商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | NHK出版 |
| 発売年月日 | 2025/04/10 |
| JAN | 9784140887424 |
- 書籍
- 新書
虫を描く女
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虫を描く女
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商品レビュー
4.3
9件のお客様レビュー
虫を描く女−描くだけではなく、採取して育てて、観察して、標本にして…そして絵に描いて、銅板を彫って版画にして、出版した女性!その上、南米まで出かけて熱帯の虫まで描いたというからビックリです。 なぜ、マリア・メーリアンはこんなにも虫に情熱を傾けたのか?その生涯と作品を紹介した一冊。...
虫を描く女−描くだけではなく、採取して育てて、観察して、標本にして…そして絵に描いて、銅板を彫って版画にして、出版した女性!その上、南米まで出かけて熱帯の虫まで描いたというからビックリです。 なぜ、マリア・メーリアンはこんなにも虫に情熱を傾けたのか?その生涯と作品を紹介した一冊。 オランダ東インド会社とか、植民地政策とか、世界史で習ったな〜など思いながら、当時の出版の事情なども面白く読みました。 ちなみに、新書版なのにカラー挿絵が印刷されていて、最近の印刷技術すごいなと感心しました。
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300年以上も前にこのようなパイオニアの女性がいたことに驚かされる。しかも当時の昆虫学と絵画の両方を極限まで突き詰めて。 マリア・シビラ・メーリアンという女性の生涯、出生から子供時代、結婚、離婚、病気、母親、画家であり商人、そして南アメリカのスリナムへの冒険ともいえる挑戦はどこを...
300年以上も前にこのようなパイオニアの女性がいたことに驚かされる。しかも当時の昆虫学と絵画の両方を極限まで突き詰めて。 マリア・シビラ・メーリアンという女性の生涯、出生から子供時代、結婚、離婚、病気、母親、画家であり商人、そして南アメリカのスリナムへの冒険ともいえる挑戦はどこを切り取っても魅力があります。 17世紀ヨーロッパの「見たい、知りたい、集めたい」という空気と、この方の絵の凄さが伝わる素晴らしい内容でした。
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古くは『堤中納言物語』内の10話ある短編の一つとして、「虫めづる姫君」が紹介されている。化粧をすればそこそこなのに、、身なりに構わず昆虫に夢中である。ちょっかいをかけようとした若君は退散するが、西洋の虫めづる女性は結婚し、子供も産み、昆虫の絵を書くことを職業にさえした。しかしやは...
古くは『堤中納言物語』内の10話ある短編の一つとして、「虫めづる姫君」が紹介されている。化粧をすればそこそこなのに、、身なりに構わず昆虫に夢中である。ちょっかいをかけようとした若君は退散するが、西洋の虫めづる女性は結婚し、子供も産み、昆虫の絵を書くことを職業にさえした。しかしやはり、女性ならではの差別や理不尽とは無縁ではなかった。その女性とは、マリア・ジビーラ・メーリアンだ。 メ―リアンは実家の姓だ。実家は銅版画で有名なメ―リアン一族で、マリアの父は版画工であり「メーリアン出版社」の経営者スイス人マテウス・メーリアンだ。マリアが生まれた3年後に死去し、亡くなる前に、マリアを指して「あれはメ―リアンの娘だ」と宣言するも、長男と母親の折り合いが悪く、あっけなくメ―リアン家を出されてしまう。オランダ人であった彼女の母は静物画家のヤーコブ・マレルと再婚。しかしマレルの死後、再び母親は婚家を追い出され、裁判沙汰になる。マリアもまた働かないぐうたらな夫を捨て、メ―リアン家で唯一マリアの面倒を見てくれた次兄カスパル・メーリアンの紹介で、ソンメルデイク家が所有するワルタ城のラバディ派のキリスト教コミューンに行く。近代の夜明け前、フンボルトやリンネ、ダーウィンより昔、昆虫学という学問が存在しない時代に、独学で研究を行う。メタモルフォーゼ(変態)の概念を絵によって表現し、大西洋を渡って南米を調査旅行。昆虫や植物の姿を生々しく描いた。彼女の絵は、かのピョートル大帝も好んで取り寄せたくらいである。次女夫妻はその縁でロシアに招かれた。「女性は引っ込んで家庭を守りなさい」と母親に何度言われても「いやでもあなた失敗してるからね…」とその逆を行き、成功した。但し金を持っていた割には無縁墓に葬られている。子孫に金を残すためと徹底している。 2002年刊の『情熱の女流「昆虫画家」──メーリアン波乱万丈の生涯』復刊。
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