知り合いの先生は退職後、小さな絵本屋さんを開いた。自宅に併設したその店舗を作るときに、大工さんたちに読み聞かせをしたのが長田弘作、いせひでこ絵の「最初の質問」という絵本だそうだ。自分がここをどんな場所にしたいのかを図面と共に伝えるためにこの絵本を選んだ。開店した絵本屋さんはとても素敵な子供たちの居場所になっていた。いせさんがどんな人生を送ったか、どんな思いで世の中を見つめて来たか、そんなあれこれがこの本から溢れていて、彼女が描いた絵がなぜ、あんなにも私たちにしみじみと語りかけてくるのかが少しわかったような気がした。

Posted by ブクログ

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