1,800円以上の注文で送料無料
逃げろ逃げろ逃げろ! 新潮文庫
  • 新品
  • 書籍
  • 文庫
  • 1225-14-06

逃げろ逃げろ逃げろ! 新潮文庫

チェスター・ハイムズ(著者), 田村義進(訳者)

追加する に追加する

逃げろ逃げろ逃げろ! 新潮文庫

880

獲得ポイント8P

在庫あり

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2025/03/28
JAN 9784102407615

逃げろ逃げろ逃げろ!

¥880

商品レビュー

4.2

7件のお客様レビュー

レビューを投稿

2026/01/25

 いかにも胡散臭いカバー絵。煽情的なタイトル。そして新潮文庫が取り組んでいる有名著者による未訳の名作の復活出版。これらが重なるとどうしてもぼくは、ノワールやハードボイルドの古き良き時代への郷愁やら好奇心がない交ぜになったわけのわからない欲求に突き動かされてしまう。おかげでこの旧作...

 いかにも胡散臭いカバー絵。煽情的なタイトル。そして新潮文庫が取り組んでいる有名著者による未訳の名作の復活出版。これらが重なるとどうしてもぼくは、ノワールやハードボイルドの古き良き時代への郷愁やら好奇心がない交ぜになったわけのわからない欲求に突き動かされてしまう。おかげでこの旧作シリーズは積極的に読ませて頂いている。著名作家の掘り出し物が多いのだが、ぼくはこのチェスター・ハイムズは初読。  未読のこの作家の基礎を抑えようと巻末解説を先に読んで、びっくり! デビューしたのが獄中だったという経歴にままずこけそうになったのだが、さらにフランスに渡ってそちらでフランス語で出版されたというのが本書という(当時の原題はDare-Dare!仏日辞書によれば「大急ぎで」の意味で慣用語となる)。本書は1966年に英訳されたハードカバーを底版とした翻訳作品なのだそうで、まさに出版社や翻訳者のガッツを感じさせるものがあるかと思う。  内容はいきなり酔っぱらった刑事による銃撃シーン。犠牲者は三人、うち二人は即死、しかも残酷で動機もクレイジーで、人種差別やアルコール中毒が底にある警察官が生き残った一人の青年を追跡するというもの。視点は追われる側に変わって、驚愕の殺戮劇を目撃したことによるショックが激しく、人生が変わってしまったことでサバイバルゲームの渦中に立たされる。  場所は大都会ニューヨーク。追われたり殺されたりした側は黒人、追うのは警察官でありながら人種差別主義者でアル中(おそらく)の刑事。1950年代の移民溢れるアメリカとその時代の魔都であるニューヨーク。戦後の大都会の暗闇の中で、凶器の刑事と日常を失いつつある黒人青年の間に繰り広げられる追跡と逃走のジャムセッションに何とも引っ張られてしまう都市ノワール。  登場人物は少ないがいずれも印象に残る個性を持つために、存在感があり、切り替わる視点もハイテンポな語り口の中で重要な効果をもたらしていると思う。あまりに残酷な都会の暴力の中で、生きるエネルギーを発出する若い男女の予測不能な行動と、あくまで狡猾な悪徳刑事の駆け引きが忙しく、あっという間に読み切ってしまうスリルもたっぷりの原初的エンターテインメントである。戦後のニューヨークへのノスタルジーに溢れる本書を読んで、現代のトランプ時代のアメリカと比較してみるのも一興かと思われる。

Posted by ブクログ

2025/09/21

まさか!ハイムズの未訳が刊行されるとは!長生きはするもんだし、たかだか金如きで手に入れられるのは、悪い時代の中で悪くない事の一つ。 エルロイ前夜とも言うべき?悪徳警官の描写も新鮮。ただ、欲を言うならポケミスで読みたかったかな?税言い過ぎか? あと原題が韻を踏んでいるので 「孤軍奮...

まさか!ハイムズの未訳が刊行されるとは!長生きはするもんだし、たかだか金如きで手に入れられるのは、悪い時代の中で悪くない事の一つ。 エルロイ前夜とも言うべき?悪徳警官の描写も新鮮。ただ、欲を言うならポケミスで読みたかったかな?税言い過ぎか? あと原題が韻を踏んでいるので 「孤軍奮闘/逃避行」 「逃走/野郎/逃亡」 「悪徳警官/殺人犯」 「誤認/殺人/逆転」 「巻き込まれ/死にたまふことなかれ」 等合わせても良かったんじゃないかな?やっぱり贅沢言い過ぎか?これを機に早くロールスロイスに銀の銃の国内盤も出して欲しい。しつこいくらい贅沢言い過ぎか?

Posted by ブクログ

2025/08/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

冒頭から手に汗握る疾走感、追う者と逃げる者がすぐ近くにいるのに互いに手出しをできない空気のピリつき、存分に楽しませていただきました。 普段パルプだろうがフィルムだろうが「ノワール」と呼ばれる作品に触れる機会があまりなかったのもあり、とても新鮮でした。 段落単位で視点がコロコロ入れ替わることもあるのに混乱せずに読めるのは本当にすごい。 銃を手に撃つか撃たれるかの臨場感は、作者の辿ってきた道から生まれているのかしら。 キャラ造形がとても分かりやすく、イメージが頭にポンポン浮かびます。キャラクターたちもいかにも舞台装置的なキャラクターというよりは、なんだか身近にいそうな「ちょっと嫌なあいつ」の空気を纏っていて、そこも良かったです。 この方の他のシリーズも読みたくなりました。 それはそれとして……いや、なんでもかんでもベッドに持ち込むのは流石こいつは文化が違いますね。そういう場面なの⁈ 今⁈ 余裕あるな⁈ と度々突っ込みました。まじで今やること? ちょっとそれはどうなのよ……とは思いつつ、しかしパルプ・ノワールでは普通のことなのかもしれません。何分勉強不足なもので、もう少し勉強してみようと思いました。

Posted by ブクログ