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古典の継承者たち ギリシア・ラテン語テクストの伝承にみる文化史 ちくま学芸文庫
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古典の継承者たち ギリシア・ラテン語テクストの伝承にみる文化史 ちくま学芸文庫

L.D.レノルズ(著者), N.G.ウィルソン(著者), 西村賀子(訳者), 吉武純夫(訳者)

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古典の継承者たち ギリシア・ラテン語テクストの伝承にみる文化史 ちくま学芸文庫

1,980

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2025/06/12
JAN 9784480511836

古典の継承者たち

¥1,980

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2025/06/16

 原著の新版がオックスフォード大学出版局から刊行されていたのは知っていたが旧版の邦訳を刊行していた国文社が倒産したので出ないだろうな、と思っていたが新版を底本にして翻訳された。同時にちくま新書から「ラテン語の世界史」が刊行されて読書案内には「古典の継承者たち」も紹介されているが何...

 原著の新版がオックスフォード大学出版局から刊行されていたのは知っていたが旧版の邦訳を刊行していた国文社が倒産したので出ないだろうな、と思っていたが新版を底本にして翻訳された。同時にちくま新書から「ラテン語の世界史」が刊行されて読書案内には「古典の継承者たち」も紹介されているが何故か国文社版しか紹介されていない。同じ出版社が同じ月に刊行したのに何故紹介しないのだろう?と思ったが「古典の継承者たち」にしても注釈で言及している「新約聖書の本文研究」第4版は版元が同じオックスフォード大学出版局で第3版までのようにメッツガーの単著となっているが、この本に先だって「増補改訂版」として第3版の版元の日本基督教団出版局から翻訳本が刊行された第4版は弟子のアーマンとの共著なので同じようなものか。  古代ギリシャ・ローマの古典とキリスト教の聖書や教父文書などが中世を経て人文主義者の時代に発達した活版印刷によって刊行されてよりよい写本との校合を行って校訂本に至る歴史をまとめている。ただしユダヤ教関係の写本や刊本などは出て来ないしマニ教の写本は「異端性」とキリスト教的な視点で書かれている。古代ギリシャの古典を現代に伝えたアラビア語訳についての記述は少ないのは著者達のアラビア語力と関係するらしい。ヨセフスは1回だけ出て来るが同じちくま学芸文庫から刊行された秦剛平の「ヨセフス」によると「一五四四年に、ラテン語版を底本としたギリシア語訳がバーゼルで印刷される。この翻訳は、ゲレニウスのラテン語版からの重訳であったが」なのでギリシャ語の出版物という意味では正しくてもギリシャ語の写本を底本とした出版物ではない事になる。メッツガーとアーマンと違ってエラスムスによるギリシャ語・ラテン語対訳新約聖書の評価は悪くない。誰もどの写本が古くて原文に近いのか分かっていない人文主義者の時代のエラスムスに少なくとも19世紀の新約聖書の校訂本を刊行した学者並みの知識を求めるのがおかしいのだが。  145頁にある地図には未だにドイツ民主共和国(東ドイツ)が存在している。これは国文社版でも古いのだが底本の初版が1968年なので原書が時代に合わせてドイツを統一させていないのか?

Posted by ブクログ

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