商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2025/06/26 |
| JAN | 9784105014100 |
- 書籍
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草の竪琴
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草の竪琴
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商品レビュー
4.6
6件のお客様レビュー
語られる物語は歔欷でもなければ希望を持つとかそういった類いのものでもない。他の作品からも分かるようにが全部がそうとは違うけど、カポーティは隠鬱な書き手だった。ひとりで悩んでしまう様子や人間の愚かな部分を描かれていく。しかし彼のイノセントと呼ばれる無垢な人物は際立って味がいい 草...
語られる物語は歔欷でもなければ希望を持つとかそういった類いのものでもない。他の作品からも分かるようにが全部がそうとは違うけど、カポーティは隠鬱な書き手だった。ひとりで悩んでしまう様子や人間の愚かな部分を描かれていく。しかし彼のイノセントと呼ばれる無垢な人物は際立って味がいい 草の竪琴 5人が打ち明ける秘密の数々がイノセントで、それを共有することで絆という深みが生まれてきている、また一方で人の深さを打ち明けることは負担にもなりうると捕捉される。そこに更にカポーティによる美しい表現が加わり酔えた。終盤、ドリーがラジオでフットボールを聴くシーンがある判事がルールを教える、それを拒むのだ。知る楽しみも知らない愉しみも大切にするドリーらしい「選択」をするのがよかった 最後のドアを閉めろ ウィルターはいろいろあってアンナと巡り合う、彼は自分の愚かさを知った上での相談をするが物事は見かけ通りなんてことは何一つないのだと言われる 経験は円環。周り回って自分に襲いかかる物語 ミリアム 夫人と不思議な少女ミリアムと会う。彼女は存在しない存在のように描かれ、夫人を付き纏うように幻覚を見ているかのように描かれていた 夜の樹 大学生ケイが電車で変な夫婦に会う。物語は孤独の中 不安を誘っていく 好きなフレーズ引用 妻は私の腕の中で死んだ。最後に私は尋ねた。君は幸福か アイリーン?僕は君を幸福にできただろうか?幸福 幸福 幸福というのが彼女の最後の言葉だった。何とでもとれる。彼女の答えが果たしてイエスだったのか それともただの質問の反復だったのか 私には知るべくもない。もし私に彼女という人間がわかっていたなら その答えは自ずと理解できるはずだ。 しかし夢を見ない人間とは 汗もかかない人間のようなものだ。そういう人間はどんどん毒を内側に溜め込んでいくことになるのさ
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カポーティが紡いだ文章はそれがこの世に顕現したこと自体に畏怖を感じるレベルであり間違いなく唯一無二の作家なのだが、雰囲気先行すぎて内容が今ひとつ頭に残らないことも多い。 その点この「草の竪琴」はプロットが非常にわかりやすく、それでいて文章の魔術的な魅力は他に劣らないため、これが個...
カポーティが紡いだ文章はそれがこの世に顕現したこと自体に畏怖を感じるレベルであり間違いなく唯一無二の作家なのだが、雰囲気先行すぎて内容が今ひとつ頭に残らないことも多い。 その点この「草の竪琴」はプロットが非常にわかりやすく、それでいて文章の魔術的な魅力は他に劣らないため、これが個人的にカポーティの一番好きな作品である。 文章を読んでいてその恐ろしい完成度の高さに打ちのめされた体験は思い出す限りでは夏目漱石の「門」の二人が恋に落ちる場面が真っ先に思い浮かぶが、この草の竪琴いちばんの見せ場である雨の降る森のシーンは、久々にこの打ちのめされる感覚を味わった。あまりに文章が上手すぎる。この美しさをぜひ原著で読めるようになりたいと思えるほど素晴らしい。 過去のエッセイやあとがきを読む限り村上春樹はフィッツジェラルド、カポーティをそれぞれ別の方向性で特別視しており、さらにチャンドラーやドストエフスキーなども重要な作家だと捉えていると、個人的に認識しているが、彼自身の文章を読むとやはりフィッツジェラルドやチャンドラーよりはカポーティの方が親和性を感じる。あとがきに書かれている「カポーティショック」はおそらくクリエイターとして成功できるだけの審美眼を備えたあらゆる創作家が一度は経験しているであろう類の苦悩であり、あの村上春樹がそれを感じるほどの作家であるというだけでカポーティの凄さは十分に伝わる。 「夜の文体」の短編3本は、同い年である安部公房の著作に近いものを感じる。不気味で美しい、繊細なガラス細工のような作品。安部公房はもっと重厚でガラス細工というより彫刻のイメージではあるが。
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春樹さん、これは 好きすぎました! カポーティ+春樹さん+山本容子さん= 私たちの大好物 ノスタルジックでイノセントな世界・・ 母を失って、父が病んでしまってたぶん、育児放棄…されたコリンは 11歳の時に父の従姉妹、 ヴェリーナとドリーのタルボ姉妹のところに預けられた。 妹...
春樹さん、これは 好きすぎました! カポーティ+春樹さん+山本容子さん= 私たちの大好物 ノスタルジックでイノセントな世界・・ 母を失って、父が病んでしまってたぶん、育児放棄…されたコリンは 11歳の時に父の従姉妹、 ヴェリーナとドリーのタルボ姉妹のところに預けられた。 妹のヴェリーナは言わば南部の田舎町の実業家 姉のドリーはあまりにも純粋無垢がゆえに、町の人たちからは知恵遅れのように思われている。 コリンはドリーにまるで恋してるかのように惹かれている。(彼女は多分60歳くらい)ドリーの唯一分かり合える友だちのキャサリンは、両親の時代に雇われた黒人の子どもで、ずっとドリーたちと暮らしてきた。 ドリーとキャサリンと薬草とツリーハウス。そこに巻き込まれてゆく南部の田舎町の人たちとコリン。 ドリーが素敵すぎて、まったくお伽噺のようでした。。 春樹さんにとって、カポーティという作家はきわめて大きな意味を持つ存在で この『草の竪琴』は「特別な輝きを放っている。」と、あとがきにあります。 春樹さんの訳で読めて良かった…… ほかに 『最後のドアを閉めろ』 『ミリアム』 『夜の樹』 と、3つの短編も入っています。 帯にあるように、『最後のドアを閉めろ』は『風の歌を聴け』のタイトルにインスパイアされた作品。 MONKEY vol.30に寄稿しています。 その時のあとがきにもあります。 柴田先生が聞き手のインタビュー 「カポーティは 僕にとってもとても大事な作家」でも 『草の竪琴』に触れていて カポーティをまたすべて読み返したくなります。 読み終えて数日たちますが いつでもあのツリーハウスに戻れそう……
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