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ナチ時代のドイツ国民も「犠牲者」だったのか 犠牲者の歴史政治学
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ナチ時代のドイツ国民も「犠牲者」だったのか 犠牲者の歴史政治学

髙橋秀寿(著者)

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ナチ時代のドイツ国民も「犠牲者」だったのか 犠牲者の歴史政治学

2,640

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 白水社
発売年月日 2025/04/27
JAN 9784560091623

ナチ時代のドイツ国民も「犠牲者」だったのか

¥2,640

商品レビュー

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3件のお客様レビュー

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2025/11/09

ドイツ国民の犠牲とはというテーマで書かれています。 とても重いテーマですが、読むに堪えないほどではありません。 ただ、個別に読んでいくと入り込みすぎてしまうものもありました。 ナチに熱狂した国民ばかりではない、ドイツ国民でもナチの蛮行を知らなかった人もいる、この事を考えるとドイツ...

ドイツ国民の犠牲とはというテーマで書かれています。 とても重いテーマですが、読むに堪えないほどではありません。 ただ、個別に読んでいくと入り込みすぎてしまうものもありました。 ナチに熱狂した国民ばかりではない、ドイツ国民でもナチの蛮行を知らなかった人もいる、この事を考えるとドイツイコール加担とは言えないと思いますが。 犠牲者というターゲットが女性に及ぶ部分は、悲しみ怒り落胆どの言葉なら…とても堪え難い苦しみがあります。 ドイツに限らず、敗戦国の女性は耐え難きを堪えて、苦しみの中生きている方もいるのだと考えさせられました。 ナチの蛮行から、アウシュビッツのユダヤ人を救ったアメリカ兵。それでさえ、暴力でドイツ女性を…と言うことが起こっていたことが悲しくてたまらない。 国というまとまりではなく、個人であるのだが超えてはいけないものを平気で超える人がいるのだと改めて知った。

Posted by ブクログ

2025/09/13

メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1966812410741952883?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw

Posted by ブクログ

2025/05/20

「加害者」と「犠牲者」の歴史政治学:ナチ・ドイツにおける国民の記憶 本書は、ナチス時代のドイツ国民の「犠牲者」としての側面を問い直し、「加害者」と「犠牲者」というカテゴリーが戦後の歴史認識において果たしてきた役割を探求します。世論調査や歴史的事件を検証し、ドイツ国民の「犠牲者」意...

「加害者」と「犠牲者」の歴史政治学:ナチ・ドイツにおける国民の記憶 本書は、ナチス時代のドイツ国民の「犠牲者」としての側面を問い直し、「加害者」と「犠牲者」というカテゴリーが戦後の歴史認識において果たしてきた役割を探求します。世論調査や歴史的事件を検証し、ドイツ国民の「犠牲者」意識と「ユダヤ人」観の相関関係、そして戦後におけるドイツ人とポーランド人の認識のずれを示します。 「能動的犠牲者」と「受動的犠牲者」:二つの犠牲のあり方 犠牲のあり方を「能動的犠牲者」(共同体のために自らの意思で犠牲を払う者)と「受動的犠牲者」(意思に反して犠牲を強いられた者)に分類し、それぞれの概念を説明します。「従軍慰安婦」問題を例に、この区別が持つ政治的な意味合いを強調し、受動的犠牲者を生み出した者が「加害者」として扱われることを示唆します。 戦後ドイツにおける様々な「犠牲者」の記憶:空襲、抵抗運動、亡命、追放 戦後ドイツで記憶されてきた様々な「犠牲者」グループ、すなわち戦争犠牲者(空襲)、反ナチ抵抗者(「7月20日の男たち」、「白バラ」など)、反ナチ亡命者、故郷被追放者、性暴力の犠牲者、「戦争の子」たちの記憶を詳細に検証し、それぞれのグループの歴史的評価の変遷を辿ります。 歴史認識の転換:受動的犠牲者モデルの形成 1980年代以降の歴史解釈における「ホロコースト・モデル」の形成が、従来の「究極目的へ向かう線形的歴史観」を転換させ、新たな歴史的主体として「受動的犠牲者」を世界の主役に据えるようになったと分析します。能動的犠牲者の評価が低下する一方で、抵抗は受動的犠牲者の救済という観点から再評価されます。 「犠牲者意識ナショナリズム」の台頭 <加害者/受動的犠牲者>という新たな歴史観が「犠牲者意識ナショナリズム」として台頭し、戦後ドイツ国民は「能動的犠牲者」であることと「受動的犠牲者」であることの両方を認めることが、国民として認められる条件となったと論じます。ホロコースト否定は自らの受動的犠牲者としての根拠を否定することに繋がります。 「犠牲者の歴史政治学」の意味:国民形成と闘争 本書が提唱する「犠牲者の歴史政治学」は、国民を本質的な「存在」としてではなく、闘争の結果として形成される「生成」として理解しようとします。「従軍慰安婦」問題における韓国の「少女像」の力は、その犠牲が受動的であることに由来すると説明し、受動的犠牲者の持つ威力が従来の英雄的物語を覆す可能性を示唆します。 著者の視点と受動的犠牲者への価値基準の転換 著者は自身の研究の道のりを振り返りながら、「能動的/受動的犠牲者」という概念を提示し、受動的犠牲者への価値基準の歴史的な転換は日本でも見られると指摘します。犯罪被害者への共感が重視される現代において、受動的犠牲者の視点から歴史を捉え直すことの重要性を強調します。

Posted by ブクログ