商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 2025/07/14 |
| JAN | 9784480440358 |
- 書籍
- 文庫
領土
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商品レビュー
3.3
3件のお客様レビュー
幻想小説の短編集で、映像的なイメージの連なりとして読んだ。ピッタリ、この映画のこのシーンだ!というものが思い当たるわけではないけれど、寺山修司作品あたりにありそうな感じのシーンが、特に後半の一人彷徨ってばかりの話に多い。 また、「市民薄暮」の中盤において、この小説の“これまで”...
幻想小説の短編集で、映像的なイメージの連なりとして読んだ。ピッタリ、この映画のこのシーンだ!というものが思い当たるわけではないけれど、寺山修司作品あたりにありそうな感じのシーンが、特に後半の一人彷徨ってばかりの話に多い。 また、「市民薄暮」の中盤において、この小説の“これまで”だけでなく“これから”の部分についてまで自己言及するメタ・フィクションぶりは珍しいのじゃないかなあ、とは思った(あまり小説を読まないのでどれほど珍しいものかは知らない。最近はよくあるのかも知れない)。 「あとがき」にある著者本人の言葉によれば、本書の10編はすべて「小説」なのだが、私という一読者の目には、かなりの部分が「詩」であるように見えた。 句読点がないという形式それ自体はともかく、句読点に替えて空白や改行を多用する作者の意図が「黙読する読者の脳裏で無意識に吟詠朗唱される文章の“音”や“拍子”(テンポ)に指示譜=楽譜の働きを付加するため」(p.360)というところ。“音”や“拍子”(テンポ)というものは、「詩」という文芸ジャンルの範疇が目的とするところだったのでは? また、主人公が一人で彷徨うという点のほかにも、モチーフやキーワード(とも言い難いか)の重複も、また本書に「詩」を感じるところ。主人公に比べて巨大な女性の身体だとか、赤い子どもの自転車だとかいったモチーフ。「仁丹」「ひかがみ」「もうせんごけ」といった、普段、頻繁に目にするものでない単語。これらが、この一冊の中で、作品を跨いで目に入ってくる。それは、頭の中でずっと無意識的に保持し続けているイメージや言葉を自動記述的に書き出したようにも見えてくるのだった(自動記述というのもまた詩人がよくやっていたことと思う)。
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これはこれまで体験したことのない読書体験でスゴかった。 10の作品が収録されておりある意味で短編集ではあるのだが、収録されている作品が後半に行くほどに作品としても文章としても純度が高まっていくようで、読書体験としても今まで読んだ小説のどれとも違う体験だった。 はじめこそ幻想小説の...
これはこれまで体験したことのない読書体験でスゴかった。 10の作品が収録されておりある意味で短編集ではあるのだが、収録されている作品が後半に行くほどに作品としても文章としても純度が高まっていくようで、読書体験としても今まで読んだ小説のどれとも違う体験だった。 はじめこそ幻想小説のような妖しい世界が展開されていくのだが、それが後半になるほどにその文章も詩のように変わっていく。浮遊感と陶酔の中を漂うような作品だった。 小説を読むことに物語の理解やカタルシスを求めているのなら、本作はまったく勧められない。 だが理解よりも純粋に文章を味わいたかったり、小説という文章表現で何が出来るのか、どこまで表現できるのかを感じたいなら本作は間違いなく楽しめると思う。 あとがきや山尾悠子、富岡幸一郎による解説も良かった。 これはまたいずれ読み直したい。
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諏訪哲史『領土』ちくま文庫。 タイトルと内容紹介に惹かれ、値段も見ずに購入したら、税込で1,430円と高価だったことに驚いた。 文庫本は1冊700円平均から何時の間にか900円平均となり、そのうち1,000円平均が普通になるに違いない。自分が学生の頃は1冊180円や140円、...
諏訪哲史『領土』ちくま文庫。 タイトルと内容紹介に惹かれ、値段も見ずに購入したら、税込で1,430円と高価だったことに驚いた。 文庫本は1冊700円平均から何時の間にか900円平均となり、そのうち1,000円平均が普通になるに違いない。自分が学生の頃は1冊180円や140円、高くて500円というのが普通だったのに消費税も上がり、とんでもないことになっている。 山下陽子のコラージュ作品と共に描かれる10編収録の小説集。 無論、初読み作家。頭が良いのか、悪いのか。違法薬物でトリップしながら書いたような小説が10編も収録されていて、アタマが痛くなる。少なくとも、金を出して読むような本ではない。 文芸評論家の富岡幸一郎が『間違いなく21世紀を代表する日本語作家』と、作家の山尾悠子が『日本幻想小説における孤高の頂点』と絶賛しているが、凡人以下のワタクシめには全く理解が出来なかった。混沌と混乱、不気味さだけは何となく感じたものの、もしも本当にこれが非常に優れた小説だとか文学と言われると、これまで自分が小説だと思って読んで来た多くの書籍は一体何だったのかと愕然とする。 『シャトー・ドゥ・ノワゼにて』。新婚旅行でフランスを巡る夫婦。体調を崩し、ホテルに籠もり続け、意味不明な言動を繰り返す妻。死や殺人を匂わせながら、結局は何も起きず、何の結末も無い。 『尿意』。つげ義春の『ねじ式』のような世界観。噛み合わない会話が続くだけで、尿意は何処に行ったのやら、タイトルの意味もよく解らない。 『市民薄暮』。校舎、工場街、花電車の3幕によりの構成された不気味な幻想小説。時代は昭和初期であろうか、有り得ないことばかりが綴られる。それを最後に「わたしに起こった、真実のできごとである。」とまとめるものだから、胡散臭さが増すだけだ。 『真珠譚』。見慣れぬ言葉やちょっと聞こえの良い格好良い言葉の選択による実験小説のような散文詩のような何とも言えない作品。 『百貨店残影』。古き善き時代の百貨店の佇まいを描写する詩篇のような散文から始まり、各階の売場の光景が歪んだ形で描かれる。 『聖家族学園』。前の5作よりは意味が解る作品であるが、設定やストーリーが歪みに歪んでいる。わざと登場人物の数を減らしているのだろうか。色々と頭の中を得体の知れないことが渦巻くばかりだ。 『甘露経』。お経で遊ぶ罰当たりな作品。 『湖中天』。宮澤賢治の詩を引用して欲しくなかった。辛うじて電車に乗っているというのは解るが、全く理解不能。 『中央駅地底街』。実際には有り得ない、途方もなく長い駅の地下街を描写したような作品。 『先カンブリア』。もはや訳が分からない。時代を遡るというストーリーだが、何をか言わんや。 本体価格1,300円 ★
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