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おれたちのラストイヤー
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おれたちのラストイヤー

マット・グッドフェロウ(著者), 小林玲子(訳者), ジョー・トッド・スタントン(絵)

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おれたちのラストイヤー

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 評論社
発売年月日 2025/07/16
JAN 9784566014732

おれたちのラストイヤー

¥1,760

商品レビュー

4.5

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2025/10/10

小学校6年のネイトは、母親と3人の弟とまずしい地区に住んでいる。3人の父親はぜんぶちがっていて、父親たちは3人ともどこかへ消えてしまった。ネイトは家族を愛していて、弟たちの面倒もよく見るけど、こころの中にモンスターを飼っていて、ときどき爆発してしまう。 ちょっと『ゴースト』と似...

小学校6年のネイトは、母親と3人の弟とまずしい地区に住んでいる。3人の父親はぜんぶちがっていて、父親たちは3人ともどこかへ消えてしまった。ネイトは家族を愛していて、弟たちの面倒もよく見るけど、こころの中にモンスターを飼っていて、ときどき爆発してしまう。 ちょっと『ゴースト』と似た感触もあるかな。『ゴースト』は散文詩ではないけど、ジェイソン・レノルズは散文詩の作品も書いているし。 この作品でクローズアップされるのはデイビッド・アーモンドのSkelig すなわち『肩甲骨は翼のなごり』。UKではこうして学校で読みつがれる古典になっているんだなあ。出てすぐに読んで、たしか読書会までしたけど、あらかた忘れているという……。こんど読み返すか。 この作品の白眉は担任のジョシュア先生。まわりの大人がしっかりしていて、つらい子どもを支えてくれる作品がわたしは好き。現実はそう簡単ではないのかもしれないけどね。

Posted by ブクログ

2025/10/07

10歳のネイトは、かあちゃんと2人の弟と4人暮らし。兄弟は全員、父親が違う。しっかり者のネイトだが、心の中にモンスターが住み着いていて、いつも制御に気を遣っている。6年生になり、親友のPSとクラスが分かれてしまったのをきっかけに、2人の友情が揺らぎ始める。さらに末っ子のディランに...

10歳のネイトは、かあちゃんと2人の弟と4人暮らし。兄弟は全員、父親が違う。しっかり者のネイトだが、心の中にモンスターが住み着いていて、いつも制御に気を遣っている。6年生になり、親友のPSとクラスが分かれてしまったのをきっかけに、2人の友情が揺らぎ始める。さらに末っ子のディランに思いがけない出来事が起き、ネイトの心は追い詰められていく。恵まれない環境の中を必死に光を求めて進むネイトの視点でつづられた、詩形式の1年間の物語。 とつとつと、淡々とつづられるネイトの世界が息苦しくて、辛くて、心を抉る。愛はあるけれどお金は無い家庭の中で、ネイトが懸命に弟たちと、時には母親のことまで支えていて、誰にも頼れないネイトの状況が切ない。モンスターは、そんなネイトが押し殺した負の感情の発露なのではないかと思う。モンスターもネイト自身で、だからこそ、消すことはできないのではなかろうか。 最後の一行にびっくりさせられた。原作には続刊があるそうなので、ぜひそちらも邦訳を出して、その後を読ませてほしいと思う。 絶対に幸せになってほしい主人公だった。

Posted by ブクログ