日本の聖地解剖図鑑

えいとえふ(著者), 岡本亮輔(監修)

• 販売会社／発売会社: エクスナレッジ
• 発売年月日: 2025/05/02
• JAN: 9784767834184

商品レビュー

2025/10/20

https://paz-library.opac.jp/opac/Holding_list?rgtn=00060994

2025/08/06

あっさりと読み終わる聖地紹介本。
聖地誕生とは特別な物語が共有され、かつそれが持続するものである（アニメ聖地とは持続性の点で違いがある）
自然の山岳、川や滝があれば古刹名刹や神社などもある。数多く紹介する手前薄くはなるがざっくりと読むには良いかもしれない。

2025/05/18

はじめに：多様な日本の聖地とその定義
本書籍では、日本各地に存在する多様な聖地を、その背景にある信仰や文化とともに解説しています。聖地は、特別な物語や伝承が人々に共有され、崇拝の対象となった場所と定義され、自然豊かな場所でそうした物語が生まれやすい傾向があります。聖地の捉え方や分類は多様であり、宗教的な意味合いだけでなく、特定の価値が見出され多くの人が訪れる「パワースポット」も聖地として認識されることがあります。（はじめに）

日本の聖地の分類（試案）：自然崇拝、神話、特定の人物・伝承
本書では、日本の聖地を便宜的に「自然崇拝・アニミズム」「神話」「特定の人物・伝承」の三つに分類する試みが示されています。しかし、これはあくまで一例であり、聖地の性質は多岐にわたります。（日本の聖地の分類（試案））

特定のテーマや伝承に関連する聖地

自然と信仰: 自然崇拝やアニミズムの考えに基づき、自然の中に神が宿るとされる日本の信仰において、神々に関わる土地は聖地となります。『古事記』や『日本書紀』に登場する神々、神が現れた場所、巨石や巨木などが信仰の対象となります。（自然と信仰）
石を神体とする聖地: 巨石に神が宿るとするアニミズムの考えから、磐座として信仰される聖地があります。三輪山の山頂の磐座には大物主神が鎮座するとされています。（石を神体とする聖地）
木を神体とする聖地: 樹齢の長い木は御神木として祀られ、長寿や縁結びなどの御利益があるとされます。縄文杉や武雄神社の大楠、蒲生八幡神社の楠、所川原市のヒバの大木などが例として挙げられています。（木を神体とする聖地）
巨石遺構: 大湯川流域の環状列石（ストーンサークル）は、古代のパワーを感じさせる聖地として紹介されています。（巨石遺構）
水に関連する聖地: 滝（養老の滝）、湧水地（忍野八海、熊野速玉大社の御神木）、湖（諏訪湖）、川、貴船神社、大山の真名井なども、それぞれ伝承や神話に基づいて聖地とされています。（水に関連する聖地）
温泉に関連する聖地: 登別地獄谷や雲仙は、温泉が湧き出る場所として古くから認識され、伝承が残っています。（温泉に関連する聖地）
気場・ゼロ磁場: 分杭峠や禄剛崎は、自然のエネルギーが満ちるパワースポットとして多くの人が訪れます。（気場・ゼロ磁場）
特定の人物や伝承にまつわる聖地: 神話上の神々だけでなく、歴史上の人物や伝承に関わる場所も聖地となります。伊邪那岐命と伊邪那美命（淡路島）、天照大御神（伊勢神宮）、須佐之男命（八重垣神社）、役小角（葛城山系）、倭建命（焼津神社）、温羅（吉備津神社）、安倍晴明（信太森神社）、源義経（平泉周辺）、崇徳上皇（白峯神宮）、菅原道真（全国の天満宮）、平将門（将門塚）、西郷隆盛（全国の南洲神社）、元三大師（佐野厄よけ大師）、琉球王国の聖地（斎場御嶽）などが紹介されています。（特定の人物や伝承にまつわる聖地）
仏教・修験道に関連する聖地: 日本古来の山岳信仰と仏教などが融合した修験道の聖地（出羽三山、木曽御嶽、飯縄山など）や、神仏習合の名残を残す寺社、仏教寺院（善光寺、浅草寺、成田山新勝寺、佐野厄よけ大師、今宮戎神社、豊川稲荷東京別院）も聖地として重要です。（仏教・修験道に関連する聖地、神仏習合・神仏判然令、仏教寺院）
巡礼・巡拝ルート: 特定の聖地を巡る巡礼ルートも信仰や文化の一部です。出羽三山詣、西国三十三所巡り、秩父札所三十四観音霊場巡り、鎌倉五山巡り、京の五色不動、江戸のパワースポット巡りなどが紹介されています。（巡礼・巡拝ルート）
その他の聖地: 富士山、厳島神社、旭岳・大雪山、翠岩山、淡路島、江の島、青島神社、隠岐の島、白兎神社など、特定のカテゴリに分類しにくい聖地も紹介されています。（その他の聖地）
「バズり」による聖地誕生: 近年では、SNSなどで話題になった場所が、新たな聖地として認識される現代的な現象も見られます。（「バズり」による聖地誕生）