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女人入眼 中公文庫
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女人入眼 中公文庫

永井紗耶子(著者)

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女人入眼 中公文庫

880

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 中央公論新社
発売年月日 2025/04/22
JAN 9784122076457

女人入眼

¥880

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2025/06/15

文庫本の帯にこう書いてある。 「これは最も激しい女たちの戦い」 「国の実権を争う鎌倉と京」 「分かり会えない母と娘」 私はここにこう付け加えたい 「力を持つ女と持たない女の生きる道」 主人公は、京の丹後局の使者として鎌倉へ下る「周子」。 周子は大姫の入内へ向けて、準備を進め...

文庫本の帯にこう書いてある。 「これは最も激しい女たちの戦い」 「国の実権を争う鎌倉と京」 「分かり会えない母と娘」 私はここにこう付け加えたい 「力を持つ女と持たない女の生きる道」 主人公は、京の丹後局の使者として鎌倉へ下る「周子」。 周子は大姫の入内へ向けて、準備を進めたいが大姫本人には気鬱の病があり、母政子の凄まじいまでの寵愛もあり、遅々として進まない。 そんな中、ある事件を境にして距離を縮める糸口を掴む。 少しずつ心の内を語ってくれるようになった大姫の本音を聞いた周子。 この入内を成功させれば出世の道も開けるはずだと息巻いていた周子だったが大姫を守るため動いていこうとする。 権力争いや、政子の暴挙に疲れはて傷ついていけ周子。 「勝ちは勝ちなのか…負けは負けなのか」 という疑問を投げ掛ける言葉を読む頃には私もすっかり疲れはてていた。 そしてこれ以上どうすれば?と思い悩んだ時に周子が投げ掛けられた「力及ばぬことに、徒に傷ついてはならない」という言葉に悲しみを覚えつつも、立ち上がり続けることが救いではないのだと、共感した。 権力争いの碁盤の石の1つとしてしか 女が扱われなかった時代に生きた周子と政子。 20年前に同時に聞いた「男たちが戦で彫り上げた国の形に、玉眼を入れるのは女人であろう。女人が国造りの仕上げをする」「女人入眼」という言葉を2人とも忘れずに生きていた2人のラストにはやっと心が凪ぐ思いになった。

Posted by ブクログ

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