農家が教える ニワトリの飼い方 庭先で小屋をつくる、ふやす、さばく、卵を売る

農文協(編者)

• 販売会社／発売会社: 農山漁村文化協会
• 発売年月日: 2025/04/09
• JAN: 9784540231582

商品レビュー

2025/10/20

前回、ニワトリ本（『増補改訂版 ニワトリと暮らす』）のレビューを書いてからほぼ３か月。

この間、実際、有精卵を孵し、ニワトリが４羽生まれた！

ひと夏、山の拠点で過ごすことにしたため、孵化→飼育に挑戦となった。
７月の初め、平飼い有精卵の直売所で６個の卵を購入。インキュベーター（孵卵器）に仕掛けて２０日後に２羽、２２日後に２羽孵った。思ったより孵化率が高くてちょっとびっくりした。ちなみに２６日目、もう孵らないな・・・と残りの２個の卵も開けてみたが、ほぼ孵化直前まで発生は進んでいた。ニワトリは孵化まで大体２１日かかり、理由はいまひとつわからないが、３日目と１９日目の死亡率が高いらしい。今回孵化に失敗したものも１９日目程度までは成長していたようだ（いずれにしても、全部有精卵だったんだなー。看板に偽りなしですばらしい）。

生まれる前は、コンラート・ローレンツばりに、刷り込みが生じて、ヒヨコが後をついて歩くようになったらちょっと面倒だな（＾＾；）とか思っていたが、まったくそんなことは起こらなかった。インキュベーターの中で、気づかないうちにもこもこっと生まれていたせいかもしれない。
ニワトリは割と懐くものだと聞いていたのだが、現時点では飼い主に懐く様子はないｗ　小屋と庭とで移動させようと捕まえると、「ぎょえー」とこの世の終わりのような声を出したりする。

ニワトリは個人で飼う場合でも都道府県に届け出が必要ということになっているので（鳥インフルエンザなどの伝染病の関係かと思われる）、お役所に届けたところ、生後２ヶ月くらいで見に来た係の人が「オス２、メス２ですね」といっていたので、まぁ間違いなくオス２、メス２だろう。
現在、生まれて３ヶ月近く。見た目はすっかりニワトリになった。鳴き声はまだピヨピヨが主で、時々、コケッ、コケッという程度。時を作るのが待ち遠しいような空恐ろしいようなｗ　「コケコッコー」が始めるのが４ヶ月後程度、卵を産み始めるのが５ヶ月程度、というところらしい。

閑話休題（前置き長すぎてすみません（＾＾；））。
ニワトリ本をもう１冊読んでみた。
飼い始めてみると、ある程度、ニワトリについてなじみがあるので、ニワトリ本を読んで、納得できるところも多い。
本書はタイトルにある通り、農家の飼育法が主である。とはいえ、比較的初心者向けで、庭先養鶏にも参考になる部分が多い。実際、飼い始めてみて、卵の販売などもしてみたいなーと思う人にも役立つだろう。さばき方や鶏肉・卵料理のレシピつきという親切設計。
拝見！　ニワトリのいる暮らし
知っておきたい　ニワトリのきほん
ニワトリが安心快適な小屋をつくる
ニワトリが元気に育つエサの工夫
卵を孵す、ヒヨコを育てる
ニワトリを病気・害虫から守る
ニワトリを食べる、卵を食べる
卵を売る

ニワトリを飼い始めたら、近所の人が「イタチやキツネが来るからとにかく注意！」とアドバイスしてくれた。以前飼っていたが、野生動物にやられて全滅してしまったのだそうである。現時点では、庭に放す際は囲いに入れ、夜は小屋に入れている。
果たして卵を産むところまでたどり着くか、冬をうまく越せるか、というところである。