勢いである。原因は今のところ不明。御存じの方がいたら教えて下さい。 今回の筒井康隆の「自選恐怖小説集 鍵」だが、新装版、角川ホラー文庫の新装復刊とのことで、昔の本当に懐かしい作品を集めたものである。解説は北野勇作。16作品が収載されているが、半分以上は読んだことがある、懐かしい。昔のSF作品は確かにサイエンスフィクションなのだが、科学を感じさせてくれると同時に、結末に恐怖が押し寄せてくることが多かった。これは未知に対する恐怖、予測不能な展開・結末に依るものだ。最後の最後でのどんでん返しは落語の怪談話にも通じるものがあった。人間がこんなことをする筈が無いとの先入観をものの見事に打破するのもSFやホラーの真骨頂。私も時々、SFの他にも時々井上雅彦の異形コレクションを読んだりもする。 各作品に個々にコメントはしない。いずれもSF作家筒井康隆の名作集でもあるからだ。今となってはネタバレ作品でもあるので、特にSFもホラーの強度は弱く、表紙程の異様さは感じられないが、初心に帰って読み返すのも感慨深くて心地良い。逆に、今回初めて読んだ作品は、既読作品の延長線上にはあるものの、そのネタと構成力には改めて感心する部分が多かった。じわじわ迫って来るホラーも面白かった。本の帯だけはまがまがしくて滑稽だが、それも何かレトロ風で良い味を出している。 最後に、この作品集は星海社の発行で講談社の発売であるが、この現代でとてもユニークな出版方向性が垣間見える。星海社が何を目指しているのかはまだ解り難いので、当面はこの方向性をキープして戴いて、出版界に爪痕を残して欲しいと期待している。
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